オウジサマより
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屋敷までカレンを迎えに行く。…ま、正しくは迎えに行くじゃなくて、攫いに行くだけどな。
屋敷へと続く道を歩く度に積もった雪がサクサクと音を立てた。
「フフフ…どんな反応をしてくれるやら。」
驚くカレンを想像したら、自然と口角が上がる。
屋敷へ向かうのは俺一人だ。
まぁ、昨日つけた見張りがいるが…あいつ一人攫うくらい、俺一人で余裕だからなァ。
屋敷に着くと、門番が俺を見て血相を変えた。
…めんどくせェから殺しても良かったンだが…カレンが知ったら自分のせいだ、と気に病むだろうから気絶させる程度にしておく。
フフフ…俺が一人の女の為に気を使うとは…センゴクやおツルさんが見たらどンな顔するかな。
屋敷の扉を足で蹴り開け、驚き怯える執事にカレンの居場所を尋ねる。
「あ、あいつなら奥様の部屋に…」
「どこだよ。」
「こ、この廊下の突き当たりを右です!!」
「そうか。…ついでに聞くが、お前カレンの事を殴った事あるか?」
「え…」
サァーっと青ざめる男。それが意味する事は「YES」だ。
「フッフッフ!!」
「ヒィ!!た、助け…!!」
「心配しなくても何もしねェよ。カレンが悲しむからな。…今まで散々見下してきたあいつのおかげで助かるんだ、感謝しとけよ?」
「…っ!!」
男が何度も首を縦に振ったのを確認してから聞き出した部屋へと向かう。
…あんだけ毛嫌いしていたカレンを、領主が消えた途端部屋に呼び出すなンざ理由は一つしか考えらンねェ。
フフフ…女は怖ェな。あいつを消した所で全てが元通りになるワケでも、領主が帰ってくるワケでもねェのに。
部屋に着き、能力を使って扉を開けた。蹴破ろうかとも思ったが、今まさに本妻がカレンを手にかけようとしていた場合、驚いてうっかり手を滑らされたりしたら堪ンねぇからな。
…鍵までかけて準備万端じゃねェか。
そっと気配を消して部屋へと入れば、カレンに馬乗りになって包丁を振り下ろす直前の本妻の姿が目に入った。
瞬間的に能力を使い、女の身体を操る。
フフフ…予想していたとは言え、腹が立つ光景じゃねェか。
そのまま勢いよく女の身体を壁へと弾き飛ばし、カレンへと近付いた。