独居房での再会
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一行は柱に身を隠し様子を見守っていた。すると部屋の真ん中の地面に開いている大きな穴から人一人入る大きさの檻が上がってくる。その人物を見て誰もが目を丸くした。
「なんで...生きてるの!?バッシュ」
そこに囚われていたのは2年前国王暗殺容疑で処刑されたと発表されたバッシュ・フォン・ローゼンバーグ将軍だったのだ。2年もの間監禁されていたからだろうか、髪は伸び、無精髭を生やし、やせ細り、全身には拷問のあとなのか痛々しい傷が残っていた。
バッシュが囚われている眼の前でジャッジマスターが兜を抜ぐ。そこに現れたのは少し違うがほぼバッシュに瓜二つな人だった。そこに関しても驚きを隠せないが、バッシュが生きていた事実に戸惑いミアの耳には二人の会話が一切入ってこなかった。
正直、嬉しかった。彼が生きていた事が。だが、彼は国王暗殺者だ。この事実でミアの胸は締め付けられる。彼がいなければ、和平交渉は無事に済んだのかもしれない。今もダルマスカ王国があったのかもしれない。今更過去を変えることなんてできないのに。
複雑そうな表情で見ていたミアに対して、ヴァンは怒りを滲ませた顔をしていた。ヴァンには2つ上の兄レックスがいた。だが、ダルマスカ兵に志願しナルビナの戦いにおいて国王暗殺の一味として戦後ひどい扱いを受け亡くなってしまったのだ。
「ミア...行くぞ」
バルフレアに肩を叩かれ、ミアはハッとする。いつの間にか用事は済んだらしくジャッジ達はいなくなっていた。
「帝国の人間ではないな。頼む、私をここから...」
急に現れた4人に驚きながらもバッシュは頼み込んだ。
「死人とは関わらん主義でね。国王暗殺犯なら、なおさらだ」
これ以上厄介事を抱え込みたくないバルフレアはバッシュに見向きもしなかった。
「私ではない。頼む、出してくれ。ダルマスカのためだ」
一人じっと見ていたヴァンにバッシュは視線を移す。だが、その言葉がヴァンの抑え込んでいた感情を爆発させた。形相な顔で睨めつけると駆け出し檻の格子を掴みぶら下がりガンガンと檻を揺らし始めた。
「ふざけんなよ!何がダルマスカだ!!」
怒りに任せたヴァンの声が独居房に響き渡った。
「いっぱい死んだんだぞ、お前のせいで!!オレの...」
ヴァンの脳裏にレックスが浮かび上がり消えた。
「お前が殺したんだ!!」
「ヴァン!!やめて!!」
「ミア!?」
ヴァンを制止しようとミアは檻に近づいた。だが、今のヴァンには彼女の声は聞こえなかった。対して、バッシュは目を丸くして彼女の名を呟いた。
ヴァンの声を聞きつけて帝国兵が戻ってくる足音が聞こえた。このままでは見つかってしまう。フランは咄嗟に行動に出た。
「落とすわ」
檻を上げ下げするレバーをためらいもなく蹴り落とした。勢いよくヴァンを乗せたまま檻は底に落下していった。
「...空は遠いな」
天を仰ぐように溜め息を吐いたあと、バルフレアは立ち尽くしているミアを抱えて檻に飛び乗った。
「え...はぁ!?」
「振り落とされたくないならしっかり掴まってろ」
状況を呑み込めないミアは、やっと状況を掴んだ。が、既にバルフレアは飛び乗っていたため身体が急激落ちていくのを感じた。
「きゃあーーー」
たまらず悲鳴をあげ慌ててバルフレアにしがみつくのだった。
「なんで...生きてるの!?バッシュ」
そこに囚われていたのは2年前国王暗殺容疑で処刑されたと発表されたバッシュ・フォン・ローゼンバーグ将軍だったのだ。2年もの間監禁されていたからだろうか、髪は伸び、無精髭を生やし、やせ細り、全身には拷問のあとなのか痛々しい傷が残っていた。
バッシュが囚われている眼の前でジャッジマスターが兜を抜ぐ。そこに現れたのは少し違うがほぼバッシュに瓜二つな人だった。そこに関しても驚きを隠せないが、バッシュが生きていた事実に戸惑いミアの耳には二人の会話が一切入ってこなかった。
正直、嬉しかった。彼が生きていた事が。だが、彼は国王暗殺者だ。この事実でミアの胸は締め付けられる。彼がいなければ、和平交渉は無事に済んだのかもしれない。今もダルマスカ王国があったのかもしれない。今更過去を変えることなんてできないのに。
複雑そうな表情で見ていたミアに対して、ヴァンは怒りを滲ませた顔をしていた。ヴァンには2つ上の兄レックスがいた。だが、ダルマスカ兵に志願しナルビナの戦いにおいて国王暗殺の一味として戦後ひどい扱いを受け亡くなってしまったのだ。
「ミア...行くぞ」
バルフレアに肩を叩かれ、ミアはハッとする。いつの間にか用事は済んだらしくジャッジ達はいなくなっていた。
「帝国の人間ではないな。頼む、私をここから...」
急に現れた4人に驚きながらもバッシュは頼み込んだ。
「死人とは関わらん主義でね。国王暗殺犯なら、なおさらだ」
これ以上厄介事を抱え込みたくないバルフレアはバッシュに見向きもしなかった。
「私ではない。頼む、出してくれ。ダルマスカのためだ」
一人じっと見ていたヴァンにバッシュは視線を移す。だが、その言葉がヴァンの抑え込んでいた感情を爆発させた。形相な顔で睨めつけると駆け出し檻の格子を掴みぶら下がりガンガンと檻を揺らし始めた。
「ふざけんなよ!何がダルマスカだ!!」
怒りに任せたヴァンの声が独居房に響き渡った。
「いっぱい死んだんだぞ、お前のせいで!!オレの...」
ヴァンの脳裏にレックスが浮かび上がり消えた。
「お前が殺したんだ!!」
「ヴァン!!やめて!!」
「ミア!?」
ヴァンを制止しようとミアは檻に近づいた。だが、今のヴァンには彼女の声は聞こえなかった。対して、バッシュは目を丸くして彼女の名を呟いた。
ヴァンの声を聞きつけて帝国兵が戻ってくる足音が聞こえた。このままでは見つかってしまう。フランは咄嗟に行動に出た。
「落とすわ」
檻を上げ下げするレバーをためらいもなく蹴り落とした。勢いよくヴァンを乗せたまま檻は底に落下していった。
「...空は遠いな」
天を仰ぐように溜め息を吐いたあと、バルフレアは立ち尽くしているミアを抱えて檻に飛び乗った。
「え...はぁ!?」
「振り落とされたくないならしっかり掴まってろ」
状況を呑み込めないミアは、やっと状況を掴んだ。が、既にバルフレアは飛び乗っていたため身体が急激落ちていくのを感じた。
「きゃあーーー」
たまらず悲鳴をあげ慌ててバルフレアにしがみつくのだった。