体力テスト
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「次、八百万百と白雪サナ。
位置につけ」
ちょうど相澤先生に呼ばれた為、最後にもう少しだけ個性を使う。
「位置について、よーいスタート」
相澤先生の掛け声によって、思い切り走り出す。
百ちゃんのキックボードは、かなりハイテクの物のようでエンジン付きの物らしい。
凄い砂煙と共に、エンジンの熱も隣から感じる。
百ちゃん、はっや!
秒で私の隣を通り過ぎて行った百ちゃんを、軽く目を細めながら見つめ、風に煽られないように足に力を入れる。
「4秒30!!」
計測マシーンの隣に通り過ぎ、数値の音声が聞こえた。
『中学の時のタイムより2秒も縮んだ!
百ちゃんの個性すっごいね!』
個性を使用したことによりタイムがかなり縮んだのが嬉しくて、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら百ちゃんに近付く。
「ありがとうございます!
サナさんの個性は身体強化もできるのでしょうか?女子のタイムにしてはかなり速い方ですわよね?」
『そうなの!言霊みたいな感じかな?
身体強化の念を入れながら歌を歌うの』
ジャージについた砂埃を払いながら百ちゃんに個性の説明をする。
「八百万と白雪だっけ?あんた達、速いね〜
あ、ウチ耳郎響香、よろしく!」
ニカっと笑いながら紫色の髪の女の子が話しかけてきた。
耳たぶが長く、イヤホンの先端のような形をしている。
「ありがとうございます。私、八百万百と申します。
耳郎さん、宜しくお願い致しますわ」
『ありがとー!私は白雪サナ!
サナでいいよ〜、よろしくね!』
差し出してきてくれた手を握り返しながら、笑顔で挨拶した。
「ヤオモモにサナね!これからよろしく!
次、体育館で握力みたいだから一緒に移動しよ」
しよしよ!と返事をしつつ、響香ちゃんの個性について質問をしてみた。
『響香ちゃんのそれってイヤホンの先端みたいだけど、音を良く聞くみたいな個性?』
まじまじと響香ちゃんの耳元を観察をし、何の個性なのか考察する。
ヒーロー科は色々な個性の子がいて、とても勉強になる。
観察し、考察をしていくことで、今後相手と対峙した時に、どう行動するべきか、瞬時に考えられる力を私は付けたかった。
「そうだね、基本は聴くことに特化した個性かな。
八百万の個性は応用力あって良さそうだし、さっきちょっと聞こえたんだけど、サナは歌が個性なんだね!
ウチ音楽好きなんだけど、あんたの歌良かったよ」
響香ちゃんは少し前を歩きながら、振り返り私を見つめ笑った。
雄英に入って、個性を頻繁に使うことで歌をこうして褒められ、むずがゆい気持ちになる。
『…ありがとう!』
私は心の奥が嬉しい気持ちでいっぱいになり、響香ちゃんに笑顔を見せた。