圧倒的、悪意
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鳥の鳴き声が聞こえて、ゆっくりとまぶたを開く。
まぶたがいつもより重い…昨日挨拶したまま寝ちゃったのか…
そうしたら和室で寝ちゃったんだなあと思いながら、重いまぶたをこすり覚醒させる。
横に寝返りを打ち、目を閉じたまま何時か確認する為に、近くにおいてあるだろう携帯を手探りする。
もふっと柔らかくてサラサラした感覚がして、そのまま手を動かす。
ん?何??とまだ寝ぼけつつ、この感触に目を向けて心底驚いた。
「お前何寝ぼけてんだ?あぁ!?」
『あれ、爆豪くん、おはよう???
どうしたの?ってあれ、私の部屋だ?』
目の前にいる爆豪くんとなぜ私は自分の部屋にいるのかと思った。
「クソ馬鹿力のせいで俺は部屋に戻れなかったんだわ!」
そう目を釣り上げながら、爆豪くんは私の手を指差す。
『え!?ごめん!!!!?』
パッと手を離し、慌てる私。
てことは和室から運んでくれて、爆豪くんは殆ど眠れていないってことだよね…?
『ありがとうね…?
爆豪くん寝不足だよね、思う存分寝てください…』
すみませんと頭を下げる。
「いや、もう起きちまったから一走り行くわ」
首をゴキゴキと鳴らしながら爆豪くんは立ち上がる。
『私も行く!爆豪くんにはお兄ちゃんのジャージ貸してあげるよ!』
そう言って私はお兄ちゃんの部屋からジャージを持ち出し、爆豪くんに渡した。
自分のジャージを探している間に爆豪くんはリビングへと移動する。
衣装ケースからジャージを取り出し、手早く着替えて髪もお団子にする。
『爆豪くん、サイズどうー?
お、ちょうど良さそうだね!』
そうして2人で軽くジョギングをして、家に帰ってきた。
『おかえりなさい』
爆豪くんが私のうちに入った時にそういうとびっくりしたような顔で振り返った。
『え、一回出て帰ってきたからおかえりなさいだよね??
なんかおかしいこと言ったかな?』
頭をひねりながら考えていると、前を向いた爆豪くんが、お前もおかえり…とぼそっと呟いた。
『!!!!
おかえりって久しぶりに言ってもらえた!へへ、とっても嬉しいね!』
思わず目の前にあった爆豪くんの背中に擦り寄ると、触んな!シャワーかりっぞ!!と言ってドタドタとお風呂場に向かってしまった。
あれから爆豪くんは軽くお昼ご飯を食べてから、自分の家へと帰ってしまった。
『へへ、楽しかった…』
ソファにぼふんと倒れて、天井を見つめる。
もっと強くなりたい、なるんだ!
そう私は固く決心した。
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