体力テスト
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『デクくん…って言ったよね?
初めまして、私白雪サナって言います。
その指って、個性の影響だよね?』
「え!?!?ああああえええっと!
緑谷出久っていいいいます!!!
ま、まだ個性が使いこなせてっいなくて」
顔を真っ赤にさせながら、凄く勢いのある挨拶をしてくれたデクくん。
『ん、デク?が名前じゃなかったんだね?
そうなんだ…残りの種目は指関係ないと思うけど、かなり痛そうだから治してもいいかな?』
「え、っとデクはあだ名みたいなもので、えっ!?!?!」
デクくんが急に声を荒げてしまったのは私が手を握ったからだ。
すっと息を吸い込み、治癒の歌を歌う。
『はい、終わり。
応急処置レベルなんだけど、ごめんね?
さっきよりは痛くないかな?』
「……い、たくない!!凄い!!!!
これは珍しい治癒系の個性?いやでも白雪さんは見た限り、他の種目でも高校1年女子以上の良い成績を出しているし、身体能力の強化なんかもできる歌の個性…?」
ぼーっとしてしまっていたデクくんは急に覚醒したように、ぶつぶつと話し出す。
『凄いね!そう、私は歌の個性!
今回の体力テストは歌で身体能力の強化をしていたの!
あと、デクくんはあだ名なんだね、緑谷くんって呼んだ方がいいかな?』
「ああああ!ごごこごごめんなさい!!!
僕、個性を見るとこうやって考察してしまう癖があって…!!!!
えええっと、デ、デクで大丈夫でふ!!!」
ぶつぶつと言っていた時は饒舌だったのに、はっと我に帰ったようで、また先ほどの調子に戻ってしまった。
『でふ!!!デクくんって面白いね!!
これからよろしくね』
ふはっと笑ってしまい、握手をしようと手を差し出す。
「ははははい!!!よろしくお願いします!
指の治癒、ありがとうございます!!」
顔を真っ赤にしながら、握手を返してくれるデクくん。
しっかり指は握れているようだし、治癒はできているみたいだ。
『うん!私も個性の練習にもなるから、お安い御用だよ!
あ、私の順番もうすぐだから行ってくる!またね!』
相澤先生の方を見ると私の順番が次に来るようだったので、デクくんに手を振って走り出した。
身体強化の歌を歌い、思い切りボールを投げる。
「54m」
ピピッと相澤先生の持っている計測器が鳴り、記録が告げられる。
中学が30mちょいだったので、身体強化でかなり数値が高くなっている。
『おー、やった!』
私は小さくガッツポーズをした。
みんなみたいに大記録は出ないけれど、私は私らしく能力を伸ばしていけたらいいな…!