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甲板に逃げてきた私は、船の縁に手をついて深呼吸をした。
『…どうしよう。』
馬鹿みたいだと思うかもしれないけど、ローが格好良く見えて直視出来ない。
名前を呼ばれると胸がキュンとして息苦しい。
…今までは大丈夫だったのに、なんか私おかしい。
『…はぁ…。』
「何かお悩みですか、オジョウサン?」
『……え?』
溜め息に向けられた言葉に驚いてそちらを見ると、そこにはローがいて…え、なんで?さっき食堂に置き去りにしてきたよね?
『あ、え、えーっと…!』
「…逃がさねぇよ。」
やっぱりローの事が見れなくて、逃げだそうと身体をよじった瞬間、私の身体を挟むようにして船の縁にローが手をついた。
『ち、近い!!』
「あ?いいじゃねぇか別に、もう他人じゃねぇんだ。」
『で、でも…っ』
「…それより、なに逃げ出してんだよ。」
『…き、気にしないでいただけるとありがたいです…』
「無理だな。ほら、さっさと言え。」
『暴君反対!!』
そう叫ぶとローは小さく笑いながら、私の耳元へと唇を寄せてきた。
「…言えよ、桜。」
『~っ!!!!』
耳にかかるローの息に、いつもより少し低めの声に…私の顔は瞬時に赤く染まる。
「なぁ、」
『…っローが全部悪いんだから!!』
催促するような言葉に、私の中で何かが切れた。俯いたままローの服を掴み、口を開く。
こうなりゃヤケだ!!
『ローが格好良すぎるのが悪い!!』
「は?」
『だ、から、ローを見るとドキドキしちゃって…直視出来なくて、』
「…。」
『でもローと話はしたくて、けどローの声聞くと胸が苦しくて、』
「…。」
『き、昨日までは平気だったのに、恋人同士になれたんだって思ったらなんか気持ちが溢れてきちゃって…』
「…。」
『こんな事初めてだからどうしていいのかわからなくて、だからその…好き過ぎてどう接したら良いかわからないの!!』
「…。」
私の発言に終始無言なローに、不安になる。
…よく考えたら恥ずかし過ぎる告白をしたような気もする…もしかして、引かれた…?
『…わぷ、』
「見んな。」
恐る恐る顔を上げてローを見ようとしたら、その前に胸に引き寄せられてしまった。
『ロ、ロー?』
「…なぁ、お前それ計算してんのか?」
『え?』
「いやこいつに限ってそれはねぇか…」
『…ロー?』
「うるせぇ、何でもないから気にすんな。」
…そういうローだけど、抱きしめられた事によりローの胸にくっついた私の耳には、少し早めの鼓動が聞こえる。
『…もしかして、照れてる…?』
「あ?んなワケねぇだろ。」
拗ねたように呟くローに、なんだか少し安心する。
ローは女の子の扱いに慣れてるから、きっといつも余裕なんだと思ってた。
…なんだ、ローも照れたりするんだ…
『…ふふ。』
「…なんだ。」
『んーん、別に!』
私ばっかりドキドキしたり、緊張してるのかと思ってたけど違った。
「…挙動不審になっても構わねぇから、とりあえずもう逃げんなよ。」
『…焦らずに頑張ります。』
まだ彼と普通に接するには経験値が足りないけど、ゆっくりゆっくり慣れて行こうと思う。だって…
『…だって、これからはずっと一緒にいられるでしょ?』
「ばっ…!!」
珍しく焦ったような彼の声に、思わず笑いが零れる。
…けど、自分で言ったくせに恥ずかしくて死にそうになった。
「…照れんなら最初から言うなよ。」
『う、うるさい!私だってローの事ドキドキさせたかったの!!』
「っくく、本当にお前は…」
『え…!?』
突然キスされ、私の思考も身体もフリーズする。
「…これ以上俺を好きにさせて、どうするつもりだ?」
…ローのその言葉に完全にノックアウトされた私は、再び腰を抜かしてローに運んでもらうハメになった。
ラブラブ注意
盗み見してたクルーの会話。
(…なぁ、毎日あの光景を俺達は見るのか?)
(いくら砂吐いても足りねー!)
(…でも、船長のあの優しい顔が見れるなら俺は良いかもしれない。)
(た、確かに…!船長のあんな顔、見た事ねぇしな!!)
(あぁ…俺、桜のポジションに行きたい。)
((え゙。いやそれはねぇわ。))
あとがき
バカップルと船長大好きクルー(笑)