お仕事決定
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ローのご飯を作り終わる頃、続々とクルーの皆さんが食堂に集まってきました。
「おはよー…って!!桜!!」
眠そうに食堂に入ってきたシャチさんが私を見つけるなり駆け寄ってきた。
『わ、お、おはようございます!!』
「お前、大丈夫か!?昨日無理矢理飲ませちまったから…」
『あ、大丈夫ですよ!二日酔いもありません。それより、シャチさんこそ大丈夫だったんですか?バラされてましたけど…』
「いや、俺は慣れてるから…何とも無いなら良かった。」
はぁぁぁ、と深い安堵の溜め息をついたシャチさんに思わず笑いが零れる。
…ちょっと人の話を聞かない部分があるけど、悪い人じゃないんだよね。
「にしても、お前随分と早いな?」
『あ、ペンギンのお手伝いしてたんです!』
「なに!?…って事は、つまり、朝食の準備を手伝った事か?」
『??えぇ、そうですけど…』
「…喜べ皆の集ぅぅぅぅぅぅ!!!!!」
シャチさんの言葉に頷いた瞬間、突然彼がクルーの皆さんに向かって叫んだ。
「今朝の飯は桜も手伝ったとの事だ!!これがどういう事かわかるかね!?」
「「…つ、つまり…!!」」
「そう、つまり…今朝は女子が作った料理が食えるぞぉぉぉ!!!!!」
「「うぉぉぉぉ!!!!!!!」」
騒ぎ過ぎてもはやお祭り騒ぎな食堂で、私はただただポカーンとしていた。
ペンギンも隣で「そうだった…!!」と呟いた後、騒ぎの輪へと混ざってしまい…あれ、あの人あんなキャラだっけ?
どうしていいかわからず困っていると、食堂のドアが開く気配がして…
「………朝っぱらからうるせぇ。」
「「「せ、船長!!??」」」
食堂に現れたのは、不機嫌モード全開なローだった。
「…お、おはようございます、船長…随分と早いですね?」
しどろもどろになりながら尋ねるペンギン。それもそのはず、時刻はまだ朝の8時半だ。
「あ゙?こいつと住んでた間規則正しい生活させられたからな、その名残だ。」
『…ローが自主的に起きるだなんて…!!』
「…心配しなくても少しずつ元に戻していく。」
『え!?戻さなくて良いじゃない、規則正しい生活しよう??』
私のツッコミに答える事無く食堂のカウンター席に座ったローは、一言短く「コーヒー」とだけ告げた。
「…船長、一応お聞きしますが朝食は…」
「いらねぇ。」
「…ですよねー。」
半ば諦めたようなペンギンに苦笑いしつつ、私はカウンターを挟んでローの向かい側に立ち、口を開いた。
『焼き魚。』
「…。」
『おみそ汁。』
「……。」
『おひたし。』
「………。」
『炊きたてのお米もあるんだけどなー?』
「…………食う。」
そう返事したローにニッコリと笑って、先程述べたメニューを彼の前へと差し出す。
これが私の“秘策”。
このメニューはローが気に入っている朝食メニューなのだ!
幸い、こちらの世界の調味料と私の世界の調味料は変わりが無いので思う存分料理が出来た。
黙々と食べるローをしてやったりと言わんばかりに見つめていたら、肩を叩かれた。
振り向くと、そこには瞳を輝かせたクルーの皆さんがいて…え、なになに!?