二人の想い
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「「アオちゃん!!」」
「蒼先輩!!」
「蒼!!」
次の日の朝、岩鳶の皆を会場前で蒼は雪菜と共に出迎えた。
「皆!!長旅お疲れ様!!」
再会を分かち合う彼らを雪菜は微笑ましげに見ると、彼らに一声かけようと彼らの輪へ向け足を踏み出した。
「じゃ、私はこれでチームのとこに戻るね」
「え?雪菜もう行くの?」
「流石にこれ以上、チームを離れるわけには行かないしね」
「雪菜ちゃん、色々とありがとね」
真琴が雪菜に笑いかける。
それに大層なことはしてないと雪菜は手を横に振った。
「ついでよついで!
まぁ良かったよ。蒼がやりたい事見つけてくれて」
「ホントにありがとね!雪菜!!」
満面の笑みを浮かべる蒼に、雪菜は少し照れくさそうにそっぽを向く。
「...フリーの決勝で会おう」
そう言い残し、雪菜は会場の中へ消えていく。
「うん!決勝で会おうね!!」
「バイバーイ!!ユキちゃん!!」
そんな彼女の後ろ姿に渚と蒼は言葉をかけるのだった。
「さてと、皆さん!!
しっかりとここのプールに慣れてコンディションを整えましょう!!」
江の掛け声に、皆で拳を突き上げると意気揚々と会場に向かう。
そんな中、蒼の腕を真琴が掴む。それにより立ち止まる二人。
前方では、興味津々に二人の事を見ようとする渚を怜と江が二人かがりで会場に引きずっていた。
「蒼、今晩いいかな?」
「うん。聞きたい、真琴の話」
二人の間に吹き付ける風。互いの髪が、風で靡く。まるでここは2人だけしか居ない世界かの様に。
蒼は真琴に向き直って彼を真っ直ぐ見上げ頷く。その反応に真琴は、硬い表情を崩す。
そして二人は並んで歩き出す。
「そういえば、蒼はここのプール慣れた?」
「実はまだココで泳いでないんだよね?」
「そっか」
2人は他愛のない話をしながら3人に遅れて会場内に入るのだった。
辺りが薄暗くなり、周囲のビルが街中を照らす。地元とは違い明るい街中を蒼は緊張な思付きで歩いていた。
隣にはもちろん真琴が蒼に歩を合わせるように歩いていた。
ようやく、自分の想いに気づいた蒼は隣で並んで歩く真琴がキラキラと輝いて見えた。
さりげない仕草、自分を気遣う彼の言葉に蒼はドキドキしぱなし
今までどうやって彼の顔を見ていたのか?どう接していたのか?
蒼の頭の中はもうグシャグシャだった。
「着いたよ」
ニコリと真琴は笑いかける。
その言葉に、蒼は目の前に広がる景色を見る。
目の前に広がる広大な海。
陸と陸をつなげるように架かる橋と、遠くに見えるタワーやビルが光っていた。
辺りは静かで、人気もなく、ただ波の音が聞こえるだけ。
そんな景色に蒼は目を輝かせる。
対して、真琴はこれから言う言葉を何度も確認するように心のなかで唱える。
大丈夫、大丈夫...
緊張した面持ちでジッと、手すりにもたれかかかって海を見るのに没頭する蒼を見つめた。
「...蒼」
何時にも増して柔らかく優しい真琴の声に、蒼は心地良さげに振り向く。
蒼に見惚れながらも真琴は大きく息を吸って、口を開く。
「...好きだ、蒼の事がずっと前から」
その言葉で蒼の白い肌は一気に赤く染まる。
「これからもずっと隣りにいて欲しい、笑いかけて欲しい、一緒に泳いで欲しい...
そう思えるのは蒼だけだ」
そして真琴はこの場に優しく吹き付ける潮風に想いを乗せた。
「俺と付き合ってください」
全てを言い切った真琴は、真っ直ぐ蒼を見つめる。
そんな蒼の揺れる菫色の瞳からは、涙がジワジワと溢れ出す。
「...ッ...私も!私も!!真琴の事が好きです!」
真琴の想いに胸が熱くなり、嬉しそうに蒼は目を細める。
「真琴が隣にいないと私...生きていけないみたい」
流れる涙を指で拭いながら蒼は微笑む。
たまらず真琴は可憐な彼女を胸の中に閉じ込めた。
「蒼?その言葉ほんと?」
「もちろんだよ!」
「...凄く嬉しい」
蒼はそっと真琴の背に手を回す。
そして真琴の胸に、嬉しそうに顔を埋める蒼。そんな彼女に真琴は悪戯心が走る。
「蒼?返事は??」
「え?言わなくてもわかるよね?」
「言ってくれないと伝わらないよ」
「ハルのことはわかるのに?」
「それとこれは別だよ」
「......意地悪」
「蒼の声で言葉で、返事が欲しい」
頬を膨らませ上目使いで見上げる蒼の耳元で真琴は囁く。
悪戯ぽく微笑み、いつもよりワントーン低い甘い声に、蒼はいつもと違う真琴に羞じらいを見せる。
そして数秒後、ようやく顔を上げた蒼は真琴を真っ直ぐ見て口を開いた。
「...お願いします」
今度はフワッと笑う蒼に真琴が恥ずかしげに顔を染める。
「ずっとずっとそばにいてください」
「絶対に蒼から離れないよ」
幼馴染として一緒にいた二人...
いつしか知らないうちに互いに惹かれ合っていた。
青年が気づいたのは、小学生の時
少女が気づいたのは、昨日
互いに想いに気づいた時期は違う。
だが、ようやく二人の想いは通じ合ったのだった。
「蒼先輩!!」
「蒼!!」
次の日の朝、岩鳶の皆を会場前で蒼は雪菜と共に出迎えた。
「皆!!長旅お疲れ様!!」
再会を分かち合う彼らを雪菜は微笑ましげに見ると、彼らに一声かけようと彼らの輪へ向け足を踏み出した。
「じゃ、私はこれでチームのとこに戻るね」
「え?雪菜もう行くの?」
「流石にこれ以上、チームを離れるわけには行かないしね」
「雪菜ちゃん、色々とありがとね」
真琴が雪菜に笑いかける。
それに大層なことはしてないと雪菜は手を横に振った。
「ついでよついで!
まぁ良かったよ。蒼がやりたい事見つけてくれて」
「ホントにありがとね!雪菜!!」
満面の笑みを浮かべる蒼に、雪菜は少し照れくさそうにそっぽを向く。
「...フリーの決勝で会おう」
そう言い残し、雪菜は会場の中へ消えていく。
「うん!決勝で会おうね!!」
「バイバーイ!!ユキちゃん!!」
そんな彼女の後ろ姿に渚と蒼は言葉をかけるのだった。
「さてと、皆さん!!
しっかりとここのプールに慣れてコンディションを整えましょう!!」
江の掛け声に、皆で拳を突き上げると意気揚々と会場に向かう。
そんな中、蒼の腕を真琴が掴む。それにより立ち止まる二人。
前方では、興味津々に二人の事を見ようとする渚を怜と江が二人かがりで会場に引きずっていた。
「蒼、今晩いいかな?」
「うん。聞きたい、真琴の話」
二人の間に吹き付ける風。互いの髪が、風で靡く。まるでここは2人だけしか居ない世界かの様に。
蒼は真琴に向き直って彼を真っ直ぐ見上げ頷く。その反応に真琴は、硬い表情を崩す。
そして二人は並んで歩き出す。
「そういえば、蒼はここのプール慣れた?」
「実はまだココで泳いでないんだよね?」
「そっか」
2人は他愛のない話をしながら3人に遅れて会場内に入るのだった。
辺りが薄暗くなり、周囲のビルが街中を照らす。地元とは違い明るい街中を蒼は緊張な思付きで歩いていた。
隣にはもちろん真琴が蒼に歩を合わせるように歩いていた。
ようやく、自分の想いに気づいた蒼は隣で並んで歩く真琴がキラキラと輝いて見えた。
さりげない仕草、自分を気遣う彼の言葉に蒼はドキドキしぱなし
今までどうやって彼の顔を見ていたのか?どう接していたのか?
蒼の頭の中はもうグシャグシャだった。
「着いたよ」
ニコリと真琴は笑いかける。
その言葉に、蒼は目の前に広がる景色を見る。
目の前に広がる広大な海。
陸と陸をつなげるように架かる橋と、遠くに見えるタワーやビルが光っていた。
辺りは静かで、人気もなく、ただ波の音が聞こえるだけ。
そんな景色に蒼は目を輝かせる。
対して、真琴はこれから言う言葉を何度も確認するように心のなかで唱える。
大丈夫、大丈夫...
緊張した面持ちでジッと、手すりにもたれかかかって海を見るのに没頭する蒼を見つめた。
「...蒼」
何時にも増して柔らかく優しい真琴の声に、蒼は心地良さげに振り向く。
蒼に見惚れながらも真琴は大きく息を吸って、口を開く。
「...好きだ、蒼の事がずっと前から」
その言葉で蒼の白い肌は一気に赤く染まる。
「これからもずっと隣りにいて欲しい、笑いかけて欲しい、一緒に泳いで欲しい...
そう思えるのは蒼だけだ」
そして真琴はこの場に優しく吹き付ける潮風に想いを乗せた。
「俺と付き合ってください」
全てを言い切った真琴は、真っ直ぐ蒼を見つめる。
そんな蒼の揺れる菫色の瞳からは、涙がジワジワと溢れ出す。
「...ッ...私も!私も!!真琴の事が好きです!」
真琴の想いに胸が熱くなり、嬉しそうに蒼は目を細める。
「真琴が隣にいないと私...生きていけないみたい」
流れる涙を指で拭いながら蒼は微笑む。
たまらず真琴は可憐な彼女を胸の中に閉じ込めた。
「蒼?その言葉ほんと?」
「もちろんだよ!」
「...凄く嬉しい」
蒼はそっと真琴の背に手を回す。
そして真琴の胸に、嬉しそうに顔を埋める蒼。そんな彼女に真琴は悪戯心が走る。
「蒼?返事は??」
「え?言わなくてもわかるよね?」
「言ってくれないと伝わらないよ」
「ハルのことはわかるのに?」
「それとこれは別だよ」
「......意地悪」
「蒼の声で言葉で、返事が欲しい」
頬を膨らませ上目使いで見上げる蒼の耳元で真琴は囁く。
悪戯ぽく微笑み、いつもよりワントーン低い甘い声に、蒼はいつもと違う真琴に羞じらいを見せる。
そして数秒後、ようやく顔を上げた蒼は真琴を真っ直ぐ見て口を開いた。
「...お願いします」
今度はフワッと笑う蒼に真琴が恥ずかしげに顔を染める。
「ずっとずっとそばにいてください」
「絶対に蒼から離れないよ」
幼馴染として一緒にいた二人...
いつしか知らないうちに互いに惹かれ合っていた。
青年が気づいたのは、小学生の時
少女が気づいたのは、昨日
互いに想いに気づいた時期は違う。
だが、ようやく二人の想いは通じ合ったのだった。