変化
「土方さん、元に戻ったみてえ」
感動のあまり土方にぎゅっと抱きついた。
「全裸でくっつくな。後、耳とか尻尾とかあり得ないもんは残ってっから」
指摘されて初めて頭と尾骨辺りに手を伸ばすと人間らしからぬ耳に長い尻尾の感触があった。土方の言う事は本当らしい。
「まじでか」
「まじだ」
理由はどうであれ人に戻れた。名残惜しい気もするが沖田は心底安心していた。
「なあ、パンツ履きたいんだけど、退いてくんない?」
土方の足を跨ぐ状態で乗っていた為に、衣類を直せないのだと言われて気づいた。
「やだ。まだ履かせない。アンタだって辛いでしょ?」
拒否して身体をずらすと反り返った性器を口に含んだ。
「あっ、やめ...」
唾液を絡めて窄めた口で扱いてやれば土方の抵抗は弱まった。甘い声を漏らしては羞恥に頬を赤く染めて嫌だと言う。
追い立てる様に根元を手で擦り上げながら、じゅぶじゅぶと先端を吸う。
「やっ、総悟、あ、ああッ」
逃げる腰を押さえつけて一滴残らず啜る。何故か今日は美味いのだ。
びくびく脈打つ身体に興奮しながら刺激を与え続ける。限界は近いだろう。
「あ、だ、めだって...あッ、あ...やッ」
「土方さんの飲みてえ」
「や...だ、イくか...ら、ああッ、離せ、んぁあッ」
じたばた暴れて抵抗を見せる土方の先端の窪みを尖らせた舌で舐めて強めに吸い上げれば口の中で放たれる白濁。喉を鳴らして飲み込んだ。
「ひぃ、あ、あッ、も、やめッ、あッ」
射精して敏感になった性器を絞り出す様に扱き立て、じゅるじゅる吸い上げる。たまらず身体を反らせる土方。
「土方さんの美味いんでさァ。もっと欲しい」
最後までしたい。そう思って後ろの蕾に手を伸ばした所で我に返った土方が沖田を突き飛ばす。
「っは、あ、やめろっていってんだろうが!」
突然の衝撃に受け身を取れず背中と頭に鈍い痛みが走る。
「痛ッ」
痛みの感じる箇所を手で押さえる。
「もう終えだ!睡眠妨害された挙句、仕事まで妨害する気か!」
怒りを露わにしながら、土方はティッシュで体液を拭う。唖然とその姿を見る沖田。
なんだやっぱり人間に戻ると甘さ加減はまるで無しかと落胆する。自分勝手に好き勝手やって言えた義理じゃないのだが、どうしても温度差を感じるのだ。
気を使って休みの前の日に嗾しかけようが結果は変わらなかったのだから。
「すいやせんね。邪魔ばっかして」