レイスウォール王墓
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扉を開け中に入る。そこに広がっていたのは壮大な光景だった。真ん中に大きな踊り場。そこから左右に別れて奥深くまで続く階段。そして辺り一面いたる所に模様が複雑に装飾されている。
いかにその時代に覇王が崇められていたか一目瞭然だ。
「なんと壮大な……」
ただ一言感嘆な声を漏らしたウォースラ。だが、ある一点を睨めつけるように見つめた。
「あのような墓荒らしの同行は、認めたくないものです」
「けれど私たちだけでは明らかに無力。
それが現実でしょう?」
空賊を芳しく思ってないウォースラは顔を顰める。ホントならあんな輩の同行は認めたくない。だが、現実的にアーシェが言った通り己だけでは力が足りなかったのだ。その事実がなお一層ウォースラの顔を引き攣らせる。
「あの人は自分の利益だけを考えているわ。
利益を約束できれば裏切らないはずよ。それに...」
アーシェの目線の先では、バルフレアの隣ではしゃぐミアがいた。
「ミアがあんなに心を許してるしわ」
頬を緩めるアーシェ。対してウォースラにとってはこの事実を良く思っていなかった。
「何故あんな奴に...」
「あら?嫉妬してるの?」
思わず心の声を漏らしたウォースラ。珍しいものを見たと驚きつつアーシェは面白そうに笑った。
「嫉妬ではありません。
自分は彼女の保護者だと自負してるので...
相手の真髄は見極めなければ」
ウォースラの言葉にアーシェはクスクスと笑う。そしてアーシェは前を見据えた。
「とりあえず、話は後で。
今はまず“暁の断片"を手に入れないと。
眠っているわ...地下の奥深くで」
「おわかりになるのですか?」
驚いたようにウォースラは聞き返した。それにアーシェは小さく頷く。
「………呼ばれている気がするの」
*
転送装置を2つ使い、新たに出来た道を進む。そして扉をくぐると、辺り一面霧が立ち込めていた。赤とオレンジいろんな色に変幻する霧。
不思議な光景にパンネロは足を止めた。
「地下なのに霧がでてる?」
「霧じゃないわ、ミストよ」
誰に聞くわけでもなく呟いた彼女の問に答えたのは背後にいたフランだった。
「ミストって目に見えるんですか?」
「ここではそれだけ濃いということ、魔の気配が満ちているのよ」
フランの言葉にパンネロの表情は曇った。
「危険……ってことですよね」
「でも、それだけじゃないよね?」
少し前を歩いていたミアの耳にもその話が入り、後ろを振り返ったのだ。
「そうね。
濃密なミストは魔力の回復を早めてくれる」
「覚えておきます。
ヴァンは無茶ばかりだから、私がしっかりしないと」
パンネロが前を見る。その視界の先には、ヴァンがいた。
「パンネロがヴァンの保護者にみえてきたよ」
「もうそんな心意気だよ」
「こりゃ暫くはヴァンに任せられそうにないなぁ...」
「え...えっ!?どういう意味??」
「え...だってパンネロは...」
言葉を途中で止めたミアはパンネロの耳に誰にも聞こえないように囁いた。途端にパンネロの顔は赤面する。
「ちょっと!!ミア!」
「あ!図星なんだ」
パンネロの反応が予想通りでミアは楽しげに笑う。そんな彼女をパンネロは小突くのだった。
いかにその時代に覇王が崇められていたか一目瞭然だ。
「なんと壮大な……」
ただ一言感嘆な声を漏らしたウォースラ。だが、ある一点を睨めつけるように見つめた。
「あのような墓荒らしの同行は、認めたくないものです」
「けれど私たちだけでは明らかに無力。
それが現実でしょう?」
空賊を芳しく思ってないウォースラは顔を顰める。ホントならあんな輩の同行は認めたくない。だが、現実的にアーシェが言った通り己だけでは力が足りなかったのだ。その事実がなお一層ウォースラの顔を引き攣らせる。
「あの人は自分の利益だけを考えているわ。
利益を約束できれば裏切らないはずよ。それに...」
アーシェの目線の先では、バルフレアの隣ではしゃぐミアがいた。
「ミアがあんなに心を許してるしわ」
頬を緩めるアーシェ。対してウォースラにとってはこの事実を良く思っていなかった。
「何故あんな奴に...」
「あら?嫉妬してるの?」
思わず心の声を漏らしたウォースラ。珍しいものを見たと驚きつつアーシェは面白そうに笑った。
「嫉妬ではありません。
自分は彼女の保護者だと自負してるので...
相手の真髄は見極めなければ」
ウォースラの言葉にアーシェはクスクスと笑う。そしてアーシェは前を見据えた。
「とりあえず、話は後で。
今はまず“暁の断片"を手に入れないと。
眠っているわ...地下の奥深くで」
「おわかりになるのですか?」
驚いたようにウォースラは聞き返した。それにアーシェは小さく頷く。
「………呼ばれている気がするの」
*
転送装置を2つ使い、新たに出来た道を進む。そして扉をくぐると、辺り一面霧が立ち込めていた。赤とオレンジいろんな色に変幻する霧。
不思議な光景にパンネロは足を止めた。
「地下なのに霧がでてる?」
「霧じゃないわ、ミストよ」
誰に聞くわけでもなく呟いた彼女の問に答えたのは背後にいたフランだった。
「ミストって目に見えるんですか?」
「ここではそれだけ濃いということ、魔の気配が満ちているのよ」
フランの言葉にパンネロの表情は曇った。
「危険……ってことですよね」
「でも、それだけじゃないよね?」
少し前を歩いていたミアの耳にもその話が入り、後ろを振り返ったのだ。
「そうね。
濃密なミストは魔力の回復を早めてくれる」
「覚えておきます。
ヴァンは無茶ばかりだから、私がしっかりしないと」
パンネロが前を見る。その視界の先には、ヴァンがいた。
「パンネロがヴァンの保護者にみえてきたよ」
「もうそんな心意気だよ」
「こりゃ暫くはヴァンに任せられそうにないなぁ...」
「え...えっ!?どういう意味??」
「え...だってパンネロは...」
言葉を途中で止めたミアはパンネロの耳に誰にも聞こえないように囁いた。途端にパンネロの顔は赤面する。
「ちょっと!!ミア!」
「あ!図星なんだ」
パンネロの反応が予想通りでミアは楽しげに笑う。そんな彼女をパンネロは小突くのだった。