一時帰還
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敵船の船長が「リターン」と叫ぶと、しばらくして船の真上の高い所に光の輪が浮かび上がった。…どうやらこいつの能力は、正確な位置には連れ戻せないみたいだな。じゃなきゃあんな高い位置に光の輪は浮かばないだろう。船長相手に自殺行為としか思えない。
そして光の輪の中に我等が船長が現れ…あ、“ROOM”使ってる。
悪魔の実の能力で瞬間移動した船長は、一瞬の内に俺らの前に降り立った。
「船長ぉぉぉ!!」
「ギャブデーン!!!」
泣きながらシャチとベポが走り寄るがそれに構う事無く、船長は敵船長へと近付いた。
「おい。」
「ひぃ!!」
「俺を今すぐこれの持ち主の所へ送れ。」
そう言って船長が取り出したのは見たことも無い四角い物で…と、船長の言葉にシャチとベポが食いついた。
「えぇ!?船長どこ行くんすか!?」
「せっかく戻ってきたのにー!」
「ちょっとオヒメサマを迎えにな。」
「…オヒメサマ?」
「あぁ。ベポ、荷物全部俺の部屋に運んどけ。」
「アイアーイ!…随分と多いね?」
「あいつの分もあるからな。」
それまで事の成り行きを見守っていた俺だが、“オヒメサマ”を確認する為に会話に加わる。
「…船長、あいつって…桜さんですか?」
「他に誰がいる。…おい、さっさと俺を飛ばせ。」
「は!?は、はいぃぃ!!“ゴー”!!」
敵船長が叫ぶと、船長の身体は再び光に包まれる。
「キャプテン!!」
「詳しい説明は戻ってからする。電伝虫で俺が合図したらすぐに戻せ、わかったな?」
「…了解。」
「…桜さんて…まさか異世界で作った船長の女!?1ヶ月間甘~いラブロマンスを過ごしてたとか!?船長が女を「オヒメサマ」って呼ぶなんて…どんな人なんだ!?」
…俺に話し掛けるシャチ本人は小声のつもりらしいが、バッチリ船長に聞こえていた。
その証拠に、顔に青筋が浮かんでいる。
俺は一切関わってません、という姿勢を貫いた。とばっちりはごめんだ。
「…ペンギン、俺達が戻るまでに桜の事簡単にこいつらに説明しとけ。」
「わかりました。」
「それからシャチ、お望み通りてめぇには後で罰をくれてやるよ。」
「え…?」
サァーッと顔を青ざめたシャチに悪い笑みを向けた後、船長はその場から消えた。
さて、彼女についてクルーに説明しなくては。
泣き付いてくるシャチを無視して、俺はクルー達に向き合った。
一時帰還
(桜さん、俺は貴女なら大歓迎ですよ。)
(…船長に勝てるのは貴女ぐらいですから…。)