君の好きな所
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『…暇だなぁ…』
昨夜新しい町についた。
今朝からロー達はいつも通り情報収集と、町の治安確認に行っていて…。
洗濯も、掃除も終わってしまった。
お昼ご飯、ロー達は町で食べてくるから特に準備する必要は無い。(私は昨夜残して置いたのを温めて食べよう。)
本当は読書してこちらの世界について学ばなきゃいけないんだけど…なんだか今日はやる気が出ない。
きっと気持ちの良い天気+気候だからだ。
雲一つなくて晴れているのに、暑くはなくてポカポカしている。
…こんな日に本とお友達になるのは、うん、遠慮したい。
でもそれ以外にやる事も無い私は甲板でゴロゴロしている。
…そっと瞳を閉じれば、瞼に浮かぶのは大好きな彼の姿で。
『…意外と面倒見が良い所が、好き。』
瞳を閉じたままなんとなく呟く。
…本人を目の前にしたら絶対言えないくせに、なんて自分に小さく笑いながらも私の口は彼の好きな部分を紡ぐのを止めない。
『大きい手が好き。』
『声が好き。』
『匂いが好き。』
『意外と柔らかい髪が好き。』
『しょうがねぇなぁ、て呆れたような笑顔が好き。』
『不敵な笑みも、悔しいけど格好良いから好き。』
『喉で小さく笑う姿が好き。』
『“バラすぞ”って言う割にバラさない所が好き。』
『本気で心配して、叱ってくれる所が好き。』
『頭が良い所が好き。』
『…私を、好きでいてくれる所が好き。』
スラスラと出て来るローの好きな所。
………あれ、これって………
『…つまり、私は、ローの全部が好き…。』
うわわわわ、これは口にしたら流石に恥ずかしくなった…!!
誰も聞いてはいないとは言え、よく考えたら私すごい恥ずかしい事し「…っくく…何してんだ?」………あ、れ……?
突然聞こえた声に、恐る恐る目を開く…
『ロ、ロー…』
「よぉ。昼寝か?」
『…ウン、ヒルネ。』
「にしちゃあ随分とでかい独り言だったな。」
『……つかぬ事をお聞きしますが、いつからそこに?』
「っくく…俺は意外と面倒見が良いからな、お前が甲板で昼寝でもして風邪ひかねぇか心配で様子を見に来たんだ。」
…それはつまり、最初から聞いていたと言うワケで…
『い、意地悪!!』
「俺は随分と愛されてんだなぁ?」
『…その悪い笑い方やめて。』
「こんな笑い方も悔しいけど格好良い、じゃなかったのか?」
『う、うるさいっ!!』
ニヤリと悪い笑みを浮かべたまま口を開くローに、顔が熱くなる私…うぅ、恥ずかしい…!!