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rain

「…それじゃお前が濡れんだろうが!!」

差された傘を沖田の方へ戻し返すが、また戻される

「勘違いしないで下せェよ、俺はその猫が心配なだけでィ」

「可愛げねェな」

「男に可愛げなんか求めないで下せェよ…けど」

土方と子猫に対して差していた傘に沖田も入る

折り畳み傘に細身ではあるが大の男二人が入れば狭いもの

「心配してくるたみたいなんでねィ」

そういって微笑した沖田に、なんだか顔が紅く染まるのを感じて俯く土方は子猫をキュッと抱き締めた

「…勝手にしやがれッ!!」

「そうさせてもらいやすよ」

はみ出した肩が濡れるのも気にならない

暫くの間静寂な時間が続き、あっという間に屯所に着いた

着くなり、近藤や隊士等が心配して駆け付けて来た

沖田は軽く流し、土方から子猫を預かると自室へ行くと去って行った

懐に折り畳み傘が入っていた事を土方は知らない

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