長編 1ミリ上空の日々
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星を七十二個まで数えたときだった。
寝転がっているそばの正門の方から、何やら物音がする。
こんな夜更けに、一体誰だろう?
起き上がって、正門に近づいてみる。
向こう側を見ることはできないけれど、くぐもって聞こえる声で男がいることがわかる。
首を傾げて見ていたら、みしっと音を立てて当て木が外されたではないか。
「おい、これ思ったより簡単に外れたな。鍵をこじ開ける手間が省けた」
「都合がいい。長居はしたくねえからな」
しかも明らかに人相の悪い二人組が、明らかに悪いことを言って入ってきた。
これはまずい。
周囲を見回すけど、こんな日に限って潮江君は鍛錬していないし、小松田さんも入門票を持って走って来ない。
今夜こそ小松田さんの出番なのに何ということだ。
私は無駄を覚悟で両手を広げて二人の行く手に立ち塞がる。
すかっ
案の定、二人はあっさりと私を通り抜けて進んでいく。
これ以上先へ進むな!!
せっかく修理した小松田さんに謝れ!!!
このコソ泥!!
いくら私が手を振り回しても、大声を出そうとしても、何も起こりはしない。
夜は静かなままだし、二人組はどんどん奥に進んで行ってしまう。
ああ、そっちは一年は組の長屋だ。
一年は組は、夜は熟睡する良い子たちばかり………
お願いだから誰か起きて!!!!
「こりゃあ、どっちに行ったら良いんだ?」
「知るか!お前も自分で考えたらどうだ!」
男たちがひそひそと口論し始めた。
私はその傍でもっと喧嘩しろと祈る。
そうして学園中の人が目を覚ませば、こんなコソ泥あっという間に成敗できる。
やれやれ!もっと派手に喧嘩しちゃえ!!
「いや、待てよ。たぶんお宝はこの先だ」
私の祈りも届かず、一人がぴたりと喧嘩を止める。
「それは本当か!よし、行こうではないか」
もう一人も機嫌を直し、二人は仲良く忍び笑いをする。
そして向かう先は、あろうことか乱太郎、きり丸、しんべヱの部屋。
一体、どんな勘してるわけ!?
私は壁を通り抜け、三人の部屋に飛び込む。
予想通り、三人は気持ちよさそうに眠っている。
起きて!
ねえ、起きてってば!
私はじたばたとするけれど、三人の安眠を妨げることはできない。
そうこうしているうちに、すーっと引き戸が開けられた。
二人の男は顔を見合わせる。
「なんだ、お宝なんてないぞ。本当にここか?」
一人が訝しげに尋ねる。
疑われたもう一人は「こ、こういう意外なところにお宝ってのはあるんだ」と、余計なことを言う。
正直に間違えたって言いなさいよ!!
二人が部屋に入ろうとして、年季の入った廊下がみしりと音を立てた。
ぎくりとする二人。
しかし、乱太郎、きり丸、しんべヱが起きる様子はない。
ほっと二人組が顔を見合わせたとき、乱太郎がむにゃむにゃ言いながら寝返りを打った。
その瞬間、一人が刀の柄に手を掛けようとした。
私はぞっとする。
もしこの状況で目を覚ましたら、間違いなく三人は危険な目に遭う。
コソ泥はこの部屋にお宝が無いとわかれば、すぐに出ていくはずだ。
なら、それまでは気付かない方が身のため。
これならばと、今度は「起きないで!」と祈る。
しかし幽霊の祈りを聞き入れてくれる、気の良い神様はいないようだった。
「おじさん達、だあれ?」
その祈りは、却下された。
寝転がっているそばの正門の方から、何やら物音がする。
こんな夜更けに、一体誰だろう?
起き上がって、正門に近づいてみる。
向こう側を見ることはできないけれど、くぐもって聞こえる声で男がいることがわかる。
首を傾げて見ていたら、みしっと音を立てて当て木が外されたではないか。
「おい、これ思ったより簡単に外れたな。鍵をこじ開ける手間が省けた」
「都合がいい。長居はしたくねえからな」
しかも明らかに人相の悪い二人組が、明らかに悪いことを言って入ってきた。
これはまずい。
周囲を見回すけど、こんな日に限って潮江君は鍛錬していないし、小松田さんも入門票を持って走って来ない。
今夜こそ小松田さんの出番なのに何ということだ。
私は無駄を覚悟で両手を広げて二人の行く手に立ち塞がる。
すかっ
案の定、二人はあっさりと私を通り抜けて進んでいく。
これ以上先へ進むな!!
せっかく修理した小松田さんに謝れ!!!
このコソ泥!!
いくら私が手を振り回しても、大声を出そうとしても、何も起こりはしない。
夜は静かなままだし、二人組はどんどん奥に進んで行ってしまう。
ああ、そっちは一年は組の長屋だ。
一年は組は、夜は熟睡する良い子たちばかり………
お願いだから誰か起きて!!!!
「こりゃあ、どっちに行ったら良いんだ?」
「知るか!お前も自分で考えたらどうだ!」
男たちがひそひそと口論し始めた。
私はその傍でもっと喧嘩しろと祈る。
そうして学園中の人が目を覚ませば、こんなコソ泥あっという間に成敗できる。
やれやれ!もっと派手に喧嘩しちゃえ!!
「いや、待てよ。たぶんお宝はこの先だ」
私の祈りも届かず、一人がぴたりと喧嘩を止める。
「それは本当か!よし、行こうではないか」
もう一人も機嫌を直し、二人は仲良く忍び笑いをする。
そして向かう先は、あろうことか乱太郎、きり丸、しんべヱの部屋。
一体、どんな勘してるわけ!?
私は壁を通り抜け、三人の部屋に飛び込む。
予想通り、三人は気持ちよさそうに眠っている。
起きて!
ねえ、起きてってば!
私はじたばたとするけれど、三人の安眠を妨げることはできない。
そうこうしているうちに、すーっと引き戸が開けられた。
二人の男は顔を見合わせる。
「なんだ、お宝なんてないぞ。本当にここか?」
一人が訝しげに尋ねる。
疑われたもう一人は「こ、こういう意外なところにお宝ってのはあるんだ」と、余計なことを言う。
正直に間違えたって言いなさいよ!!
二人が部屋に入ろうとして、年季の入った廊下がみしりと音を立てた。
ぎくりとする二人。
しかし、乱太郎、きり丸、しんべヱが起きる様子はない。
ほっと二人組が顔を見合わせたとき、乱太郎がむにゃむにゃ言いながら寝返りを打った。
その瞬間、一人が刀の柄に手を掛けようとした。
私はぞっとする。
もしこの状況で目を覚ましたら、間違いなく三人は危険な目に遭う。
コソ泥はこの部屋にお宝が無いとわかれば、すぐに出ていくはずだ。
なら、それまでは気付かない方が身のため。
これならばと、今度は「起きないで!」と祈る。
しかし幽霊の祈りを聞き入れてくれる、気の良い神様はいないようだった。
「おじさん達、だあれ?」
その祈りは、却下された。
