運命
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ペンギンと桜が船内へと入ったのを見届け(ペンギンの野郎、後で覚えてやがれ…)、隅で震える敵船の船長の元へと向かう。
「…おい。」
「ひ、ひぃぃぃ!!!」
どうやら、用済みになった自分は消されるものだと思っているようで…俺が声をかけると頭を抱えてしゃがみこんだ。
…まぁ、ただ飛ばされただけなら確実に消してたな。バラして海へ捨ててた自信がある。
「…次の町まで乗せてやる。」
「………へ……?」
けど今回だけは大目に見てやろう。
…こいつがいなかったら俺は桜に会えなかったし、助けられなかった。
そういう点では感謝してやってもいいくらいだ。
「ただし、条件がある。」
「な、なんでしょう…?」
「あいつ…俺が連れて来た女が万が一てめぇに元の世界に戻すよう頼んできても、断れ。」
…やっとあいつが了承して、手が届く所まで来たんだ。そう簡単に失ってたまるかよ。
「…あいつを元の世界に戻しでもしてみろ。すぐさまバラして海へ捨てるからな。」
「は、はぃぃぃ!!絶っっっ対に戻しません!!!!!」
「わかりゃいい。…おい、こいつを倉庫にでもぶち込んどけ。」
近くを歩いていたクルーにそう言い付け、俺は自室へと足を進めた。
さて、時間はいくらでもある上に、酔っていたとは言えあいつの気持ちも聞いている。
…後はあいつが素直になりゃ安心して手ぇ出せるんだが…それが一番厄介かもしれねぇな。
「…っくく…今度は寝ねぇくらいに酔わせるか?」
なんにせよ、俺はもうお前を手放す気はさらさらねぇんだ。
…だから諦めてさっさと素直になれよ、なぁ桜?
運命の赤い糸
(そんなもん信じてねぇが…)
(もし存在するとしたら、お前となら繋がってやってもいい。)
(……つうか、お前以外と繋がる気なんかねぇけどな。)