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Valentine


久し振りの非番に、ゆっくりしようと縁側に腰を下ろして雲一つない青い空を眺めていた


何時もだったら迷わず土方さんに奇襲を掛けてそのまま居座るのに今日はそんな気すら起きない


夜にでも邪魔しに行けばいいやと、アイマスクを装着し睡眠をとろうと思ったら廊下からバタバタと翔る音が聞こえる


一回付けたアイマスクを人差し指で目が出る程ずらすと近藤さんが向かってくるのが見えた


「そぉぉごぉぉぉ!!」


叫びながらやってくる近藤さんは何故か顔面傷だらけ


「…また、あの女をとこ行って来たんですかィ?」


頬も瞼も腫れ上がっているところを見ると、またあの女に遣られたに違いない


「今日はバレンタインだろ?だからお妙さんにチョコ貰いに行ってたんだ」


貰いに行ったと言ってはいるが手にチョコを持っていないようで惨敗したのがわかる


其処は敢えて触れずに、今にも泣きそうな上司にポケットに入っていたチロルチョコを手渡す


「これでも食べて元気だして下せェ」


チョコを受け取ると口へ放り込み、頭をわしゃわしゃと撫でられた


「総悟、お前っていい奴だな!!総悟は好きな子に貰いに行かないのか?」


近藤さんに言われ、バレンタインとか云うイベントを忘れていた事を思い出す


(……バレンタインって自分で貰いに行くもんですかィ?)


あの人が俺にチョコなんて女々しいものを用意する訳がないが、付き合ってる以上は貰いたいものだ


「そうですね、貰いに行ってきまさァ」


「おう、総悟なら貰えるぞ」


考えるだけで顔が綻びてしまいそうになるのを抑えながら立ち上がり近藤さんの元を離れ屯所の外へと出た


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