裏切り
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「うわぁ!!!」
先に走っていったヴァンの驚きの声が響き渡る。と同時に一行の耳に入ってきたのは此処では聞こえるはずのないグロセアエンジンの音。
空を見上げると、雲ひとつない空が帝国の飛空艇艦隊で覆われていた。
「なんで...」
皆、空を見上げて固まった。それもそのはず。此処は"ヤクト"地帯。飛空艇が飛べる場所ではないのに、今目の前では紛れもなく艦隊が飛んでいた。それだけでも驚愕なのに加えて、正確に一行の居場所がわかっていたかのように待ち伏せされていたのだ。
どうして...
ミアの脳裏にちらりととある人物像がチラついた。が、そんなことはあるはずがないと掻き消した。
戸惑いの表情をするミアに対して、バルフレアはというと形相とした表情で空に浮かぶ艦隊を見上げていた。
甘く見ていた。まさか、ヤクト対応型の飛空石が出来てるとは想定していなかったのだ。
こんなことできる奴は一人しかいない!!
「...ッ...アイツ!」
わなわなと肩を震わせ、これほどかというほど力を込めて両拳を握りしめた。
殺気だつバルフレア。そんな彼の手をそっと冷たく小さな手が包み込んだ。
ヒヤリとした感触に気づいたバルフレアが視線を落とす。
「大丈夫??」
そこには澄んだ碧色の瞳を向けるミアがいた。
悔しさ・憤りが感じれる瞳...
その瞳は目の前の艦隊を通して何か別のものを見ているようにミアには見えた。そしてその瞳の奥深くには寂しさがあるようにも思えた。
「駄目だよ。そんなに力込めちゃさ。
折角きれいな手なのに...」
ミアは彼の手を取りゆっくり握られた拳を解くと、顔を上げて微笑んだ。
「一人で抱え込んじゃ駄目なんでしょ!」
それはミアが先程言われたことをそのまま言い返したに過ぎない言葉。
その言葉にバルフレアは小さく口角を上げた。
「そうだったな...」
そう言ったバルフレアは、彼女の頭をワシャワシャと撫でた。
「ありがとな...ミア」
ホッとしたのもつかの間、降りてきた帝国兵に囲まれる。
「アーシェ殿下御一行様...
リヴァイアサンへのご同行をお願いします。」
冷たく低い声が耳に入る。と同時に周囲を囲んだ兵士が銃を構える。
「無駄な抵抗はしない方が身のためですよ」
これは確実に脅迫行為であった。
為すすべもなく、アーシェを先頭に一行は降りてきた艇に案内され戦艦リヴァイアサンに連行されるのだった。
先に走っていったヴァンの驚きの声が響き渡る。と同時に一行の耳に入ってきたのは此処では聞こえるはずのないグロセアエンジンの音。
空を見上げると、雲ひとつない空が帝国の飛空艇艦隊で覆われていた。
「なんで...」
皆、空を見上げて固まった。それもそのはず。此処は"ヤクト"地帯。飛空艇が飛べる場所ではないのに、今目の前では紛れもなく艦隊が飛んでいた。それだけでも驚愕なのに加えて、正確に一行の居場所がわかっていたかのように待ち伏せされていたのだ。
どうして...
ミアの脳裏にちらりととある人物像がチラついた。が、そんなことはあるはずがないと掻き消した。
戸惑いの表情をするミアに対して、バルフレアはというと形相とした表情で空に浮かぶ艦隊を見上げていた。
甘く見ていた。まさか、ヤクト対応型の飛空石が出来てるとは想定していなかったのだ。
こんなことできる奴は一人しかいない!!
「...ッ...アイツ!」
わなわなと肩を震わせ、これほどかというほど力を込めて両拳を握りしめた。
殺気だつバルフレア。そんな彼の手をそっと冷たく小さな手が包み込んだ。
ヒヤリとした感触に気づいたバルフレアが視線を落とす。
「大丈夫??」
そこには澄んだ碧色の瞳を向けるミアがいた。
悔しさ・憤りが感じれる瞳...
その瞳は目の前の艦隊を通して何か別のものを見ているようにミアには見えた。そしてその瞳の奥深くには寂しさがあるようにも思えた。
「駄目だよ。そんなに力込めちゃさ。
折角きれいな手なのに...」
ミアは彼の手を取りゆっくり握られた拳を解くと、顔を上げて微笑んだ。
「一人で抱え込んじゃ駄目なんでしょ!」
それはミアが先程言われたことをそのまま言い返したに過ぎない言葉。
その言葉にバルフレアは小さく口角を上げた。
「そうだったな...」
そう言ったバルフレアは、彼女の頭をワシャワシャと撫でた。
「ありがとな...ミア」
ホッとしたのもつかの間、降りてきた帝国兵に囲まれる。
「アーシェ殿下御一行様...
リヴァイアサンへのご同行をお願いします。」
冷たく低い声が耳に入る。と同時に周囲を囲んだ兵士が銃を構える。
「無駄な抵抗はしない方が身のためですよ」
これは確実に脅迫行為であった。
為すすべもなく、アーシェを先頭に一行は降りてきた艇に案内され戦艦リヴァイアサンに連行されるのだった。