戦闘訓練
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『百ちゃん、お昼はなに食べるの?』
教科書をトントンと揃えながら、前にいる百ちゃんに聞く。
「私はお弁当ですわ!」
『私もお弁当なんだ〜!一緒に食べよ!』
机くっ付けよ〜というと百ちゃんが何やら感動している。
「私こんなの初めてで嬉しいですわ!」
『友達と食べるご飯って美味しいよね!』
私も嬉しい!と言いながらお弁当を出して準備する。
ドーーンという効果音と共に百ちゃんの机の上に重箱が置かれる。
『百ちゃんのお弁当ってそれ…?すごい量だね?』
「私の個性は食事などによるカロリーの摂取に比例していて、食べればたくさん作れるんですわ」
自分のお弁当箱を開きながら、それにしてもすごい量だなーと見つめる。
『そうなんだ!
それにしても、とっても美味しそうなお弁当だね!』
「ありがとうございます、うちの料理人が作りましたの」
『料理人…!?百ちゃん、お嬢様なんだね…』
私のお弁当は、昨日の夜ご飯の残りを詰め込んだものだ。
朝ご飯もいつも簡単なものを作るので、お弁当にはなかなか力が入れられない。
「いえ、そんなことはありませんの…
サナさんのお弁当も美味しそうですわ!」
『私のは、昨日の作った夜ご飯の残りとかだから…』
恥ずかしいなあと頭を掻くと、百ちゃんがガタっと椅子から立ち上がる。
「サナさん自分でお料理なさるんですね!
残りと言われましても、彩りも豊かですし、素晴らしいですわ!」
キラキラとした瞳を向けられてしまい、余計恥ずかしくなってしまう。
『百ちゃんのお弁当に比べると、ほんと大したことないんだけど、食べる…?』
なんだか百ちゃんが食べたそうに感じたので、思わず私のお弁当を差し出す。
「いいんですか!?ぜひ食べたいですわ!
これはなんですの?」
より一層、目を輝かせた百ちゃんは私のおかずを指差す。
『それは焼売の皮でウィンナーを包んだものだよ!
よかったらどうぞ!』
ゆっくりと私のお弁当箱からおかずをつまみ、口の中に入れる百ちゃん。
「初めてのお味ですわ〜!
とっても美味しいです!」
頬に手を当てて喜んでくれる百ちゃんはとても可愛らしかった。
『そうかな?お口に合ったようで嬉しいよ』
「サナの手作り弁当、ウチも食べたーい!」
話を聞いていたらしい響香ちゃんがぴょんと飛んできて、あ、と口を大きく開ける。
『えええ、んーと、はい』
おかずをひょいと取って響香ちゃんの口へと運ぶ。
「うっま!サナ料理うまいんだねー!」
「え、俺も白雪の手料理食べたい」
響香ちゃんの後ろから出てきたのは、今日挨拶をした瀬呂くんだった。
『全然普通の家庭料理なんだけどなあ…
えっと…はい、あーん』
それでも良いのかな?と思いつつ瀬呂くんの口元までおかずを運んであげる。
え、あ、と急に挙動がおかしくなりながらも口を開き、おかずを食べた瀬呂くん。
「これ、うまいなー!!!ありがとよ!白雪!
お礼にこれやるよ!さっき間違えて買ったので悪いんだけど」
と手渡されたのは冷えたコーヒー牛乳だった。
『私コーヒー牛乳大好き!瀬呂くん、ありがとう!』
わーい!とコーヒー牛乳を掲げながら言うと瀬呂くんは少し顔を赤らめながら、席へ戻っていった。
ずりー!!!俺も俺も!と言って、上鳴くんが私の方に向かってきていたが、響香ちゃんに制されてしまっていた。
「本当にサナさんの料理は優しいお味で美味しいですわ!
お礼によかったら私のおかずも頂いてください」
『えー!!!いいの!!やった!』
見るからに高級そうなおかずを頂き、友達と楽しくご飯を食べるという至福の昼休みを過ごした。
「(白雪ちゃんのあーん、に手料理にあの満点笑顔に大好きって…はあ、瀬呂お前ってやつは本当ずっりいー…)」
「(俺も冗談で言ってみたんだけど、言ってみるもんだなー!!!はは!)」
「(むかつくー!!)」
「(まあまあ、上鳴…確かに羨ましいけどな…)」