いらっしゃいませ異世界へ
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私達の身体が消えたと思った瞬間。
目の前に広がるのはどこまでも続く青い空と青い海、身体に感じるのは浮遊感………え??
『っ!!!!』
足元に、地面が、無い!!
「…チッ、またか…“ROOM”」
舌打ちをしたローが再び手をかざし、あの能力を使う。
いやいやいや、絶賛落下中なのになんでそんなに落ち着いてるの!?「またか」って何!?
…とは言えない。なぜなら怖くてローにしがみつくのに必死だからだ。
風を使えば良いって思うかもしれないけど、この勢いで落下してるのにローから手を離して風を操るだなんて余裕、平和な世界に産まれた私にはありません。ビビりですみません…。
「“シャンブルズ”」
『わ、』
ローが呪文?を唱えた瞬間、私の足は地面を捕らえ「だぁぁぁぁぁ!!??」
…んん?今の叫び声はナンデスカー?
チラリと声のした方…空を見上げると人が降ってきて…人!?
『ロ、ロー!!人が降って来る!!』
「あぁ、俺達と入れ替えたからな。」
『入れ替え…!?』
これはあれか、ローの能力か!ざっとしか聞いてないけどとにかく無事に私達を地面に降ろす為に彼との位置を入れ替えたって事ですか!!
『助けなきゃ!!』
「大丈夫だ、死にやしねぇ。」
『あの速度で落下してるのに!?』
「あ?罰だ罰。」
『罰…?』
そうこうやり取りしている内に、彼はどんどん地面に近付いている。
…ローの言う「罰」がなんなのかわからないけど、私達と入れ替えられたって言うなら助けないワケにはいかない。
慌てて落下している彼へと手を向け、叫んだ。
『“減速”!!!』
叫んだ瞬間、下から強風が吹いて彼の落下速度を緩めていく。
そしてなんとか彼を無事に地面へと降ろす事が出来た。
『…はぁ…』
「…っくく…なかなか万能じゃねぇか、お前の能力。」
『っ笑い事じゃな…!!!』
面白そうに笑うローに反論しようとして、気づいた。
…私達と彼以外にもいた、たくさんの人間の存在を。
『…っ!!!!』
しまった、彼を助けなきゃと必死になるあまり一切周りを見ていなかった…
…頭に浮かぶのは父親からの暴力と存在否定の言葉。
…怖いこわいコワイ…!!!
思わずローの後ろへと隠れる。
恐怖のあまり身体が震えてしまう。
「…う、」
誰かが口を開いた。何を言われるのかわからなくてぎゅっと目を閉じる。
「「…うおぉぉぉぉ!!!!!すっげぇぇぇぇ!!!!!!!」」
…聞こえてきたのは、予想もしていない言葉だった。
いらっしゃいませ異世界へ
(え?ちょ、ま、待って、頭の中整理したい!!)
(バラすか?)
(……脳みそパズルは遠慮したいので、自力で頑張ります。)
あとがき
「Wind girl」続編です!
相変わらず拙い文章ではありますが、楽しんでいただけたら幸いです♪
ちなみに入れ替えられたのはシャチです(笑
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