暴走勘違い
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うずくまって泣いていたら、突然誰かに帽子を取られた。
「…あれれー、もしかして女の子?」
声をかけられ、涙もそのままに上を見上げると2人の男の人が立っていて…。
「男の子が泣いてると思ったんだけど…可愛いお嬢さんだったんだねー。」
「…本当だ、すっごい可愛い。なんでこんな格好してんの?勿体ない!」
目だけで辺りを見渡せば、他に人はいなくて…どうやら、無意識に人がいない所を選んだ私は路地裏にいたらしい。
「…あぁ、もしかして俺達みたいな悪い人間に捕まらないように変装してたの?」
『……?』
「駄目だよ、例え変装してても君みたいな可愛い子がこんな所に一人でいたら。…連れてかれちゃうよ?」
『!!』
その言葉と同時に腕を掴まれ、無理矢理引き起こされた。
咄嗟に身体に力を入れる…が。
『(今ここで逃げ出した所で…私の帰る場所は、無い…)』
絶望にも似た感情が胸を占め、脱力した。
「…お。物分かりが良いんだね、助かるよ。」
「そうそう、俺らに目をつけられた時点で君は売られる確定なんだから。」
『……。』
「あぁでも、君くらい可愛ければもしかしたらボスのお気に入りになれるかもね?」
「ま、とりあえずはボスに見せてからだな。」
「来い」と腕を引かれ、特に抵抗すること無くそれについていく。
「…てめぇ、何こんな時だけおとなしくなってやがる…」
…歩き出した直後、別の強い力で後ろへと身体を引かれる。
怒気を含んだその声やお腹に回された腕の温もりは私が大好きな彼のもので…
『…な…んで…』
久しぶりに出した声は泣きすぎたせいか、自分でもびっくりするくらい掠れ声で、それを聞いた彼…ローは眉間にシワを寄せた。
「…お、おい…こいつ…“死の外科医 トラファルガー・ロー”じゃねぇか…?」
「くそ、折角の上玉だったのに…!!逃げるぞ!!」
「…“ROOM”」
「「!?う、うわぁぁぁぁぁ身体がぁぁ!?」」
男の人達はローを見て逃げようとしたが、走り出すと同時にローの能力でバラバラにされてしまった。
「おいペンギン、こいつらから人身売買の黒幕について聞き出しとけ。」
「了解。もし喋らなかったら?」
「そうだな…臓器(パーツ)はなかなか良い値で売れる。……そいつらに「売られる側」の気持ちを味あわせてやれ。」
「「ひぃ!?」」
「裏付け取ったら船に戻って来い。俺はこの馬鹿連れて先に戻る。」
『…きゃ!?』
少し乱暴に腕を引かれ、小さく悲鳴が出る。いつもより早足で歩くローに対して私は小走りだ。
『は、離して!!』
「うるせぇ。」
一切私の話を聞かずにどんどん歩いていくロー…人攫いはどっちだ!!