「（炎神もう少し、もう少しだけ耐えてくれ…………!!）」

「そろそろ、Finishといきまショウカ…………」


「（………頼む!!）」


「ムウマージ!最大パワーで『シャドーボール』デース!!!」


ムウマージに影が集まり始めた、その時…………

今まで歪んでいたフィールドの景色が元に戻る
すると天雅はすかさず叫んだ


「『かみなりパンチ』っ!!!」


炎神は凄いスピードで飛び上がり、宙に浮かぶムウマージに『かみなりパンチ』を放った

「『トリックルーム』の効果がっ!!」


「元の状態に戻ればこっちのもんだ!炎神『かえんほうしゃ』!!」


「『シャドーボール』デス!!」


メリッサは必死に対抗しようとするものの、スピードの戻った炎神に攻撃を決められる


「くっ、仕方ありまセン!『トリックルーム』!!」

もう一度『トリックルーム』を発動させようと指示するが、天雅はそれを許さない


「二度も同じ手は食わねーぜ!『ちょうはつ』!!!」


炎神に『ちょうはつ』されたムウマージは、頭にきて『トリックルーム』を発動させようとしない


「ムウマージ!どうしたんデスカ!?」


「『ちょうはつ』………、この技を受けたポケモンはしばらくの間、攻撃技しか使えなくなる!『トリックルーム』は変化技、『ちょうはつ』に封じられるんだ」


天雅はそう言うとニヤリと笑った、その顔はまさに『挑発』という言葉が当て嵌まる


「最後だ炎神!『かえんほうしゃ』!!!」


「これでトドメだっ!!!」

炎神の口に灼熱の炎が集まり、それをムウマージに向けて一気に放った


「ムウマージ!!!」


渾身の『かえんほうしゃ』を浴びたムウマージは、丸焦げになり倒れた


「ムウマージ戦闘不能、モウカザルの勝ち!よって勝者、チャレンジャー･天雅!!!」


「やったぜ炎神ーーーっ!!!」

「勝ったぞ兄者ーーーっ!!!」


「よく頑張ったな!ありがとな炎神!!」

天雅と炎神は、抱き合って喜んだ

「兄者も本当に……………」

すると、炎神の身体が震え光を放ち始めた


「炎神………!」


「…………本当にありがとう兄者!」


光が消えると先程までのモウカザルの姿は無く、最終進化系のゴウカザルがいた

そして炎神は、天雅と抱き合ったまま人の姿になる

「え?…………うわっ!!?」

炎神が擬人化すると、天雅は抱き合うのではなく、炎神に抱き上げられていた

「え、炎神!まさか俺よりデカくなった!!?」


「そうみたい………だな」

炎神はそう言うと、にこぉと笑って見せた


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