渚の家出!?
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「流石にここまでは入ってこないだろ」
プールサイドにつくと真琴が一言漏らす。それに渚が小さく頷いた。
「どうしたの??レイちゃん??」
蒼が振り向くと神妙な面付きを浮かべる怜がいた。
最初はためらっていた怜。だが…
「渚くんに一つ聞きたいことがあります。」
怜は意を決したのかまっすぐ渚を真剣な眼差しで見る。
「レイちゃん??」
怜の言葉に渚が怜の方に身体を向ける。
「渚くんはご両親に話しをしていないと言いましたよね?
そうやって話すのを最初から諦めてるんじゃないんですか?
中学の時も今日のことも渚くんのホントの気持ちも最初からずっと諦め続けてきたんですか?」
渚は怜の言葉にハッとする。そんな彼の瞳は揺れ動いていた。
怜がゆっくりと渚に近づき、彼の両肩をしっかりと掴んだ。
「どうなんですか!!」
俯き何も言わない渚を怜は声を張り上げ揺らした。
「おい!!怜!!」
「待って!!真琴…ここはレイちゃんに任せよう」
この場を収めようと真琴が前に出ようとするのを蒼は静止させる。
「で…でも…」
「レイちゃんを信じよう」
いつになく力強い蒼の言葉に真琴は伸ばそうとした腕を下ろす。
一方、怜の言葉に渚は…
「そんなこと…ない」
「ならちゃんと前を向いて言ってください。
今回も諦めるんですか?」
目をそむける渚を怜はジッと見つめる。
怜の言葉に渚はギュッと悔しそうに唇を噛みしめる。だが、その唇に込める力を解くと興奮気味に怜を見上げて声を荒げた。
「レイちゃんに…わかるわけないよ!!わかるわけ…ッ…」
声を上げた渚から一度離した手を今度は優しくそっと怜は置く。
そして語りかけるように渚に怜は心の想いを話始めた。
「家のことはわかりません。
でも僕はここにいる仲間と共に泳ぎたいと思ってます。
それは渚くんと同じです。それとも渚くんの気持ちはあっさり諦められる程度のものなんですか??」
「ち…違うよ!!」
「僕は…渚くんは諦めない人だと思います。
あんなに僕につっぱめられてもしつこく水泳部に勧誘してきたんですから」
「レイちゃん…」
目を細めて優しく微笑む怜の言葉に、
渚は目頭が熱くなりギュッと目を閉じて俯く。
すると瞳に溜めた涙をがポタポタと地面に落ちていった。
「僕だって…」
渚はギュッと拳を握りしめる。
「ホントは諦めたくなんかないよ
水泳だって続けたい…いろんな事自分で選びたい!!」
渚の本心に皆、顔を見合わせ小さく微笑んだ。
怜はホッとしたように息をつき真琴たちを見渡した。
「それではこれから渚くんのご両親を説得する理論的なアプローチを考えていきましょう」
ガタン!!
話し合おうとしたまさにその時、プールの入口から音が響く。
皆、身体をビックッとさせると一斉にその方向に振り向く。
「な…何!!」
「ここまで入ってきたのか!!」
「ど…どうしましょう。まだ何も考えてませんよ」
「今見つかったら大変だよ!!」
渚以外がこのままでは不味いと慌て始める。
「何処かに隠れろ渚」
「プールサイドにそんな場所ありませんよ」
「真琴の後ろは??」
「そうだね!!俺の後ろに隠れて!!早く!!」
渚を必死に守ろうと前に出る彼らを渚はゆっくりと見渡した。
「此処は僕たちでなんとかしますから!!」
「渚!!!」
「ナギちゃん!!」
その皆の想いに優しさに溢れる行動に渚は先程引っ込めたはずの涙がじわじわと溢れてきた。
皆の為にも…自分のためにも…もう逃げたくない!!
覚悟を決めた渚はゆっくりとした足取りで前に。
真琴の背中に優しく渚は手を置く。
「渚???」
真琴は俯きながら前に歩く渚に気づきそっと道を開ける。
その開いた道を渚は進み皆の前に出ると自分の想いを入り口を塞ぐカーテンの奥に居るであろう母親にぶつける。
「僕!!ほんとにずっと我慢してきたんだ!!
ずっと言いたいことも言えなくて!!いつでもいいなりで!!
何をしてても全然楽しくなかった!!
でもそれは僕が弱かったから…
お父さんとお母さんと向き合うのから逃げて…最初から諦めてきたからなんだ!!だからもう…逃げたくない!!
ハルちゃん…マコチャン…レイちゃん…アオちゃん…
とこの仲間と泳ぎたいんだ!!
だからちゃんと僕の話を…」
ガバっとカーテンを開ける。
だが、予想だにしない人物がいてゆっくりと渚は後に下がった。
「…天ちゃん先生」
なんとそこにいたのは天方だったのだ。
「葉月くん…こんな言葉があります。
親の心…子知らず
ご両親が心配してます…帰りなさい」
天方の言葉に渚は鼻をすすり涙をポタポタと流した。
その様子に困った表情を天方は浮かべる。
「ごめんなさい!!出ていくタイミング失っちゃって…」
「でもなぜ先生が…」
怜の率直な疑問に遙が答える。
「俺が連絡した」
「七瀬くんから連絡があって…葉月くんのことは自分たちに任してほしいって…」
その天方の言葉に一同驚きの表情で遙を見る。
だが、彼は恥ずかしそうにそっぽ向く。
「葉月くん…貴方が思ってることをちゃんとご両親に伝えなさい。
それでも駄目だったら皆で考えましょう」
「うん…伝えるよ」
天方の言葉に渚が大きく頷く。
それを確認すると渚以外は歩き出す。
「それじゃ…行こうか」
「そうだな」
えぇ??とこの状況を理解できていない渚がきょとんとする。
その彼に遙と真琴が振り返る。
「何してる渚?」
「親に伝えに行くんだろ?」
「…そうだけど」
「僕たちも一緒に行くって言ってるんですよ。
今ここで水泳部のメンバーが減らされるわけにはいきませんしね
だいたい、僕を無理やり水泳部に引っ張ってきた張本人がいなくなるんて…
許しませんから」
「ほ〜らナギちゃん!!いこ!!」
皆の言葉に再び涙腺が緩むが、出てくる涙を急いで渚は拭うと追いつこうと掛けだした。
「うん!!待って〜〜〜!!!!」
翌日…
勉強をしっかりとやるという条件付けで渚は水泳を続けることを許可された。
一部始終を聞いた江は自分の知らない間にそんなことがと驚きの声を上げる。
「でもそこまで言うなら全国大会行ってみろって…
だから絶対全国大会に行って親をびっくりさせてやるんだ」
満面の笑みを浮かべる渚につられるように皆笑みを浮かべる。
「その意気だよ!ナギちゃん!!」
「より一層気合入れないとな」
「当然です!!」
「そうだな」
「さぁ…バリバリ練習するぞ!!目指すは全国大会!!!」
そして一同は全国大会に向けなお一層練習に励むのであった。
プールサイドにつくと真琴が一言漏らす。それに渚が小さく頷いた。
「どうしたの??レイちゃん??」
蒼が振り向くと神妙な面付きを浮かべる怜がいた。
最初はためらっていた怜。だが…
「渚くんに一つ聞きたいことがあります。」
怜は意を決したのかまっすぐ渚を真剣な眼差しで見る。
「レイちゃん??」
怜の言葉に渚が怜の方に身体を向ける。
「渚くんはご両親に話しをしていないと言いましたよね?
そうやって話すのを最初から諦めてるんじゃないんですか?
中学の時も今日のことも渚くんのホントの気持ちも最初からずっと諦め続けてきたんですか?」
渚は怜の言葉にハッとする。そんな彼の瞳は揺れ動いていた。
怜がゆっくりと渚に近づき、彼の両肩をしっかりと掴んだ。
「どうなんですか!!」
俯き何も言わない渚を怜は声を張り上げ揺らした。
「おい!!怜!!」
「待って!!真琴…ここはレイちゃんに任せよう」
この場を収めようと真琴が前に出ようとするのを蒼は静止させる。
「で…でも…」
「レイちゃんを信じよう」
いつになく力強い蒼の言葉に真琴は伸ばそうとした腕を下ろす。
一方、怜の言葉に渚は…
「そんなこと…ない」
「ならちゃんと前を向いて言ってください。
今回も諦めるんですか?」
目をそむける渚を怜はジッと見つめる。
怜の言葉に渚はギュッと悔しそうに唇を噛みしめる。だが、その唇に込める力を解くと興奮気味に怜を見上げて声を荒げた。
「レイちゃんに…わかるわけないよ!!わかるわけ…ッ…」
声を上げた渚から一度離した手を今度は優しくそっと怜は置く。
そして語りかけるように渚に怜は心の想いを話始めた。
「家のことはわかりません。
でも僕はここにいる仲間と共に泳ぎたいと思ってます。
それは渚くんと同じです。それとも渚くんの気持ちはあっさり諦められる程度のものなんですか??」
「ち…違うよ!!」
「僕は…渚くんは諦めない人だと思います。
あんなに僕につっぱめられてもしつこく水泳部に勧誘してきたんですから」
「レイちゃん…」
目を細めて優しく微笑む怜の言葉に、
渚は目頭が熱くなりギュッと目を閉じて俯く。
すると瞳に溜めた涙をがポタポタと地面に落ちていった。
「僕だって…」
渚はギュッと拳を握りしめる。
「ホントは諦めたくなんかないよ
水泳だって続けたい…いろんな事自分で選びたい!!」
渚の本心に皆、顔を見合わせ小さく微笑んだ。
怜はホッとしたように息をつき真琴たちを見渡した。
「それではこれから渚くんのご両親を説得する理論的なアプローチを考えていきましょう」
ガタン!!
話し合おうとしたまさにその時、プールの入口から音が響く。
皆、身体をビックッとさせると一斉にその方向に振り向く。
「な…何!!」
「ここまで入ってきたのか!!」
「ど…どうしましょう。まだ何も考えてませんよ」
「今見つかったら大変だよ!!」
渚以外がこのままでは不味いと慌て始める。
「何処かに隠れろ渚」
「プールサイドにそんな場所ありませんよ」
「真琴の後ろは??」
「そうだね!!俺の後ろに隠れて!!早く!!」
渚を必死に守ろうと前に出る彼らを渚はゆっくりと見渡した。
「此処は僕たちでなんとかしますから!!」
「渚!!!」
「ナギちゃん!!」
その皆の想いに優しさに溢れる行動に渚は先程引っ込めたはずの涙がじわじわと溢れてきた。
皆の為にも…自分のためにも…もう逃げたくない!!
覚悟を決めた渚はゆっくりとした足取りで前に。
真琴の背中に優しく渚は手を置く。
「渚???」
真琴は俯きながら前に歩く渚に気づきそっと道を開ける。
その開いた道を渚は進み皆の前に出ると自分の想いを入り口を塞ぐカーテンの奥に居るであろう母親にぶつける。
「僕!!ほんとにずっと我慢してきたんだ!!
ずっと言いたいことも言えなくて!!いつでもいいなりで!!
何をしてても全然楽しくなかった!!
でもそれは僕が弱かったから…
お父さんとお母さんと向き合うのから逃げて…最初から諦めてきたからなんだ!!だからもう…逃げたくない!!
ハルちゃん…マコチャン…レイちゃん…アオちゃん…
とこの仲間と泳ぎたいんだ!!
だからちゃんと僕の話を…」
ガバっとカーテンを開ける。
だが、予想だにしない人物がいてゆっくりと渚は後に下がった。
「…天ちゃん先生」
なんとそこにいたのは天方だったのだ。
「葉月くん…こんな言葉があります。
親の心…子知らず
ご両親が心配してます…帰りなさい」
天方の言葉に渚は鼻をすすり涙をポタポタと流した。
その様子に困った表情を天方は浮かべる。
「ごめんなさい!!出ていくタイミング失っちゃって…」
「でもなぜ先生が…」
怜の率直な疑問に遙が答える。
「俺が連絡した」
「七瀬くんから連絡があって…葉月くんのことは自分たちに任してほしいって…」
その天方の言葉に一同驚きの表情で遙を見る。
だが、彼は恥ずかしそうにそっぽ向く。
「葉月くん…貴方が思ってることをちゃんとご両親に伝えなさい。
それでも駄目だったら皆で考えましょう」
「うん…伝えるよ」
天方の言葉に渚が大きく頷く。
それを確認すると渚以外は歩き出す。
「それじゃ…行こうか」
「そうだな」
えぇ??とこの状況を理解できていない渚がきょとんとする。
その彼に遙と真琴が振り返る。
「何してる渚?」
「親に伝えに行くんだろ?」
「…そうだけど」
「僕たちも一緒に行くって言ってるんですよ。
今ここで水泳部のメンバーが減らされるわけにはいきませんしね
だいたい、僕を無理やり水泳部に引っ張ってきた張本人がいなくなるんて…
許しませんから」
「ほ〜らナギちゃん!!いこ!!」
皆の言葉に再び涙腺が緩むが、出てくる涙を急いで渚は拭うと追いつこうと掛けだした。
「うん!!待って〜〜〜!!!!」
翌日…
勉強をしっかりとやるという条件付けで渚は水泳を続けることを許可された。
一部始終を聞いた江は自分の知らない間にそんなことがと驚きの声を上げる。
「でもそこまで言うなら全国大会行ってみろって…
だから絶対全国大会に行って親をびっくりさせてやるんだ」
満面の笑みを浮かべる渚につられるように皆笑みを浮かべる。
「その意気だよ!ナギちゃん!!」
「より一層気合入れないとな」
「当然です!!」
「そうだな」
「さぁ…バリバリ練習するぞ!!目指すは全国大会!!!」
そして一同は全国大会に向けなお一層練習に励むのであった。