今日から
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『あ、の…私、足手まといになるから一緒には…』
「そんな事無い!!君みたいな人がいてくれると助かるよ!!船長に意見出来るのなんてペンギンしかいなくて、それでも船長の機嫌が悪い時にはいけないんだ!!」
「風使うのも格好良いっす!!素敵っす!!」
「だから足手まといだなんてとんでもない!」
「「むしろ一緒に来て下さいお願いします。」」
『腰低っ!!』
全員私に向かって頭を下げてきた。
…えーっと…何故出会ったばかりの私に対して大歓迎ムードなんでしょうか?
皆さんの雰囲気にオロオロとしていたら、白熊さんが話し掛けてきた。
「海賊だから男ばかりだけど、皆良い奴だから大丈夫だよー!」
『…んで、』
「ん?」
『…なんで、出会ったばかりの私にそんな事言ってくれるんですか?』
「だってキャプテンが連れてきたから!」
『え…?』
戸惑う私に白熊さんはニッコリと笑って続ける。
「キャプテンが連れてきた君が、船にとって悪い人間なワケないよ!」
『…!』
…ローは絶対的な信頼を得てるんだな…流石船長。
「それに、さっき俺を助けてくれたし。」
白熊さんの陰からヒョイ、とキャスケットを被った人が出てきた。
「あのままだったら俺、怪我してた!本当にありがとな!」
『そ、んな事…』
「お前は悪い奴じゃなさそうだし、むしろこれで極悪人だったら俺人間不信になるわ。」
「キャプテンが連れてきて、仲間を助けてくれた!それだけで信頼するには十分だよ!」
…あの力を使ってお礼を言われた事なんて初めてだ。嬉しくてじんわりと心が温かくなる…。
『わ、たし…“悪魔の実”も食べてないのに、こんな力があるんですよ?……気持ち悪く無いんですか…?』
それでも、“受け入れてくれる”という体験がほとんど無い私はどうしても不安になってしまう。
ぎゅっと服の裾を掴み、俯きながら尋ねた。
…一秒が何分にも感じられる。
しかし、返ってきたのはまたもや予想もしていない物だった。
「「なんで?」」
『…へ?』
「別に気持ち悪くなんかないよー?」
「むしろ悪魔の実無しでってすごくね!?」
「羨ましいー!!」
肯定的な意見しか出てこなくて、私の目は点になってしまった。
「…っくく…またお前の考え過ぎだったな?」
そう言って頭を優しく撫でてくれるローに戸惑いの視線を向ければ、「この船にはお前の“父親”みたいな奴はいない、大丈夫だ。」と呟いてくれて…。
「…改めて、ハートの海賊団にようこそオヒメサマ?」
わざとらしく丁寧に頭を下げるローの言葉を皮切りに、船員さん達がそれぞれ歓迎の言葉をかけてくれた。
『…ふ、ふつつか者、ですが、よろしくお願いします…!!』
溢れて止まらない涙を何度も拭いながらそう言えば、「よろしくー!!」といくつも大きな声が返ってきた。
…あぁ、なんてここは温かいんだろう。
今日から海賊団の一員です。
シャチとペンギンの会話
(「ふつつか者」って結婚の時に言う言葉じゃ…)
(まぁあながち間違ってないだろ。)
(へ?)
(……お前、今までに一度でも船長のあんな優しい顔見たことあるか?)
(………………無い、って事は…)
(…万が一にでも桜さんに手を出したらバラされる所じゃ無いだろうな。)