ルース魔石鉱
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
魔石鉱を突き進み奥へ到着。さっきまで薄暗かった筈の道が奥のこの場だけ別空間になっていた。魔石がキラキラと星のように輝きを放ちまるで宇宙にいるかのような幻想的な場所だった。
「これを見たかったんですよ」
弾けるような感嘆な声を上げラモンはしゃがみ込む。そして暫く見た後、懐からあるものを取り出した。それを見たヴァンは首を傾げた。
「なんだ?」
「破魔石です…人造ですけどね」
聞き覚えのない名前に唯一人を除いて首を傾げた。
「はませき?」
「普通の魔石とは逆に、魔力を吸収するんです。
人工的に合成する計画が進んでいて、これはその試作品。ドラクロア研究所の技術によるものです」
説明し終わったラモンは、興味深く辺りを見回した。興奮しきったラモンには、背後から近づく足音が聞こえなかった。その足音の主はバルフレア。ヘーゼルグリーンの瞳は曇っており、眉間に皺を寄せ険しい表情をする彼にミアは疑問を抱く。破魔石という言葉に唯一人反応を示したのは彼だったのだ。第三者から見たらわからない. . .一瞬の僅かな動揺をバルフレアがしたことにミアは気づいていたのだ。
「やはり、原料はここの魔石か......」
「用事は済んだらしいな」
ゆっくりと近付きながら言うバルフレアに、ラモンは振り返りもせず答えた。
「ありがとうございます。後ほど御礼を…」
「いや。今にしてくれ」
ラモンの言葉をバルフレアは冷たく打ち切った。バルフレアの気迫に押されラモンは少しずつ後ろに下がって行く。
「お前の国までついて行くつもりはないんでな。
破魔石なんてカビ臭い伝説、誰から聞いた?
何故ドラクロアの試作品を持っている?
あの秘密機関とどうやって接触した?」
ラモンを追い詰めながら畳み掛けるようにバルフレアは疑問を投げかける。そして壁際まで追い込みラモンが逃げられないように手を壁につけた。
「...お前、何者だ?」
「おい、バルフレア」
ただならぬ雰囲気を出すバルフレアを流石に止めようとヴァンは声を上げる。と同時に後方から新たな人物の声が響き渡った。
「待ってたぜ、バルフレア!」
そこにいたのは、ナルビナで見たバンガ族だった。バルフレアは今一番聞きたくない声にげんなりしながらも後ろを振り向いた。
「さっきのジャッジといい、そのガキといい
金になりそうな話じゃねぇか。俺も一枚噛ませてくれよ」
「頭使って金儲けってツラか。お前は腐った肉でも噛んでろよ」
「バールフレアァッ!テメェの賞金の半分はそのガキで穴埋めしてやらぁ!」
バルフレアの挑発にのったバッガモナンは額に青筋を立て己の武器を振り上げた。
「この野郎!パンネロはどこだ!」
ヴァンはたまらず声を張り上げた。何故なら助けに来たパンネロがいなかったからだ。
「アァ?エサはもう必要ないからな、途中で離してやったら飛んで逃げてったぜ!」
そのヴァンの問いにバッガモナン一味は嘲笑う。が、その表情は次の瞬間消え失せるのだった。
何故ならじっと様子を伺っていたラモンがバッガモナンに持っていた人造破魔石を投げたからだ。死角から来た物に反応できずバッガモナンの顔面に見事に命中。バッガモナンは体制を崩し倒れ込む。その隙にラモンは投げた物を拾い上げ来た道を戻るように走り出した。
ラモンを追いかけるようにバルフレア達も今の隙にと走り出した。唯一人交戦しようと構えるヴァン。バルフレアはそんな彼の肩をたたいた。
「いちいち相手してられるかよ、適当にあしらってズラかるぞ」
逃げられたバッガモナン達は激怒。猛攻するかのように追いかけてきた。後ろ目にそんな彼らの様子を確認してミアはたまらず走りながらクスクスと笑い始めた。
「何笑ってんだ?」
「いやー、バルフレアも大変だね。あんなのにしつこく追われるなんて」
ミアの目線を追うようにバルフレアは後ろをチラ見する。彼の目に映ったのは、顔を真っ赤にして武器を振り上げ全力で追いかけてくるバッガモナン達だった。ホントに懲りない野郎だと、今日何度目かわからない溜息をつく。
「俺の徒労がわかってくれたか?」
「ご心情お察しするよ」
苦笑いするミア。そんな彼女を見て、バルフレアのいたずら心が燻ぶられる。
「ミアに追われるなら大歓迎なんだが?」
含みのある笑みを浮かべるバルフレア。だが、
「私が!?ムリムリ!!」
案の定すぎるミアの反応にバルフレアはたまらず顔を顰めた。
「追いかけられっこない!バルフレアみたいにずる賢くないし!!」
ゲラゲラと走りながらも笑うミア。だが表情はすぐに変える。そのミアの横顔にバルフレアは息を呑んだ。
「それに...空賊って枠でもう見れないよ」
小さく呟いたミアの声。その独り言みたいな言葉は確実にバルフレアの耳に届いていた。
「ほら!
今さ仲間として一緒に動いてるからさ!
どうしても情が湧いちゃうよね!」
少し耳を赤くしたミアは誤魔化すかのようにバルフレアに微笑み言葉を羅列した後走る速度を上げ前に行くのだった。
ミアの表情に見惚れていたバルフレアは無意識のうち走るスピードが落ちていた。
「走る速度上げて頂戴。追いつかれるわよ。」
見兼ねた相棒のフランがたまらず指摘した。その後彼女にバルフレアは茶化されるのだった。
「これを見たかったんですよ」
弾けるような感嘆な声を上げラモンはしゃがみ込む。そして暫く見た後、懐からあるものを取り出した。それを見たヴァンは首を傾げた。
「なんだ?」
「破魔石です…人造ですけどね」
聞き覚えのない名前に唯一人を除いて首を傾げた。
「はませき?」
「普通の魔石とは逆に、魔力を吸収するんです。
人工的に合成する計画が進んでいて、これはその試作品。ドラクロア研究所の技術によるものです」
説明し終わったラモンは、興味深く辺りを見回した。興奮しきったラモンには、背後から近づく足音が聞こえなかった。その足音の主はバルフレア。ヘーゼルグリーンの瞳は曇っており、眉間に皺を寄せ険しい表情をする彼にミアは疑問を抱く。破魔石という言葉に唯一人反応を示したのは彼だったのだ。第三者から見たらわからない. . .一瞬の僅かな動揺をバルフレアがしたことにミアは気づいていたのだ。
「やはり、原料はここの魔石か......」
「用事は済んだらしいな」
ゆっくりと近付きながら言うバルフレアに、ラモンは振り返りもせず答えた。
「ありがとうございます。後ほど御礼を…」
「いや。今にしてくれ」
ラモンの言葉をバルフレアは冷たく打ち切った。バルフレアの気迫に押されラモンは少しずつ後ろに下がって行く。
「お前の国までついて行くつもりはないんでな。
破魔石なんてカビ臭い伝説、誰から聞いた?
何故ドラクロアの試作品を持っている?
あの秘密機関とどうやって接触した?」
ラモンを追い詰めながら畳み掛けるようにバルフレアは疑問を投げかける。そして壁際まで追い込みラモンが逃げられないように手を壁につけた。
「...お前、何者だ?」
「おい、バルフレア」
ただならぬ雰囲気を出すバルフレアを流石に止めようとヴァンは声を上げる。と同時に後方から新たな人物の声が響き渡った。
「待ってたぜ、バルフレア!」
そこにいたのは、ナルビナで見たバンガ族だった。バルフレアは今一番聞きたくない声にげんなりしながらも後ろを振り向いた。
「さっきのジャッジといい、そのガキといい
金になりそうな話じゃねぇか。俺も一枚噛ませてくれよ」
「頭使って金儲けってツラか。お前は腐った肉でも噛んでろよ」
「バールフレアァッ!テメェの賞金の半分はそのガキで穴埋めしてやらぁ!」
バルフレアの挑発にのったバッガモナンは額に青筋を立て己の武器を振り上げた。
「この野郎!パンネロはどこだ!」
ヴァンはたまらず声を張り上げた。何故なら助けに来たパンネロがいなかったからだ。
「アァ?エサはもう必要ないからな、途中で離してやったら飛んで逃げてったぜ!」
そのヴァンの問いにバッガモナン一味は嘲笑う。が、その表情は次の瞬間消え失せるのだった。
何故ならじっと様子を伺っていたラモンがバッガモナンに持っていた人造破魔石を投げたからだ。死角から来た物に反応できずバッガモナンの顔面に見事に命中。バッガモナンは体制を崩し倒れ込む。その隙にラモンは投げた物を拾い上げ来た道を戻るように走り出した。
ラモンを追いかけるようにバルフレア達も今の隙にと走り出した。唯一人交戦しようと構えるヴァン。バルフレアはそんな彼の肩をたたいた。
「いちいち相手してられるかよ、適当にあしらってズラかるぞ」
逃げられたバッガモナン達は激怒。猛攻するかのように追いかけてきた。後ろ目にそんな彼らの様子を確認してミアはたまらず走りながらクスクスと笑い始めた。
「何笑ってんだ?」
「いやー、バルフレアも大変だね。あんなのにしつこく追われるなんて」
ミアの目線を追うようにバルフレアは後ろをチラ見する。彼の目に映ったのは、顔を真っ赤にして武器を振り上げ全力で追いかけてくるバッガモナン達だった。ホントに懲りない野郎だと、今日何度目かわからない溜息をつく。
「俺の徒労がわかってくれたか?」
「ご心情お察しするよ」
苦笑いするミア。そんな彼女を見て、バルフレアのいたずら心が燻ぶられる。
「ミアに追われるなら大歓迎なんだが?」
含みのある笑みを浮かべるバルフレア。だが、
「私が!?ムリムリ!!」
案の定すぎるミアの反応にバルフレアはたまらず顔を顰めた。
「追いかけられっこない!バルフレアみたいにずる賢くないし!!」
ゲラゲラと走りながらも笑うミア。だが表情はすぐに変える。そのミアの横顔にバルフレアは息を呑んだ。
「それに...空賊って枠でもう見れないよ」
小さく呟いたミアの声。その独り言みたいな言葉は確実にバルフレアの耳に届いていた。
「ほら!
今さ仲間として一緒に動いてるからさ!
どうしても情が湧いちゃうよね!」
少し耳を赤くしたミアは誤魔化すかのようにバルフレアに微笑み言葉を羅列した後走る速度を上げ前に行くのだった。
ミアの表情に見惚れていたバルフレアは無意識のうち走るスピードが落ちていた。
「走る速度上げて頂戴。追いつかれるわよ。」
見兼ねた相棒のフランがたまらず指摘した。その後彼女にバルフレアは茶化されるのだった。