15話/リッシ湖の想い
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それは、ただの風では無い
天雅と強羅は、すぐにそう直感した
「強羅、これって………」
「シンジ湖の時に、似ている……………」
『待っていたよ……………騎士』
「……………!!?」
「あれは……………」
「な、何なのアレっ……………!!?」
その時、湖の中から生き物の様なシルエットが浮かび上がり、天雅達に語り掛ける
「エムリット…………じゃない?」
「姿が違うな……………」
『やっと会えたね、…………………黒白の騎士』
「『黒白の騎士』……………?」
そのシルエットは、天雅にそう話し掛けた
『エムリットから聞いていたけど………………本当に生き写しだね』
「お前、エムリットを知っているのか…………!?」
『知っているよ……………ボクらは、同じタマゴから生まれた者だから………』
「同じタマゴから?…………お前は一体、誰なんだ!?」
天雅がそう叫ぶと、そのシルエットは少し間を置き
『ボクは、意志を司る者…………アグノム』
次に、静かにそう答えた
「アグノム……………?」
「ポケモン………なの?」
『騎士…………これを君に託したい』
アグノムがそう言うと、天雅の目の前に水色の美しい結晶が現れた
「この結晶を、俺に?」
『その結晶を、悪の意志に染まった者に渡してはいけない……………どうか守って欲しい』
「どうして俺に…………………大切な物なんだろ?」
『それは、君が「彼」の生まれ変わりだからだよ………………』
「『彼』………?」
「生まれ変わり……………!?」
『君は「彼」に生き写しだ………………瞳以外はね』
するとアグノムはどこか悲しそうな声で呟いた
「アグノム……………」
『君の強い「意志」があれば…………………大丈夫。幸運を祈るよ、黒白の騎士』
「アグノムっ、俺まだ聞きたい事が…………!!!」
しかし天雅の呼び止める声も虚しく、アグノムのシルエットは溶ける様に湖の中へ沈んでしまう
そして天雅の足下には、澄んだ水色の結晶が美しい輝きを放っていた………………
この時天雅は、自分の中に眠る存在を…………………知る由もなかった
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