過去に嫉妬
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「…はぁ…ったくユースタス屋、てめぇのせいで桜が泣いたじゃねぇか。」
「は!?俺のせいかよ!?」
「当たり前だ。てめぇが余計な事言うからだろ。」
「…事実じゃねぇか。」
ユースタス屋を責めれば、(こいつにしては珍しく)少しばかり罪悪感が生まれたのかバツが悪そうにそう呟いた。
その言葉に返す事無く桜の頭に手を乗せて撫で、目線を合わせる。
「いいか桜、確かに俺にはそういう過去がある…が、それはあくまで過去だ。」
『…うん。』
「…今の俺は、女はお前以外いらねぇ。」
『…え?』
「お前は特別だって何回も言ってんだろ。」
『ロー…』
瞳に涙を溜めつつも嬉しそうに微笑んで俺を見上げてくる桜に目眩を覚えた。
…こいつはどうしてこうも俺を煽るのが上手いんだ。わざとか?襲っていいのか?
それにしても……過去に嫉妬なんて、可愛い事してくれるじゃねぇか。
嫉妬なんてされても面倒なだけだとずっと思っていたが、桜にされると口元が緩む。
嫉妬する程好かれるってのも悪くねぇな…こいつ限定で。
「…過去に嫉妬とか…っくく、お前どんだけ俺の事好きなんだよ?」
『!!ち、違っ、いや違わないけど、これは、その…!!』
「んな真っ赤な顔で否定されても説得力がねぇな。」
『~っ!!』
何も言い返せなくなった桜は、恥ずかしさのあまり俺に抱き着いて真っ赤な顔を隠した。
…抱き着く方が恥ずかしいと思うが、多分いっぱいいっぱい過ぎて頭が働いてねぇんだろ。
まぁ、この状況は俺としてはおいしいから教えるつもりもねぇが。
ユースタス屋に牽制も出来るしな。
口を開けてこちらを見遣るユースタス屋に不敵に笑い返しながら、俺は桜の背に腕を回した。
…こんなベタベタした関係なんざごめんだと思っていたが、こいつとなら悪かねぇ。
無意識にそんなことを思った自分に内心笑いながら桜を抱きしめる腕に力を込めた。
過去に妬くお前ですら可愛いなんて、
(…俺もどんだけお前に惚れてんだ、って話だな。)
(トラファルガー…お前そんな幸せなキャラだったか?)
(なんだユースタス屋、羨ましいのか?)
(リア充マジ爆発しやがれ)
(ひがみか。)
(うっぜぇ!!マジうっぜぇ!!)