にゃんにゃん
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…うん、薄々感づいてはいたけど…この世界、本当に何でも有りなんだなぁ…。
「ほ、ほほ、本当にごめん!!!」
パンッ!!と両手を合わせて私に謝るシャチに対して私は何も言わない。
…いや、言えない。
『……みゃあ…。』
幼児化に引き続き今度は子猫化ですよ。
猫耳とかじゃなくて完っ全に猫ですよ、私。
涙目になっているシャチの横には空き缶が転がっている。その中にはそれはそれは美味しい液体が入っていた。
…なんでも、猫耳と尻尾が一日だけ生える薬を作ったらしいんだけど…そうとは知らずに一気飲みした私。
お約束よろしく、量を間違えていたシャチのせいで猫耳どころか全身猫になったワケですよ。
と言うかそんな薬作って私に飲ませて何が楽しいんだ!もっと他の事に頭使いなさいよ勿体無い!!
「と、とりあえず船長の所に…あぁいやでもこれ絶対俺バラされるよな…」
『……。』
あわあわとするシャチにちょっとイラッとして引っ掻いてやろうかと思った時だった。
「…猫?」
「!?せ、せせ船長!!」
声がした方を振り向くと、私を見つめるローと目が合う。
…子猫視点だから、いつもよりローが大きく見える。
「…桜…か?」
『!!』
「え!?船長何でわかったんすか!?」
「半泣きで猫と向き合うお前、子猫の周りに散らばる桜の服…それに、こいつの瞳の色は桜と同じだ。」
…何にも言っていないのにわかってもらえた事が嬉しくて泣きそうになった。
その後シャチから事情を聞いたローは深い溜め息をついた後、バラさない代わりに有り得ない量の仕事をシャチに言い付けて私を抱き抱える。(私の服はシャチが船長室へと運んでくれた。)
『みゃあ…。』
「馬鹿、こんな姿になってまで家事の心配しなくて良い。たまにはゆっくり休め。」
『みゃあ…?』
「俺?今日はもう仕事ねぇから気にすんな。」
『…みゃあ。』
私は鳴く事しか出来ないのに、私が言いたい事を理解して答えてくれるロー。
…なんだか、私の事をきちんとわかってくれているんだなぁってまた嬉しくなった。