ルース魔石鉱
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そのまま一行は急いで外に出る。すると先程出た筈のオンドール侯爵とギースが出口にある階段を降りた小広場にいた。もちろん周りには護衛の帝国兵。見つからないように一行は隠れて様子を伺うことにした。
「ラーサー様、また勝手に出歩かれた様ですな。」
一人彼らの輪のとこへ歩いて行ったラモンに話しかけた。その言葉でヴァンを除いた一行はようやくラモンの正体に気付かされるのだった。
唯一状況を理解していないヴァンは輪の中心にパンネロがいることに気づきふらっと姿を出そうとする。今にも名前を呼びそうなヴァンを気づいたミアは慌ててヴァンの腕を引っ張った。ヴァンの気持ちは痛いほどわかる。だが、今脱獄囚の身だ。出ていったら確実に補導されナルビナに逆戻りだ。
ラモンことラーサーは不安そうに俯く少女がいる事に気づく。そして勘の良いラーサーは彼女がヴァンの言っていたパンネロだと気付くのだった。ラーサーの目線に気づいたギースは事の顛末を話し始めた。
「一人で魔石鉱から出て参りまして
よからぬ連中の仲間ではないかと」
「私はさらわれてっ―」
悲痛な声を上げ抗議するパンネロ。だがギースはそれを冷たい声で一喝する。
「控えろ!」
重たく鋭い低い声。そんな声を浴びせられたパンネロは縮こまった。
「1人で出てくるのが疑わしいのなら...私も同罪でしょうか?」
ラーサーの感情がわからない静かな声が響く。そんな彼に返す言葉が見当たらずギースは黙り込んだ。ギースの反応を確認したラーサーはオンドール侯爵に向き直った。その表情はギースに向けたものと打って変わり、柔らかいものだった。
「ハルム卿、屋敷の客が1人増えてもかまわないでしょうか?」
「ほほう」
オンドール侯爵はラーサーの要望に承諾した。
「ジャッジ・ギース。あなたの忠告に従い、これからは供のものを連れて行く事にしましょう」
皮肉めいた言葉をギースにかけた後、ラーサーはパンネロの手を取って歩き出す。
「困ったものですな」
ラーサーに丸め込まれたギースは小さくため息を吐くのだった。
「よろしく、パンネロ」
手を引いて歩いていたラーサーは、パンネロに優しく笑いかける。
「あ、はい…」
パンネロはトントン拍子に話が進んだことに動揺する。が、それと同時に窮地を脱した事に安堵した。力強く引っ張るラーサーにパンネロは引っ張られる形で町の中に消えていくのだった。
「何でパンネロが…。何考えてんだよラモン」
どんどん遠くなっていく背中をヴァンは不満げに見ていた。
「ラモンじゃない。
ラーサー・ファルナス・ソリドール。
皇帝の四男坊…ヴェインの弟だ」
「なっ!?あいつ!」
「大丈夫、彼、女の子のは大切にする」
ヴァンの疑問に答える形でバルフレアはラモンの正体を言った。それを聞いたヴァンは驚きの声を上げるが背後にいたフランが、落ち着いた調子でヴァンを諭した。
「フランは男を見る目はあるぜ」
「それって自分はいい男だってこと?」
バルフレアが、癖のある笑みを浮かべる。その台詞に苦笑いし反応したのは皮肉にもミアだった。
「......」
ミアの言葉にバルフレアは眉間に皺を寄せ押し黙る。
そんな空気を打破するかのように未だジャッジ達のいた場所を見据えていたバッシュが口を開いた。
「オンドールの屋敷だな。問題はどう接触するかだ」
「侯爵は反帝国組織に金をまわしている…
そっちの線だな」
バッシュが小広場に向け歩き出す。それに続く形で場所を小広場に移した。
「オンドール侯は2年前私が処刑されたと発表した人物だ。
私の生存が明るみに出れば侯爵の立場は危うくなる」
「侯爵を金ヅルにしてる半帝国組織にとっても、面白くない事態だろうな」
「じゃあ?バッシュが生きてるって噂を流せば食いつくかな?」
どうすればパンネロを救出できるか考えを絞り込んでいた所、ヴァンが話に割り込んできた。
「だったらオレが街中で言いふらしてくるよ。こんな風にさ」
そう言うと、ヴァンは己自身を指し、周囲にいる人達に聞きふらすように大声で叫んだ。
「オレがダルマスカのバッシュ・フォン・ローゼンバーグ将軍だ!!」
ピクリとヴァンの声が聞こえた人達は反応を示した。それを確認したヴァンはミア達の方を満足気な顔をして向いた。
「どうだ?悪くないだろ?」
「まぁ...目立つのは確かだな」
得意げに鼻の下をかくヴァンをバルフレアは苦笑いをして見たが、今の所この他にいい方法は思い浮かばない。なので、今回はヴァンの作戦に乗っかることにした。
「よし、ヴァン。お嬢ちゃんを助けるためにもやるだけやってこい!」
バルフレアからのゴーサインを受けヴァンは意気揚々と街へ行った。
「ねぇ?一人で行かせていいの?」
不安気にミアは彼の背中を見た。
「良くないから、ミア...尾行して来い。んで、食いついてきたら知らせろ」
バルフレアの指示にたまらずミアは顔を引きつらせて首を振った。
「イヤイヤ...なんで私!?」
「考えてみろ...この中で1番目立たず溶け込めるのミアだけだろ」
バルフレアの指摘でミアは彼らを見渡す。まずバッシュは論外。んで、フランはヴィエラだから目立つ。バルフレアも彼で目立ちそうな容姿だ。
「.....確かに」
ごもっとも過ぎてミアは反論しようがなかった。色んな意味でため息を付いたあと、トボトボとヴァンの後を追うのだった。
「ラーサー様、また勝手に出歩かれた様ですな。」
一人彼らの輪のとこへ歩いて行ったラモンに話しかけた。その言葉でヴァンを除いた一行はようやくラモンの正体に気付かされるのだった。
唯一状況を理解していないヴァンは輪の中心にパンネロがいることに気づきふらっと姿を出そうとする。今にも名前を呼びそうなヴァンを気づいたミアは慌ててヴァンの腕を引っ張った。ヴァンの気持ちは痛いほどわかる。だが、今脱獄囚の身だ。出ていったら確実に補導されナルビナに逆戻りだ。
ラモンことラーサーは不安そうに俯く少女がいる事に気づく。そして勘の良いラーサーは彼女がヴァンの言っていたパンネロだと気付くのだった。ラーサーの目線に気づいたギースは事の顛末を話し始めた。
「一人で魔石鉱から出て参りまして
よからぬ連中の仲間ではないかと」
「私はさらわれてっ―」
悲痛な声を上げ抗議するパンネロ。だがギースはそれを冷たい声で一喝する。
「控えろ!」
重たく鋭い低い声。そんな声を浴びせられたパンネロは縮こまった。
「1人で出てくるのが疑わしいのなら...私も同罪でしょうか?」
ラーサーの感情がわからない静かな声が響く。そんな彼に返す言葉が見当たらずギースは黙り込んだ。ギースの反応を確認したラーサーはオンドール侯爵に向き直った。その表情はギースに向けたものと打って変わり、柔らかいものだった。
「ハルム卿、屋敷の客が1人増えてもかまわないでしょうか?」
「ほほう」
オンドール侯爵はラーサーの要望に承諾した。
「ジャッジ・ギース。あなたの忠告に従い、これからは供のものを連れて行く事にしましょう」
皮肉めいた言葉をギースにかけた後、ラーサーはパンネロの手を取って歩き出す。
「困ったものですな」
ラーサーに丸め込まれたギースは小さくため息を吐くのだった。
「よろしく、パンネロ」
手を引いて歩いていたラーサーは、パンネロに優しく笑いかける。
「あ、はい…」
パンネロはトントン拍子に話が進んだことに動揺する。が、それと同時に窮地を脱した事に安堵した。力強く引っ張るラーサーにパンネロは引っ張られる形で町の中に消えていくのだった。
「何でパンネロが…。何考えてんだよラモン」
どんどん遠くなっていく背中をヴァンは不満げに見ていた。
「ラモンじゃない。
ラーサー・ファルナス・ソリドール。
皇帝の四男坊…ヴェインの弟だ」
「なっ!?あいつ!」
「大丈夫、彼、女の子のは大切にする」
ヴァンの疑問に答える形でバルフレアはラモンの正体を言った。それを聞いたヴァンは驚きの声を上げるが背後にいたフランが、落ち着いた調子でヴァンを諭した。
「フランは男を見る目はあるぜ」
「それって自分はいい男だってこと?」
バルフレアが、癖のある笑みを浮かべる。その台詞に苦笑いし反応したのは皮肉にもミアだった。
「......」
ミアの言葉にバルフレアは眉間に皺を寄せ押し黙る。
そんな空気を打破するかのように未だジャッジ達のいた場所を見据えていたバッシュが口を開いた。
「オンドールの屋敷だな。問題はどう接触するかだ」
「侯爵は反帝国組織に金をまわしている…
そっちの線だな」
バッシュが小広場に向け歩き出す。それに続く形で場所を小広場に移した。
「オンドール侯は2年前私が処刑されたと発表した人物だ。
私の生存が明るみに出れば侯爵の立場は危うくなる」
「侯爵を金ヅルにしてる半帝国組織にとっても、面白くない事態だろうな」
「じゃあ?バッシュが生きてるって噂を流せば食いつくかな?」
どうすればパンネロを救出できるか考えを絞り込んでいた所、ヴァンが話に割り込んできた。
「だったらオレが街中で言いふらしてくるよ。こんな風にさ」
そう言うと、ヴァンは己自身を指し、周囲にいる人達に聞きふらすように大声で叫んだ。
「オレがダルマスカのバッシュ・フォン・ローゼンバーグ将軍だ!!」
ピクリとヴァンの声が聞こえた人達は反応を示した。それを確認したヴァンはミア達の方を満足気な顔をして向いた。
「どうだ?悪くないだろ?」
「まぁ...目立つのは確かだな」
得意げに鼻の下をかくヴァンをバルフレアは苦笑いをして見たが、今の所この他にいい方法は思い浮かばない。なので、今回はヴァンの作戦に乗っかることにした。
「よし、ヴァン。お嬢ちゃんを助けるためにもやるだけやってこい!」
バルフレアからのゴーサインを受けヴァンは意気揚々と街へ行った。
「ねぇ?一人で行かせていいの?」
不安気にミアは彼の背中を見た。
「良くないから、ミア...尾行して来い。んで、食いついてきたら知らせろ」
バルフレアの指示にたまらずミアは顔を引きつらせて首を振った。
「イヤイヤ...なんで私!?」
「考えてみろ...この中で1番目立たず溶け込めるのミアだけだろ」
バルフレアの指摘でミアは彼らを見渡す。まずバッシュは論外。んで、フランはヴィエラだから目立つ。バルフレアも彼で目立ちそうな容姿だ。
「.....確かに」
ごもっとも過ぎてミアは反論しようがなかった。色んな意味でため息を付いたあと、トボトボとヴァンの後を追うのだった。