過去に嫉妬
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「おいトラファルガー、てめぇ桜とどういう関係だ」
「あ゙?なに勝手に呼び捨てしてんだ。」
「うるせぇ、俺の質問に答えろ。」
そこまで言うと、トラファルガーはニヤリと嫌な笑みを浮かべた。
「…あぁ、成る程。そういう事かユースタス屋。」
「…。」
「諦めろ、桜は俺の女だ。」
「…チッ。」
…予想はしていたが、実際に聞くと腹が立つ。
つーか桜には賞金首を虜にする何かがあんのか?
まぁ、確かに可愛………っだから、俺は!!あぁくそっ!!!
「…てめぇが桜みたいな女がタイプだったとは知らなかったな。」
「あ?」
「死の外科医トラファルガー・ローと言えば女泣かせで有名だからなぁ?」
勝ち誇ったようなトラファルガーの顔が面白くない俺の口から出たのは、少しでも二人の仲を引っ掻き回そうとする言葉だった。
「いつもスタイル抜群で色気ムンムンな大人の女と仲良くしてたろ?」
「…ユースタス屋、てめぇ…おい桜、こいつの言葉は聞くな。」
先程まで俺達に挟まれてオロオロしていた桜に目を向ければ、黙って俯いていた。
ただでさえ俺達より背が低いその表情を伺う事が出来ない。
「…桜?」
トラファルガーが(普段のこいつじゃ絶対ありえねーくらい優しい声色で)名前を呼ぶと、桜は静かにトラファルガーの服の裾を掴んだ。
『…ごめん、ロー…』
「あ?」
『…わかってるつもりだったんだよ、ローは格好良いし大人だから…その、今まで色々あったんだろうなぁって。』
「…。」
『…きっと、今までローと、その…仲良く?してた女の人達は私とは全然真逆の、大人の女の人達なんだろうな、ってわかってる。』
そこまで言った後、桜はトラファルガーの服を掴む指先に強く力を込めた。
そしてゆっくりと顔を上げたその瞳には涙が溜まっていて……その顔に、何故だか俺の胸はドクンと大きく高鳴る。
『…けど、やっぱり…こういう話聞いて何事も無かったかのようにする程、私は大人じゃなくて……ごめんね、過去に嫉妬しても何にもならないなんてわかってるのに…。』
そう呟いた瞬間、桜の瞳から涙が一粒流れた。