とある日の話
俯きながら門を通り、自室へ向かう
「あ、副長お帰りなさい。沖田さんは一緒じゃなかったんですか?」
途中で俺に気付いた山崎に声を掛けられる
「ああ、茶屋にいるから置いてきた」
「沖田さん相変わらずですね。そういえばそろそろ切らしてると思って買っときましたよ」
山崎から新しい煙草を渡される
こういう時、なんだかんだで頼りになる奴だ
「じゃ、俺用事あるんで失礼します!!」
手に書類を抱えていたところを見ると、近藤さんのところでも行くんだろう
山崎が去って行ったのを確認し、自身の部屋の前へと歩を進めた
戸を開き部屋に入ると、安堵感からか躯の力が抜けて畳に座り込む
「…総悟」
ぽつりと呟けば、一気に空虚感に襲われる
きっと総悟は先に帰った俺に怒っているかもしれない
そうなれば真っ直ぐにこの部屋にやってくるだろう
(もう終わりだ、総悟)
力無く畳に横になり、目を瞑る
悲しくないと言ったら嘘になるが、彼奴を元の正しい道に戻してやるのが俺の役目なんだと思う
「……女々しくなっちまったもんだ」
妙に落ち着かなくて先程受け取った煙草に手を伸ばす
煙草を吸っていても気は紛れなくて、山積みになっている書類でも片付けようと立ち上がった時、部屋の戸が開いた
「あ、副長お帰りなさい。沖田さんは一緒じゃなかったんですか?」
途中で俺に気付いた山崎に声を掛けられる
「ああ、茶屋にいるから置いてきた」
「沖田さん相変わらずですね。そういえばそろそろ切らしてると思って買っときましたよ」
山崎から新しい煙草を渡される
こういう時、なんだかんだで頼りになる奴だ
「じゃ、俺用事あるんで失礼します!!」
手に書類を抱えていたところを見ると、近藤さんのところでも行くんだろう
山崎が去って行ったのを確認し、自身の部屋の前へと歩を進めた
戸を開き部屋に入ると、安堵感からか躯の力が抜けて畳に座り込む
「…総悟」
ぽつりと呟けば、一気に空虚感に襲われる
きっと総悟は先に帰った俺に怒っているかもしれない
そうなれば真っ直ぐにこの部屋にやってくるだろう
(もう終わりだ、総悟)
力無く畳に横になり、目を瞑る
悲しくないと言ったら嘘になるが、彼奴を元の正しい道に戻してやるのが俺の役目なんだと思う
「……女々しくなっちまったもんだ」
妙に落ち着かなくて先程受け取った煙草に手を伸ばす
煙草を吸っていても気は紛れなくて、山積みになっている書類でも片付けようと立ち上がった時、部屋の戸が開いた