21話/真紅の怒り
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「す、凄い揺れだっ!!!」
ミオ図書館にいる天雅は、突然起こった激しい揺れに耐えていた
そして数秒後、ピタリと揺れは収まる
「収まった…………か?」
「今の揺れは一体…………」
「少なくとも、自然に起こったモノでは無いね……………」
「自然災害なら、揺れが起きる前に何かを感じるのだが……………」
「さっきの揺れは、本当に突然だったな…………」
そんな事を話合っていると下の階で、人のざわめく声がした
「何だ?下の階が騒がしい…………」
急いで下の階に下りてみると図書館に置いてあるテレビの前に、人だかりができていた
「何があったんだ………!?」
身長の高い天雅はテレビに近づくと、すぐに画面を見ることが出来た
すると、そこに映っていたのは………………
「嘘…………だろ?……………そんな」
愕然とした天雅の眼に映ったのは、木々の間から黒い煙が立ち上る映像
そこは、かつて天雅達が意志の神アグノムに出会ったリッシ湖だった
『繰り返しお伝えします!先程、リッシ湖で原因不明の爆発が発生!!この映像は、偶然リッシ湖付近にいたカメラマンが撮影したものです!
湖の周辺から撮影しているので詳しい状況は確認出来ませんが、黒い煙が立ち上っています!!
くれぐれも現場には近付かないようにして下さい!!』
「リッシ湖に、一体何が………天雅!?」
すると、愕然としている強羅の横を天雅が風のような速さで駆け抜けて行った
「マスターまさかっ!」
「リッシ湖に向かうつもりですか!?」
「やめろ天雅!何があるか分からないんだ!!」
引き止めようとするポケモン達の声を聞かずに、天雅は図書館を飛び出した
「天雅!無茶だよやめて!!」
「天雅殿!お待ち下さい!!」
「兄者!行くな!!」
「天雅っ!!!」
走る天雅を必死に追いかけ、強羅はやっとの思いで天雅の手首を掴んだ
しかし…………
「放せよ強羅っ!!!!」
天雅は、今まで見せたことの無い程の顔で強羅に怒鳴った
「俺は行く!邪魔するなっ!!!」
美しい髪は乱れ、いつも穏やかな瞳は鋭い眼光を放っている
「天雅…………」
普段からは想像できない天雅の気迫に、さすがの強羅も体がすくむ
「強羅は心配じゃないのか!?リッシ湖にはアイツがいるんだ!!!」
天雅の『アイツ』とは、リッシ湖にいるアグノムの事を指していた
「天雅……………っ」
――――ガバッ!!
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