入学試験
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まばゆい光がカーテンの隙間から射し、ちょうど私の顔を照らす。
思わず目に力を入れ、右手でこする。
昨夜設定した携帯のアラームが鳴り響き、枕元にあるであろう携帯を探す。
まだしょぼしょぼする目を覚醒させるように、携帯を見つめて一言呟いた。
『うひゃ〜ついに今日かあ…』
今日は国立雄英高等学校の試験日。
世界の約8割の人が何らかの特異能力「個性」を持ち、その個性の悪用による『ヴィラン』への対抗勢力『プロヒーロー』の養成学科を有する施設。
ちなみに、ヒーロー偏差値は79で、入試倍率300倍の超難関校だ。
中学では一応1番の成績を取っていた私だったが、やはり実際問題、試験というものはどうも緊張してしまう。
布団を這い出ると、冬の寒さに部屋が冷たくなってしまっている。
『さんむ〜い』
腕を摩りながら、スリッパを履いてリビングへと歩く。
『試験前にはしっかりご飯食べないとね!』
ヒーローは体が資本なんだからね!と、ささっと作った朝食をリビングのテーブルに並べる。
『いただきます』
手を合わせて温かい朝食にありつく。
この家には私一人しかいない。
兄が一人いるが、ヒーロースーツのデザイナー兼制作者をやっており、日本各地から世界を駆け回っているので、なかなか帰ってこない。
寂しい気持ちは少しあるが、帰ってきたら帰ってきたでうざいくらいに構ってくるので、微妙だ。
『ごちそうさまでした』
また手を合わせて食器を洗って、中学の制服を着て、身支度をする。