お料理しましょ!
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気が付いたら空が白んでいた。
私の身体に回されているローの腕をそっと外し、ベッドから出る。
窓から見える一面の海に、本当に“異世界”に来たのだと改めて実感した。
自分のキャリーバッグの中から着替え等を持ち、昨日ペンギンに教えてもらったお風呂場まで向かう。
…あんな強いお酒飲んだのに二日酔いにならない私ってやっぱりお酒強いのかしらうふふふ。
でもまさかローに告白されて、自分の想いが叶うなんて思わなかったなぁうふふふ!
あれ、なんだろこのデジャヴュ感。
…昨日は色んな事がありすぎた。
異世界に連れてこられて、海賊団の一員になって、一人で勝手にネガティブになって…
…でも、ローが告白してくれて…
『……。』
無意識に唇を触る。
少しかさついたローの唇の感触が残っていて…って!!何思い出してるの自分!!変態か?変態なのか!?(プチパニック)
一気に赤く染まる頬をどうにかする術なんて知らなくて、とにかく頭を冷やそうとお風呂場に駆け込んだ。
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冷たいシャワーを浴びて出ると、廊下で偶然ペンギンに会った。
「おはよう桜、早いな。」
『おはよ!ちょっと昨日は色々ありすぎて…頭がパンクしたらしくバタンキューしました。』
ペンギンの言葉はもっともだ。だってまだ日が上り切ってない。
…えぇ、以前酔った時のように今朝もかなりテンパってたんですよ。
どうやら私はテンパるとどんな時間帯からでも行動を開始するらしい。
「まぁ、そうだよな…桜にとったらここは異世界だもんな。」
『う、うん…』
すみませんそれについてはむしろ忘れてました。
…思い出すのはローの唇の感触と、そして…
「…俺は、お前の事が好きだ。」
『~っ』
「?どうかしたか??」
能内で再生されたローからの告白に、先程冷やした顔と頭が再び熱くなる。
『な、んでも無い!』
「そうか?ならいいんだが…」
赤くなる顔を隠しつつ言えば、ペンギンも深くはツッコまないでくれた。優しい…!!
「そうだ、お前これから時間あるか?」
『え?』
「俺、今朝の朝食作り担当なんだ。だから、その…手伝ってくれると助かる。」
『…手伝っても良いの??』
「もちろん。むしろお願いしても良いか??」
『っうん!!』
突然のペンギンからのお誘いに私は飛び跳ねて喜んだ。
料理は好きだし、なにより船の役に立てる…!!
「よかった、じゃあ行こう。」
『はーい!』
…それにしても、船のご飯作りって当番制なんだ…。
お料理しましょ!
(ペンギンって料理出来るの?)
(……クルーの中じゃマシな方だ…と良いな。)
(え、願望?)