笑顔
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「フフフ、今日はカレンの色ンな表情が見られたなァ。」
『うぅ…お恥ずかしい…』
「そんな事ねェぜ?全部可愛かった。」
『…からかわないで下さい。』
「フフ!フフフ!!意外と照れ屋なんだな?」
『…ドンキホーテ様は意外と意地悪なのですね!』
「フッフッフッ!!」
面白くなさそうに唇を尖らすカレンを見て笑いが止まらなかった。
…大泣きした事でだいぶ素直になったみてェだな。ついでに作り笑い以外の表情も少しずつ出し方を思い出せてきたようだ。
『ドンキホーテ様、あの…そろそろ降ろしていただけると…』
「…まァ、可愛い泣き顔も見れたし今日は離してやる。」
『か、可愛…!?っもう!!』
顔を真っ赤にして拗ねるカレンですら可愛く見える。
…今まで、どんなに極上の女でも拗ねたり泣いたりキレたりしてたら「メンドクセェ」としか思わなかった。気に食わなくて殺した事もあったなァ…
…フフフ…相当カレンに惚れてるみたいだな、この俺が!
“名残惜しい”なんて初めての感情を抱きつつ、出来るだけゆっくりとカレンの身体を離す。
「…そんな慌てて離れなくても良いじゃねェか。」
『ドンキホーテ様が意地悪なさるからです!』
「スキンシップだよ、スキンシップ。」
『…私には刺激が強すぎます…。』
そう言って俯いたのを見て、邪な感情が胸に浮かんだ。
膝に乗せるだけで“刺激が強すぎる”なんて…キスとかセックスなんかしたらどうなんだ?
…一瞬、この場で押し倒してその白い肌にシルシを刻む自分を想像したがすぐに消し去った。
無理矢理じゃ意味ねェんだ。
俺はカレンの心も欲しい。
「…さァて、もう時間だな。」
『あ…も、申し訳ございません!私、今日はお酒一杯しか作ってないです…しかも大泣きまでして…』
「さっきも言ったが、気にすンな。また明日作ってくれりゃ良い。」
頭を撫でながら言ってやれば、カレンの頬は再び赤く染まった。
…一つ違ったのは、その顔がとても嬉しそうだったと言う事。
『…私、頭を撫でられると言う体験…ドンキホーテ様が初めてなのですが、毎回なんだかとても暖かい気持ちになります…。』
「…暖かい、気持ち?」
『はい。…ふふ、不思議ですね?』
「!」
そう言ってカレンは“笑った”。
いつもの貼付けたような作り笑いじゃなく、心から嬉しそうな…本当の笑顔で。
『?ドンキホーテ様??』
「フ…フフフ!随分と良い顔するようになったじゃねェか!」
『え…?』
「フッフッフッ!!!」
どうやら自分が笑えた事に気がついていないらしいカレンに再び笑いが込み上げる。
…あぁ、本当柄じゃねェな。
“もう一度その笑顔が見たい”なンてな…。
笑顔
(その笑顔は今までに見た中で一番綺麗だった。)