変化
どれくらい経っただろう。沖田は急に目覚めた。差し込む光が幾らか明るい。
時計を見ると四時を指していた。それなりに眠れた様だった。
土方は相変わらず寝息を立てている。
そこで一つ悪巧みが浮かんだ。以前からやって見たかった事と言ってもいい。
ある意味で今が実行のチャンスかもしれない。
そう思った沖田の行動は早かった。
腹の上に乗り上げると、僅かな苦しげな声があがるも起きる様子はない。
願望のままに土方の下半身に手を伸ばす。猫の手でも着流しの裾を割るのは容易い。
問題は下着だ。さっきから脱がそうと手をかけるのだが、中々下ろすことさえ出来ない。
「...ん」
足掻いているうちに下半身を刺激していた様で小さく土方が呻く。これはこれで面白いと沖田は思った。
寝ている土方に悪戯を仕掛けるのを一度はやってみたかったのだ。普段は部屋に行くのも嫌がられる為中々出来なかった。
だが、今は違う。無防備に寝てくれている絶好の機会なのだ。
何度か挑戦している内に、両手を駆使して下着をずらす事には成功する。布団の中で露わになった土方の性器は苦戦している間に少し反応していた。
ちらりと土方の様子を伺う。
まだ大丈夫そうだと判断し、爪を立てない様に両手を使って性器に触れる。肉球の所為で滑りが悪かった為、踏んでは離す動作を続けた。
「...う」
僅かに開かれた唇から声が漏れ、眠っていても反応している性器にほくそ笑む。
完全に立ち上がった性器に嬉しくなり舌を這わせる。
小さな舌で舐めてやれば、びくりと土方の体が震えた。起こしてしまったかと様子を確認し、眠っているのがわかるとまた舐める。
「...んっ、う」
執拗に根元から舐め上げ、手も使いながら敏感な先端を愛撫すると滲み出る先走り。不思議と敏感になった感覚でも不快感はなく、寧ろ何時もより美味い。
ペロペロと舐めながら、溢れる先走りを飲み込むと沖田の身体は熱を帯びていく。
先端の窪みに舌を差し入れた時だった。
「ってえ!てめー何して...え?」
身を捩ったかと思えば、情けない格好のまま土方は上半身を起こしたのだ。
「なんでィ、もう起きちまったんですかィ」
「おい、総悟!お前半端だけど戻ってるぞ!」
「へ?」
「今普通に喋ってんだろうが!てか寝てる俺に何してくれてんだッ!」
赤面して怒声をあげる土方。状況が飲み込めず手で自らの身体に触れる沖田。それは確かに人の肌の感触だった。