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〇〇降臨!!

漸く最後のサビを歌い切り、トッシーはマイクを置いた

長くも感じられる歌を黙って聞いたのは声が土方のものだということもある

「沖田氏、満足でござるか?」

いつもの土方からは考えられないような笑顔を向けられる

「まあ…けど、俺ァ本人に歌って貰いたかったんでさァ」

座ってるトッシーの目の前まで行き、沖田は壁に手をついた

「お…沖田氏?」

雰囲気の変わった沖田にキョロキョロと視線を逸らせば、片手で顎を掴まれ戻される

「もう黙って下せェ」

顎を掴んでいた片手をそのまま口元へ移動し、指を口内に押し入れた

「んぅー!んんー!!」

苦しそうにもがくトッシーを一睨みし、暴れる手をもう片方の手で壁に抑えつける

「その声で俺を呼ばねェで下せェよ、アンタは戻って貰えやせんか?」

口内を撫で回している内に抵抗が弱まり、腕を解放してやる

「…んん"ー…ッ!!」

涙目になってきたトッシーの下腹部が膨らんできているのに気がつき空いてる手を伸ばす

途端に手に痛みを感じ、パッと離れる

どうやら噛まれたみたいだ

「…ッは、テメェ何しやがる!!」

開ききった瞳孔に睨みつけられ戻ったのだと確信する

「土方さんこそ俺をおちょくってるんですかィ?」

「それはその…悪かった」

一旦土方の前から退き、隣に座り直す

沖田が退いたところで土方は懐から包装された箱を取り出す

「誕生日おめでとう」

俯きながらも言葉と同時に箱を渡す

「開けてもいいですかィ?」

黙って頷く土方に沖田は包装を丁寧に取って箱を開けた

「腕時計…?」

「ああ、お前のサボリ癖が治るように」

赤色にデザインはシンプルなもので隊服にも着流しにも合うものだった

早速取り出して手首に着けてみると、なかなかしっくりくる

「サボリは治せやせんが、ありがとうごぜえます」

「少しは努力しろッ!」

「へいへい、土方さんのこれは人の事言えないんじゃないですかィ?」

そう言って盛り上がった下腹部を握る

「うぁっ…これは関係ねェだろ!」

「少しは勃たないように努力した方がいいですぜ」

ニヤリと妖しい笑みを浮かべれば、気まずそうに紅く染まった顔を逸らす土方

「うるせェよ!お前が触るからだろうがァ!」

怒鳴られても台詞が台詞なだけに怖くもなんともない

「俺に触られるから大きくなるんですかィ?」

「ばッ…」

「さて、続きといきやしょうか」






今年も最愛の人から祝って貰えて幸せを感じる沖田だった


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