秘策
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「桜は手際が良いな。」
『え、そう?』
「あぁ。シャチなんかいつも大惨事だし、ベポに至っては料理と呼んでいいのかすら危ういし……。」
『…あはは…』
何故か容易にその場面が想像出来てしまい、苦笑いしか出なかった。
「…よし、終わった!」
『お疲れー』
「桜が手伝ってくれたから早く終わった、ありがとう。」
『いえいえ、むしろ楽しかった!こちらこそありがとう!』
そう返すと、ペンギンは小さく微笑みながら頭を撫でてくれた。
でも、私には一つ気になる事がある。
『…今朝はサンドイッチなんだね。』
「ウチはだいたい朝はパンだな。」
『ローのは?』
「え?」
『ロー、パン嫌いだから…サンドイッチだと手付けないんじゃ…』
そう。今朝のメニューはサンドイッチなのだ。ペンギンいわく、朝はだいたいパンだと言っていたけど…一ヶ月一緒に暮らしててローがパンに手を付けた所を私は見たことが無い。
その事を伝えると、ペンギンは「あぁ、」と苦笑いしながら教えてくれた。
「船長、朝はいつも食わないんだ。」
『え?』
「食わないっていうか…起きて来ない。かと言って起こしに行けばバラされる。」
『んー…でもそれ、身体に悪くない?』
「全くだよ…あの人こっちが注意しなきゃ平気で飯抜くし…はぁ…」
本当に困ったように溜め息をつくペンギンを見て、私も小さく溜め息をついた。
…あの人は…もう、仕方ないなぁ…。
『ペンギン、もう一回キッチン借りても平気?』
「?構わないけど、何するんだ??」
『ローの朝ご飯作るの。』
「…え?多分船長食わないぞ…?」
『大丈夫大丈夫、秘策があるから!』
ニシシ、と笑って私はローの朝ご飯の支度を始めた。
とっておきの秘策
(…秘策?)
(んふふ、まぁ見てて!)