動き出す歯車
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ある図書館の一角
胸元まであるサックスブルー色の髪を持つ女性が両手に重たそうな本を抱え歩いていた。
彼女の名前は天羽琴音。
大学3年生の彼女は今、勉強のためにここを訪れていたのだ。
重い...
琴音は手に持つ本の重さに気を取られていて注意散漫。そんな彼女が誰かとぶつかるのは時間の問題だった。
あ……
琴音は誰かとぶつかったらしく、手に持っていた本が地面に散らばり落ち、彼女自身は尻もちもついていた。
唖然とする彼女の目の前では、眼鏡をかけた海松色の髪の青年が心配そうに顔をのぞき込んでいた。
「す…すみません」
「いや…こっちもわりぃ。大丈夫か?」
青年がすっと差し伸べてくれた手を琴音は手に取った。
そんな彼女は青年から目を離せなかった。なぜなら、夢の中にたまに出てくる子にそっくりだったからだ。この夢が、果たして昔の記憶が呼び起こしているものなのかはわからないが、幾度も出てきてくる少年に気づいたら琴音は淡い恋心を抱いていた。そんな彼がそのまま青年に成長した状態で、自分の前に現れて、琴音の鼓動はドクンと跳ね上がった。
「どうかしたか??」
ずっと凝視してくる琴音に不思議に思ったのかその青年は尋ねた。
「い…いえ!!」
青年の声にハッとした琴音は慌てて視線をそらした。
「で??これどこに持っていけばいい??」
いつの間にか青年の手には先ほど琴音が持っていた大量の本があった。
「え…あ!!いつの間に!!」
「随分重いんだなぁこれ…」
「すみません。それ…」
「ぶつかっちゃったからな…せめて運ばせてくれないか?」
申し訳なさげな表情を浮かべる青年に自分で運べますと言う言葉が琴音には出なかった。代わりに出たのは真逆の言葉。
「お願いします…」
これが
KOTOとしてデビューする前の天羽琴音
と
青年
アイドリッシュセブンとしてデビューする前の二階堂大和
の出会いであった。
胸元まであるサックスブルー色の髪を持つ女性が両手に重たそうな本を抱え歩いていた。
彼女の名前は天羽琴音。
大学3年生の彼女は今、勉強のためにここを訪れていたのだ。
重い...
琴音は手に持つ本の重さに気を取られていて注意散漫。そんな彼女が誰かとぶつかるのは時間の問題だった。
あ……
琴音は誰かとぶつかったらしく、手に持っていた本が地面に散らばり落ち、彼女自身は尻もちもついていた。
唖然とする彼女の目の前では、眼鏡をかけた海松色の髪の青年が心配そうに顔をのぞき込んでいた。
「す…すみません」
「いや…こっちもわりぃ。大丈夫か?」
青年がすっと差し伸べてくれた手を琴音は手に取った。
そんな彼女は青年から目を離せなかった。なぜなら、夢の中にたまに出てくる子にそっくりだったからだ。この夢が、果たして昔の記憶が呼び起こしているものなのかはわからないが、幾度も出てきてくる少年に気づいたら琴音は淡い恋心を抱いていた。そんな彼がそのまま青年に成長した状態で、自分の前に現れて、琴音の鼓動はドクンと跳ね上がった。
「どうかしたか??」
ずっと凝視してくる琴音に不思議に思ったのかその青年は尋ねた。
「い…いえ!!」
青年の声にハッとした琴音は慌てて視線をそらした。
「で??これどこに持っていけばいい??」
いつの間にか青年の手には先ほど琴音が持っていた大量の本があった。
「え…あ!!いつの間に!!」
「随分重いんだなぁこれ…」
「すみません。それ…」
「ぶつかっちゃったからな…せめて運ばせてくれないか?」
申し訳なさげな表情を浮かべる青年に自分で運べますと言う言葉が琴音には出なかった。代わりに出たのは真逆の言葉。
「お願いします…」
これが
KOTOとしてデビューする前の天羽琴音
と
青年
アイドリッシュセブンとしてデビューする前の二階堂大和
の出会いであった。
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