攫われたシンデレラ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「…っ認めないわ…」
『!!』
(恐らくドンキホーテ様の能力で)壁にたたき付けられた奥様が私を睨みつけながら呟く。
「なんで七武海の一人にあんたみたいな女が気に入られてんのよ…!!」
ゆっくり身体を起こす奥様からは憎悪の感情が溢れ出ていた。
「あんたが…ゴミ以下のあんたが少しでも幸せになるなんて私は認めない!!!一体どんな手を使って取り入ったのよ!?」
『…わ、たし…。』
「…フフフ…こいつがゴミ以下?つまんねェ冗談だな。」
『…ドンキホーテ様…』
無意識の内に彼の服を掴んでいたらしい私を抱く腕に力を込めてくれたドンキホーテ様。
…それだけで私の心はとても穏やかになる。
「カレンは俺が今まで出会った中で飛び抜けて最高の女だぜ。」
『え!?』
「言っとくが、こいつは俺に媚びたりましてや身体を使って誘惑、なんざ一切してねェからな。」
「は!?じゃ、じゃあどうやって…」
「フフフ…それは俺も分からねェ…気が付いたら惹かれてた。」
「そ、そんな…」
ドンキホーテ様の言葉に信じられないと言った表情を浮かべる奥様…と言うか、私も信じられない。
だって、ドンキホーテ様が、私に惹かれたなんて…!?
「もう良いか?ならカレンは連れて行くぜ。」
「…っなんで、あんたなんかが…」
流石にドンキホーテ様には逆らえない様子の彼女が、キッ、と再び私を睨みつける。
すると、ドンキホーテ様が溜め息をついた。
「…言っておくが、俺が優しいのはカレンに対してだけだ。」
「は…?」
「フフフ…俺の大事なカレンをてめぇはさっきから乏し過ぎなンだよ。」
「ひっ!!」
『…っ』
先程までとは全然違う、ドンキホーテ様の怒気を含んだ低い声に彼女は勿論、私も怖くなった。
「フフフ…安心しろ、てめぇも殺しはしねェよ。ンな事したらカレンが気に病むからなァ。」
「!?ま、また身体が…!!」
そう言うとドンキホーテ様は私を抱き抱えたまま、器用に指を動かす。
すると奥様は床に正座し、土下座するような体勢へと変わった。
「…さっきまでゴミ以下だのなんだの言っていたカレンのおかげでてめェの命は助かるンだ、土下座くらい安いモンだよな?フッフッフ!!」
「っ!!!!」
楽しそうに口元に笑みを浮かべたまま、ドンキホーテ様は屋敷を後にした。
…私を抱き抱えたまま…。
攫われたシンデレラ
(攫われた?とんでもない、救われたのです。)