冷たいけど熱い
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ある日、部屋でローと寛いでいる時だった。
『…熱っ!』
「どうした?」
『…紅茶が熱かった…。』
船長室には簡易的なミニキッチンがあって、そこで自分で淹れた紅茶なんだけど…思っていたより熱かった。
『うー、舌がヒリヒリする…』
「…見せてみろ。」
ローが私の顎に手を添えてきて、それになんだかドキドキしながら口を開けて舌を見せる。
「ちょっと赤くなってるな、冷やすか。」
そう言ってローはミニキッチンについてる小さい冷蔵庫(冷凍庫付き)から氷を持ってきてくれた。
「ほら、これ舐めとけ。」
『うん。』
あーん、と口を開けてローが差し出した氷を口に含んで舐める。おぉ、ひんやりして気持ち良い…!
「…。」
『ん?え…ロ、ロー??』
ソファに座って氷を舐めていたら、何故かローが覆い被さってきた。
その顔はニヤリと悪い笑みを浮かべていて…な、なんだか身の危険が…!!
『ど、どど、どうした、の?』
「…なに、ちょっと悪戯したくなっただけだ。」
『は…!?』
言い終わるやいなや私の唇にローの唇が重なった。
え、と思う間も無くローの舌が口内に侵入してきて…私の舌と氷を掻き乱す。
『…っふぁ、』
「っくく…色っぽい声出てるぞ?」
氷のせいでいつもより水分の多い口内はローの舌が暴れまわる度にくちゅくちゅとイヤらしい水音をたてる。
それが恥ずかしくて、ローのキスも深くて…身体中が熱くなるのに口内は冷たくてもうワケがわからない。
『…っはぁ…』
「…エロい顔。」
口の中の氷がなくなり、漸く終わったキス。
私の口の端から溢れ出た水をいつもより冷たい舌で舐め取りながら、ローは妖しく笑った。
『…っ誰のせいよ…!』
「俺だな。…んな事より、まだ氷はいくらでもあるぜ?」
『…え…!!』
今度は自分で氷を口に含んだローに再びキスされる。
一回目より更に深くなったキスに頭がクラクラして、思考にモヤがかかる感覚…。
「…このまま喰いてぇなぁ…。」
…キスの合間に呟かれたその言葉に、私の拒否権など認められるはずもなかった。
冷たいけど熱い
(…この日からしばらくの間、私は紅茶と氷を見ると真っ赤になっていた。)