好きor嫌い
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【桜さん…!!】
『ペンギンさん…!!』
ローがこちらへ来て5日目の夜、私には友達が出来ました。
事の始まりはローがお風呂に入っている時だった。
【船長ー??】
電伝虫からいつもの人の声が聞こえてきたので、洗い物をしていた手を止めて私は電伝虫と向き合った。
『あ、あの、すみません!今、彼お風呂に入ってて…』
【あぁ、そうですか。】
『多分もう少ししたら出ると思うんで…あ、声かけてきましょうか?』
【いや、そんな急ぐ用事でも無いんで。それよりも…】
『?』
【…船長がすみません。大変ですよね?大丈夫ですか?襲われたりしていませんか?】
『え!?い、いえ、大丈夫ですけど…(人を襲う心配をされるってどうよ…)』
【なら良かった。】
『私よりも、貴方の方が大変じゃないですか?船長不在だなんて…』
【あ、俺はペンギンって言います。まぁ、多少大変ではありますが何とかやれています。ウチのクルーは船長大好きなんで寂しがってるやつらがめんどくさいくらいで。】
『…あははは…』
【それにしても、半ば強制的に面倒見るはめになった船長のクルーの心配だなんて…桜さんは優しいですね。】
『そ、そんな事無いですよ!!面倒見るって言ってもあの人暴君だからみれてるのかも疑問ですし…』
【あぁ、わかりますそれ。出掛けると何も言わずにどこか行っちゃいますし…】
『…ペンギンさんもいつも苦労してたんですね…』
【桜さん…!!】
『ペンギンさん…!!』
こうしてわかり合えた私達。
顔は見れなくても心は確実に通じ合ったよ、うん。
それから私達はローについて色んな事を話した。
寝起きの悪さはどうにかならないのか、と言う事や
パンが嫌いってちょっとめんどくさい、って事や
実は彼ってツンデレだよね、って話もした。
“時間を忘れる”ってこういう事なんだろうなぁ…
…えぇ、時間なんてすっかり忘れて話し込んじゃいましたよ。
「…随分と楽しそうだな?」
そう言って悪い笑みを浮かべるローを見るまではね!!
『…ヤァ、モウオ風呂ハ良イノカイ?』
「…っくく、お前本当話逸らすの下手くそだな。」
ツゥー…と、背中を冷たい汗が流れるのを感じた。
「…ペンギン、何の用だ。」
【!あ、えっと、き、近況報告をしようかと思って…!!】
『ロ、ローがお風呂に入ってたから私が変わりに出て、話が盛り上がっちゃって!!』
「…あぁ…悪かったなぁ。寝起きが最悪で、おまけにパンが嫌いで?」
『【!!!!】』
い、いつからいたんだこの人!!!