21話/真紅の怒り
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―――ドクン!
その時、天雅の胸が大きく高鳴った
―――ドクン!
もう一度胸が鳴ると、天雅は俯き髪で顔が隠れてしまう
『私を消す…………?無意味な事を……………』
そのまま天雅は静かに喋り始めるが、それはまるで別人を思わせた
『私は、罪を償う…………………たとえ何度死のうが償い続ける………生まれ変わってでも、な』
次の瞬間、天雅は髪を振り上げ顔を見せた
しかし、そこにいたのは…………もはや『天雅』では無い
「マス、ター……?」
「あのトレーナー…………………何をした……?」
駿羽は天雅に起こった変化に言葉を失い
ギンガ団幹部の男は、顔に冷や汗が伝う
『その歪んだ「意志」………………此処で断つ』
青い色をしていた天雅の瞳は、今では真紅に染まり氷の如く冷たい光を放っている
『天雅………………………少しの間、身体と仲間を借りるぞ』
天雅の姿をした『誰か』は、そう呟いて五つのモンスターボールを投げた
ボールの中から出て来たポケモン達は、すぐに天雅とは違う瞳と雰囲気に気付く
「天雅……?」
強羅は動揺した顔で『誰か』に触れようとしたが、その有無を言わさぬ瞳に動きが止まった
『私は天雅では無い…………パートナーのお前なら、分かるだろう?ギャラドスの強羅』
「そう、だな………………」
『フフ、天雅のパートナーは冷静だな……………強羅、すまないがお前達の力を貸してくれないか………………?』
「俺達の…………?」
『周りの者達を、この湖から退却させるだけでいい……………頼む』
『誰か』は射ぬかれる様な真紅の瞳で強羅を見つめ、そう頼んだ
「分かった………………お前達も、いいな?」
強羅は少し悩んだが、最後は小さく頷いて答え
他のメンバーにも意見を求めた
「この状況だからね……………」
「どうこう言っている場合では無いでござる」
「私達は、構わない」
『ありがとう…………感謝する』
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