謝罪しに
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一方、大和たちが怒られている喧騒音は近くの部屋にいたTRIGGERと琴音の耳にも入ってきていた。ボールペンの折れる音に楽は目を見開いて驚き、龍之介は湧いてくる手拍子に対して驚きの声をあげた。一体あの部屋ではなにが起こってるのかと疑問を抱く二人に、事情を知っている天が答えを教える。
「IDOLISH7のマネージャーとリーダーがこの前のライブのことで謝りに来ている」
その言葉にとたんに楽は顔を顰めて舌打ちをした。
「チッ…アイツラか?」
「嫌いなの?」
「当然だ、あんな恥知らず」
憎たしげに楽は言葉を吐き捨てるが、それに琴音は声をあげた。
「だから、悪気がなかったんだって言ったじゃん!!」
「なんで琴音はアイツラの肩を持つんだ!」
「べ…別に肩持ってないし
客引きじゃなくて、ライブに感動して踊ったって言ってるんだからいいでしょって言ってるの!」
「…嘘かもしんないだろ?」
「またそう言って!!」
ギラギラと瞳を燃やしていがみ合う楽と琴音の言い合いは続く。それを見かねて龍之介が仲裁の手を差し伸べた。
「まぁまぁ、二人ともそこまでにしなよ
天が倒れそうになりながら頑張ってくれたライブだろ?
だからこそ楽は許せないんよ」
「そんなことは言ってない」
楽は即座に龍之介の言っていたことを否定するが、彼はそんなことないと屈託のない笑みを浮かべた。
「言ってたじゃないか、天のこと大事に思ってるんだなって感激したよ」
「楽…僕のこと大好きだね」
「言ってねぇつってんだろ!!
だいたい、熱でハイになって愛してるっつったのお前のほうだからな!」
「嬉しかった??」
「ぶっ殺すぞ」
ニヤリと不敵な笑みを浮かべる天と照れ隠しがバレバレな楽による言い合いに取り残された龍之介と琴音は小さく息を吐き顔を見合わせた。
「素直じゃないよね…二人共」
「ホントホント
もっと私みたいに声を大にして想いを伝えるべきだよ!!」
「…琴音はもう少し自重した方がいいんじゃない??」
「えぇ〜愛嬌があっていいでしょ?」
「ま…まぁ??」
「おい龍!!そこは引き下がっちゃ駄目だろ!!」
龍之介の指摘に対して笑みを絶やすこと無く琴音は返答。その笑みに負けて龍之介が無理やり納得しようとしているのが小耳に挟んでいた楽にはバレバレ。即座に楽は言い合いを中断し割り込んできた。
「だったら楽が説得すればいいだろ…」
龍之介は小さく息をつくと話題を変えようと、姉鷺がさきほど置いていった資料を手にとった。その資料はもちろんIDORISH7に関するもので龍之介はメンバーの写真があるページを開いた。が、その写真を見て龍之介は目を見開いて驚くことになる。
「この子達って前に野外ライブで声を聴いた子たちじゃないかな?」
「そうなのか?あれだけしっかり歌えるグループなら客を盗る必要なんかないじゃないか」
「だから客引きじゃないって私何度も言ってるよね」
「素直そうな声だったのに…
そうやって聴くと悪そうな奴らに見えてきたな、このセンターとか」
琴音の弁解虚しく龍之介と楽は落胆した面持ちに。そして残念がる龍之介が指を指したのはセンターの陸。それに、普段表情をコロコロ変えることがない天が反応を示した。
「天、大丈夫?お茶、熱かった?」
「いや…」
ゴホゴホと咽る天を見かねて龍之介が心配し、彼を覗き込む。が、楽はお構いなくその話を続行した。
「ニヤって悪そうな顔で笑ってるだろ?」
「いやいや!!悪そうな顔してないよ!!ねぇ!龍!!」
「ニヤってしてるかな?元気ハツラツって感じに見えるけど…」
「琴音と龍は人を見る目がないな」
「…キミだよ」
「間違いない」
楽の呆れた声に、天と琴音は人知れずため息を漏らした。
「みんないい子そうだよ
う〜ん…強いて言えば悪巧みをしそうなのは眼鏡の子かなぁ」
「確かに、黒幕っぽい顔だな…」
今度は龍之介が考えを巡らし指をさした。その人物は確かに悪面ヅラである大和。その龍之介の行為に、今度は天でなく琴音が反応を示す。驚いた琴音は飲んでいた飲み物のせいで大きく咳き込んでしまったのだ。
「どうした??琴音?大丈夫?」
龍之介が本気で心配しだし、琴音の背をそっと撫で始める。そんな彼らを横目に天が口を開く。
「彼は君の方が怖いって」
「会ったことがあるのか?」
「今、謝りに来ているリーダーだよ
草食系って言ってた。それに会場まで僕を運んでくれた。
後、琴音と親密な仲らしい」
「どういうことだ?」
「待て待て、話しが複雑になってきた…」
色々と絡み合う事柄に、楽は目つきを変え、龍之介は頭を抱えた。そんな二人を放置して天が話を続ける。
「この子がタクシーしてくれた」
「背の大きい子?タクシーって??」
「彼が天をおぶってくれたの」
「誰にでも節操なくおぶわれるんだな」
冷やかし混じりの楽の言葉に言い返すことなく天は小さく笑みを浮かべる。
「見つけたら頼むと良いよ、タクシーより安いから」
「いくら?」
「ワンメーター、王様プリン1個」
「「…安いな」」
衝撃的な事実に楽と龍之介が同時に驚きの声を出しハモる。そんな彼らをさらに驚かそうと琴音が意気揚々と口を開く。
「最初10個って言ってたのに、最後21個に増えたんだよ」
「琴音も一緒にいたのか!?」
「だって、この日昼間から一緒に行動してたし」
「おい、どういうことだよ!?琴音」
「楽には関係ございませーん」
「…っ、なんだとコラ!!」
元々イライラしていた楽は、この事実にさらに不機嫌さを増す。その想いと比例して声を荒げた楽は琴音に詰め寄るが、そんな彼に物怖じする琴音ではなかった。
「この子はお医者さんごっこが好き」
次に天は環からナギの写真に話題を変える。
「あぁ、お医者さんって感じするな
知的で上品な顔だちだもんね、しかし…美人だな」
「本当だ…外人か??」
「ハーフらしいよ」
「喋ると印象が違う」
「どんな風に??」
「沸騰する前のケトルと沸騰した後のケトル」
「ピーピー言うのか??」
「火傷するぜってこと??」
天の例え話に困惑する楽と龍之介を見ながら、天は写真に当てている人差し指を大和の写真に。
「眼鏡の子は苦労してそうだった」
「そうなのか…
そう言われるとフレッシュな新人公務員に見えてきたぜ」
「楽って、色々と流されやすいよね」
「…なんか言ったか!?」
「いいえ〜、何も言ってませんよ」
人の話に流されまくっている楽に、呆れ気味に琴音は口を挟む。そんな彼女を楽は一睨みする。面倒くさいことを避けたい琴音はそれに笑みを浮かべてコレ以上の言及を避けた。
「じゃあ天を助けてくれたんだな!いい子達じゃないか!」
嬉しそうに声をあげる龍之介。だが、楽はまだ納得しておらず彼の意見をピシャリと否定する。
「この3人はだろ?残りの4人が客を盗む計画を立てたのかもしれない」
「そうかなぁ…優しそうな子ばかりだけど…」
「俺はこういうのは許せねぇんだよ!会ったらガツンと言ってやる!!」
「僕のためにそこまで…」
「うるせぇ!!黙れ!!」
驚きで目を見開く天も言葉で予想以上に恥ずかしい事を己は発言していると自覚した楽は照れ隠しするように声を再び荒げた。
「まぁまぁ…もうそれくらいにしなよ
皆大いに反省してるんだから」
琴音の一声に、楽は一度静まり返る。そして暫く熟考したのち、天に彼自身の意見を尋ねた。
「…天はそれでいいのか?」
「いいよ
お客さんを盗まれたとしても落ち度は僕らにある。僕らに魅力と刺激が足りなかったってこと
僕はあの夜、そんなパフォーマンスをしたと思っていない
君たちは??」
「もちろんだ」
「全力を尽くしたよ」
二人の答えに天は満足げに頷く。
「ならいいでしょ…
それにIDOLISH7は成功しない…絶対に」
「ねぇ、それどういう…」
琴音が先程から持つ疑問をぶつけようとする。が、それを最後まで言わせてもらえず話の矛先も変わってしまった。
「ねぇ、そろそろあれ止めてきてくれない??」
それはまるでその話題に触れてほしくないっと言っているようなものに琴音は見えた。盛大に呆れた声を出した天は、冷蔵庫から大きな袋を取り出してそれを琴音に手渡した。
「ハイ、これ…琴音が持っていってよ
王様プリン21個」
「しょうがないなぁ…
じゃあ姉鷺さん止めて王様プリン届けてくるね」
言いたくないなら聞かない。これが琴音のポリシーだ。自分自身にだって言いたくないことはいくつかあるのだから。
素直に天の言うことに従おうと追求を諦めた琴音はその袋を受け取るのだった。
「IDOLISH7のマネージャーとリーダーがこの前のライブのことで謝りに来ている」
その言葉にとたんに楽は顔を顰めて舌打ちをした。
「チッ…アイツラか?」
「嫌いなの?」
「当然だ、あんな恥知らず」
憎たしげに楽は言葉を吐き捨てるが、それに琴音は声をあげた。
「だから、悪気がなかったんだって言ったじゃん!!」
「なんで琴音はアイツラの肩を持つんだ!」
「べ…別に肩持ってないし
客引きじゃなくて、ライブに感動して踊ったって言ってるんだからいいでしょって言ってるの!」
「…嘘かもしんないだろ?」
「またそう言って!!」
ギラギラと瞳を燃やしていがみ合う楽と琴音の言い合いは続く。それを見かねて龍之介が仲裁の手を差し伸べた。
「まぁまぁ、二人ともそこまでにしなよ
天が倒れそうになりながら頑張ってくれたライブだろ?
だからこそ楽は許せないんよ」
「そんなことは言ってない」
楽は即座に龍之介の言っていたことを否定するが、彼はそんなことないと屈託のない笑みを浮かべた。
「言ってたじゃないか、天のこと大事に思ってるんだなって感激したよ」
「楽…僕のこと大好きだね」
「言ってねぇつってんだろ!!
だいたい、熱でハイになって愛してるっつったのお前のほうだからな!」
「嬉しかった??」
「ぶっ殺すぞ」
ニヤリと不敵な笑みを浮かべる天と照れ隠しがバレバレな楽による言い合いに取り残された龍之介と琴音は小さく息を吐き顔を見合わせた。
「素直じゃないよね…二人共」
「ホントホント
もっと私みたいに声を大にして想いを伝えるべきだよ!!」
「…琴音はもう少し自重した方がいいんじゃない??」
「えぇ〜愛嬌があっていいでしょ?」
「ま…まぁ??」
「おい龍!!そこは引き下がっちゃ駄目だろ!!」
龍之介の指摘に対して笑みを絶やすこと無く琴音は返答。その笑みに負けて龍之介が無理やり納得しようとしているのが小耳に挟んでいた楽にはバレバレ。即座に楽は言い合いを中断し割り込んできた。
「だったら楽が説得すればいいだろ…」
龍之介は小さく息をつくと話題を変えようと、姉鷺がさきほど置いていった資料を手にとった。その資料はもちろんIDORISH7に関するもので龍之介はメンバーの写真があるページを開いた。が、その写真を見て龍之介は目を見開いて驚くことになる。
「この子達って前に野外ライブで声を聴いた子たちじゃないかな?」
「そうなのか?あれだけしっかり歌えるグループなら客を盗る必要なんかないじゃないか」
「だから客引きじゃないって私何度も言ってるよね」
「素直そうな声だったのに…
そうやって聴くと悪そうな奴らに見えてきたな、このセンターとか」
琴音の弁解虚しく龍之介と楽は落胆した面持ちに。そして残念がる龍之介が指を指したのはセンターの陸。それに、普段表情をコロコロ変えることがない天が反応を示した。
「天、大丈夫?お茶、熱かった?」
「いや…」
ゴホゴホと咽る天を見かねて龍之介が心配し、彼を覗き込む。が、楽はお構いなくその話を続行した。
「ニヤって悪そうな顔で笑ってるだろ?」
「いやいや!!悪そうな顔してないよ!!ねぇ!龍!!」
「ニヤってしてるかな?元気ハツラツって感じに見えるけど…」
「琴音と龍は人を見る目がないな」
「…キミだよ」
「間違いない」
楽の呆れた声に、天と琴音は人知れずため息を漏らした。
「みんないい子そうだよ
う〜ん…強いて言えば悪巧みをしそうなのは眼鏡の子かなぁ」
「確かに、黒幕っぽい顔だな…」
今度は龍之介が考えを巡らし指をさした。その人物は確かに悪面ヅラである大和。その龍之介の行為に、今度は天でなく琴音が反応を示す。驚いた琴音は飲んでいた飲み物のせいで大きく咳き込んでしまったのだ。
「どうした??琴音?大丈夫?」
龍之介が本気で心配しだし、琴音の背をそっと撫で始める。そんな彼らを横目に天が口を開く。
「彼は君の方が怖いって」
「会ったことがあるのか?」
「今、謝りに来ているリーダーだよ
草食系って言ってた。それに会場まで僕を運んでくれた。
後、琴音と親密な仲らしい」
「どういうことだ?」
「待て待て、話しが複雑になってきた…」
色々と絡み合う事柄に、楽は目つきを変え、龍之介は頭を抱えた。そんな二人を放置して天が話を続ける。
「この子がタクシーしてくれた」
「背の大きい子?タクシーって??」
「彼が天をおぶってくれたの」
「誰にでも節操なくおぶわれるんだな」
冷やかし混じりの楽の言葉に言い返すことなく天は小さく笑みを浮かべる。
「見つけたら頼むと良いよ、タクシーより安いから」
「いくら?」
「ワンメーター、王様プリン1個」
「「…安いな」」
衝撃的な事実に楽と龍之介が同時に驚きの声を出しハモる。そんな彼らをさらに驚かそうと琴音が意気揚々と口を開く。
「最初10個って言ってたのに、最後21個に増えたんだよ」
「琴音も一緒にいたのか!?」
「だって、この日昼間から一緒に行動してたし」
「おい、どういうことだよ!?琴音」
「楽には関係ございませーん」
「…っ、なんだとコラ!!」
元々イライラしていた楽は、この事実にさらに不機嫌さを増す。その想いと比例して声を荒げた楽は琴音に詰め寄るが、そんな彼に物怖じする琴音ではなかった。
「この子はお医者さんごっこが好き」
次に天は環からナギの写真に話題を変える。
「あぁ、お医者さんって感じするな
知的で上品な顔だちだもんね、しかし…美人だな」
「本当だ…外人か??」
「ハーフらしいよ」
「喋ると印象が違う」
「どんな風に??」
「沸騰する前のケトルと沸騰した後のケトル」
「ピーピー言うのか??」
「火傷するぜってこと??」
天の例え話に困惑する楽と龍之介を見ながら、天は写真に当てている人差し指を大和の写真に。
「眼鏡の子は苦労してそうだった」
「そうなのか…
そう言われるとフレッシュな新人公務員に見えてきたぜ」
「楽って、色々と流されやすいよね」
「…なんか言ったか!?」
「いいえ〜、何も言ってませんよ」
人の話に流されまくっている楽に、呆れ気味に琴音は口を挟む。そんな彼女を楽は一睨みする。面倒くさいことを避けたい琴音はそれに笑みを浮かべてコレ以上の言及を避けた。
「じゃあ天を助けてくれたんだな!いい子達じゃないか!」
嬉しそうに声をあげる龍之介。だが、楽はまだ納得しておらず彼の意見をピシャリと否定する。
「この3人はだろ?残りの4人が客を盗む計画を立てたのかもしれない」
「そうかなぁ…優しそうな子ばかりだけど…」
「俺はこういうのは許せねぇんだよ!会ったらガツンと言ってやる!!」
「僕のためにそこまで…」
「うるせぇ!!黙れ!!」
驚きで目を見開く天も言葉で予想以上に恥ずかしい事を己は発言していると自覚した楽は照れ隠しするように声を再び荒げた。
「まぁまぁ…もうそれくらいにしなよ
皆大いに反省してるんだから」
琴音の一声に、楽は一度静まり返る。そして暫く熟考したのち、天に彼自身の意見を尋ねた。
「…天はそれでいいのか?」
「いいよ
お客さんを盗まれたとしても落ち度は僕らにある。僕らに魅力と刺激が足りなかったってこと
僕はあの夜、そんなパフォーマンスをしたと思っていない
君たちは??」
「もちろんだ」
「全力を尽くしたよ」
二人の答えに天は満足げに頷く。
「ならいいでしょ…
それにIDOLISH7は成功しない…絶対に」
「ねぇ、それどういう…」
琴音が先程から持つ疑問をぶつけようとする。が、それを最後まで言わせてもらえず話の矛先も変わってしまった。
「ねぇ、そろそろあれ止めてきてくれない??」
それはまるでその話題に触れてほしくないっと言っているようなものに琴音は見えた。盛大に呆れた声を出した天は、冷蔵庫から大きな袋を取り出してそれを琴音に手渡した。
「ハイ、これ…琴音が持っていってよ
王様プリン21個」
「しょうがないなぁ…
じゃあ姉鷺さん止めて王様プリン届けてくるね」
言いたくないなら聞かない。これが琴音のポリシーだ。自分自身にだって言いたくないことはいくつかあるのだから。
素直に天の言うことに従おうと追求を諦めた琴音はその袋を受け取るのだった。