お仕事決定
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黙々と桜が作った朝食を食べる船長に、俺達クルーは固まってしまった。
…あの船長が朝からしっかり食べるなんて…!!
船長がパンが嫌いだと言う事は知っていたので、俺達だって朝に米を用意した事も勿論あった…が、船長は食べる所か起きてくる事すら無く…いつの間にか船長に朝食を摂らせる事は諦めていた。
船長と付き合いが長い俺達クルーでも無理だったのに、目の前にいる彼女は船長の生活リズムを整えただけではなく、朝食まで摂らせている。
あれだ。彼女はきっと女神かなんかだ。
いつも船長に振り回されている俺を可哀相に思った天がこの船に彼女を………………………………はっ!!
いかんいかん、感動のあまり少しばかり思考がズレていたようだ。
とにかく、この船での彼女の仕事が決まった。
チラリと周りを見渡せば他のクルー達も同じ考えだったようで…
桜の肩を叩き、振り返った瞬間俺達は口を開いた。
「「「船長のお世話係、よろしく!!」」」
『…は?』
ワケがわからないと言うような彼女に、一から全て説明した。
船長にバラされず起こせるのも、規則正しい生活リズムを身につけさせられるのも、しっかりと食事を摂らせる事が出来るのも…全て桜にしか出来ないと言う事を。
『え、ちょ、待っ…!』
「…っくく…いいじゃねぇか桜、適任だ。」
『ロ、ローまで!!』
「…そういうワケだ、よろしく頼んだぞ!!」
「「よろしくー!!!」」
『だ、誰か私の話聞いてー!!!』
…悪いな桜、これはもう決定事項だ。あの船長が自分のお世話係だなんて、普段なら「いらねぇ」と言いそうな役割に対して「適任だ」と認めたんだからな。(実は俺を含め、クルー全員その発言に驚いた。)
船長に任命されたんだ…お前がどう頑張った所でこの仕事からは逃れられ無い。
…内心そう思いつつ、俺は綺麗になった船長の食器を見つめた。
お仕事決定
(朝食べるだけでも珍しいのに、完食とは…)
(船長、あんたどんだけ彼女の事気に入ってるんですか。)