親友との衝突
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「いよいよアオちゃんの番だね」
「そして同じ組には雪菜さんも…」
ゴクリと唾を飲み込む渚と江。
対して、真琴と怜は何も言葉を発することなくプールを見つめていた。
対して、プールサイドで隣同士のレーンを泳ぐことになっていた蒼と雪菜は静かな火花をバチバチと放ち合っていた。
「こんなにはやく対決が実現するなんてね」
身体を解しながら蒼を見る雪菜はそう隣に声をかける。だが、当の本人は黙ったまま前を見据えていた。
「まぁ…いいや。アンタに私は勝つだけだから」
そう言ってゴーグルをかけようと手をかけるが、その途中で蒼が振り向くとこで彼女の動作は止まる。
「確かに勝負を受けたから負けないように頑張る。
けど本心は雪菜と勝負したいんじゃない。
ただ、もう一度だけ雪菜と泳ぎたいんだ」
静かに淡々と心の内を言うと蒼は目線を前に戻しゴーグルを賭けた。
一方、言われた本人は呆気に取られて立ち尽くす。
「何よ…それ」
独り言を愚痴る雪菜。だが、心の奥底では気持ちの揺れが生じていることに本人は気づかなかった。
そして遂に二人のバッタ対決の火蓋が切られた。
同時にスタート台を蹴り飛び出す二人。そして泳ぎだす二人…特に雪菜の泳ぎに見ている一同は驚愕した。
「なんて美しいフォームなんでしょうか」
「力強いストローク…でも動き一つ一つが繊細だ」
「これがアオちゃんの友達のユキちゃんの泳ぎ!?」
それは怜と真琴と渚が思わず口に漏らすほどだった。
「って渚くん…ユキちゃんって…」
「だって…雪菜だからユキちゃんでしょ」
相変わらずの渚に怜は言い返す気力をなくしただため息をついた。
「ほぼ同時にターンに入ります」
江が声を上げると同時に二人は壁を蹴り出す。
だが、そこから明暗が分かれる。雪菜が一段ギアを上げ加速したのだ。それに蒼はついていくことができなかった。
終わってみれば雪菜の圧勝だった。
蒼に勝ち喜ぶ素振りを雪菜が見せると思われた。だが、本人が感じたのは消失感だった。蒼に勝てば全て報われてまた前に歩き出せる。そう思っていたのに、いざ蒼と泳いだ雪菜は久しぶりに良い泳ぎを出来た高揚感と達成感だった。
一体…なぜ???
呆然と立ち尽くす雪菜。
対して、隣にいる蒼は達成感に満ち溢れた笑顔を浮かべていた。
「雪菜!!!」
ゆっくりと声をかけられた蒼に雪菜は向く。
焦点がおぼつかない中、蒼に雪菜は笑顔を浴びせられた。
「やっぱり雪菜は凄いや!!負けちゃったよ
でも雪菜と泳ぐのサイコーに楽しいんだよね!!」
屈託のない笑みを浮かべる蒼から感じるのは尊敬の眼差しと純粋に楽しかったと喜ぶ感情だった。
そんな蒼が眩しすぎて雪菜は目を背けるように水面から上がると、無言で立ち去る。
対して雪菜を見た蒼は彼女から感じる重たい空気に気づき、慌てて追うように追いかけ始める。
その様子に気づいた真琴達も合流しようと観客席を離れるのだった。
「そして同じ組には雪菜さんも…」
ゴクリと唾を飲み込む渚と江。
対して、真琴と怜は何も言葉を発することなくプールを見つめていた。
対して、プールサイドで隣同士のレーンを泳ぐことになっていた蒼と雪菜は静かな火花をバチバチと放ち合っていた。
「こんなにはやく対決が実現するなんてね」
身体を解しながら蒼を見る雪菜はそう隣に声をかける。だが、当の本人は黙ったまま前を見据えていた。
「まぁ…いいや。アンタに私は勝つだけだから」
そう言ってゴーグルをかけようと手をかけるが、その途中で蒼が振り向くとこで彼女の動作は止まる。
「確かに勝負を受けたから負けないように頑張る。
けど本心は雪菜と勝負したいんじゃない。
ただ、もう一度だけ雪菜と泳ぎたいんだ」
静かに淡々と心の内を言うと蒼は目線を前に戻しゴーグルを賭けた。
一方、言われた本人は呆気に取られて立ち尽くす。
「何よ…それ」
独り言を愚痴る雪菜。だが、心の奥底では気持ちの揺れが生じていることに本人は気づかなかった。
そして遂に二人のバッタ対決の火蓋が切られた。
同時にスタート台を蹴り飛び出す二人。そして泳ぎだす二人…特に雪菜の泳ぎに見ている一同は驚愕した。
「なんて美しいフォームなんでしょうか」
「力強いストローク…でも動き一つ一つが繊細だ」
「これがアオちゃんの友達のユキちゃんの泳ぎ!?」
それは怜と真琴と渚が思わず口に漏らすほどだった。
「って渚くん…ユキちゃんって…」
「だって…雪菜だからユキちゃんでしょ」
相変わらずの渚に怜は言い返す気力をなくしただため息をついた。
「ほぼ同時にターンに入ります」
江が声を上げると同時に二人は壁を蹴り出す。
だが、そこから明暗が分かれる。雪菜が一段ギアを上げ加速したのだ。それに蒼はついていくことができなかった。
終わってみれば雪菜の圧勝だった。
蒼に勝ち喜ぶ素振りを雪菜が見せると思われた。だが、本人が感じたのは消失感だった。蒼に勝てば全て報われてまた前に歩き出せる。そう思っていたのに、いざ蒼と泳いだ雪菜は久しぶりに良い泳ぎを出来た高揚感と達成感だった。
一体…なぜ???
呆然と立ち尽くす雪菜。
対して、隣にいる蒼は達成感に満ち溢れた笑顔を浮かべていた。
「雪菜!!!」
ゆっくりと声をかけられた蒼に雪菜は向く。
焦点がおぼつかない中、蒼に雪菜は笑顔を浴びせられた。
「やっぱり雪菜は凄いや!!負けちゃったよ
でも雪菜と泳ぐのサイコーに楽しいんだよね!!」
屈託のない笑みを浮かべる蒼から感じるのは尊敬の眼差しと純粋に楽しかったと喜ぶ感情だった。
そんな蒼が眩しすぎて雪菜は目を背けるように水面から上がると、無言で立ち去る。
対して雪菜を見た蒼は彼女から感じる重たい空気に気づき、慌てて追うように追いかけ始める。
その様子に気づいた真琴達も合流しようと観客席を離れるのだった。