暴走勘違い
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『…っ…!!』
ズキン、と酷く胸が痛んだ。
無意識にギュッと胸を押さえ、その場に座り込む。
「…おい、兄ちゃん大丈夫か?」
「どうした?」
「気分が悪ぃのか?おい、誰かー…」
周囲の人達が心配して声をかけてくれるが、それに答える余裕は無かった。
胸は次第に痛みを増し、上手く呼吸が出来なくて息苦しい。
…じわりと涙で歪む視界でチラリとローを見遣れば、人混みの隙間から彼と目が合う。
「!」
『…!!』
その瞬間、私の瞳から涙が零れた。
ローが口を開いた瞬間、反射的にその場から走り去る。
…戻らなきゃ……
…戻る?どこに?
……私ノ居場所ナンテ無イノニ…
「お前なんか生まれてこなきゃよかったんだ」
『…やめて、』
頭に響く、父親の声。
「お前なんか愛していない、大嫌いだ」
『…やだ…』
「お 前 な ん て い ら な い 」
『…っやめて!!!!!!』
耳を塞いでも、いくら叫んでも消えない父親の声に、その内容に…私はその場にしゃがみ込んだ。
“私ナンテ、イナイ方ガ良インダ”
『…や…だ…やだ…や…ひっ…っく…ぅわぁぁぁ!!!』
…とうとう私の涙腺は壊れてしまった。