April
朝目覚め部屋に掛けてある時計を見る
頭は働かないがこれだけはわかる
「…やべ、寝坊したッ!」
April
セットしておいた目覚まし時計も携帯のアラームも鳴らなかったのではない
きっと無意識に止めてしまったんだろう
慌ててた沖田は最低限の支度を済ませ自転車で高校までダッシュした
ーーガラガラ
「すいやせん寝坊しやした…ってあり?」
教卓に立っていたのは漆黒の髪が肌の白さを際立てていて、目つきこそは悪いものの整った顔の男
「教室間違えやした」
間違いだと思い、出ていこうとしたら
「待て待て、えーとお前は……お、おき…ッ、沖田総悟ォ一先ず席に着け」
「?…へい」
ほんとになんとなくだが、目の前の男が動揺しているようにも見えたが敢えて触れずに席に着く
3年間クラスも担任も変わらない筈だから、今年度も銀八の筈だがどうも見当たらない
教室を見回していると教卓の前にいる見慣れぬ男と目が合い奴が口を開いた
「さっきも言ったが坂田先生が都合で海外に行く事になったから、1年間このクラスを持つことになった土方十四郎だ」
遅刻をした沖田の為に再度説明をしているのにも関わらず、対して興味無さそうに頬杖をついていると
バシッとノートの平らな部分で叩かれた
「…ッ何するんでィ!」
叩いてきたのは担任代理の土方十四郎
「ったく、テメーの為に説明し直してんだからちゃんと聞けよ」
先生にしてはやけに荒々しく、初日からノートで叩かれて…
最初の印象は最悪だった
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