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後日……
「うわぁ〜〜!!
これ江ちゃんが作ったの!!!」
「美味しそう〜」
屋上では江が自信満々に作ってきたお弁当を披露していた。
「ホントですか〜
わざわざ街まで買いに行ったかいがありました。
お兄ちゃんにも宗介くんにも会えたし」
「凛と山崎に??」
「はい…鮫柄水泳部が丁度水着買いに来ていて…」
「そうだったんだ…」
江の話に遙と真琴が反応している中、渚は江の作ったお弁当に手を出していた。
「はい!!ハルちゃん達も!!」
そう言われ、渚が差し出すオニギリを真琴と遙は受け取ると一口頬張る。
対して、怜と蒼は顔を引き攣らせながら待ったをかける。
「待ってください…今の話おかしくないですか?
なぜ食材を買いに行ったお店で水着を売っているんですか??」
「江ちゃん…一体何を買ってきたの??」
「食材っていうか………プロテイン??
たっぷり入ってるんで栄養バランスは完璧です!!」
自信満々に答える江。
「ココア味だ〜!!」
キラキラと目を輝かせもぐもぐとオニギリを頬張る渚。
対して遙と真琴はあまりの強烈な味にたまらず悶絶してしまうのだった。
「あ!!二人共!!平気!?」
その二人の様子に蒼は慌てて彼らに近づく。心配そうに二人を見ながら蒼は背中を擦ったり飲み物を渡したりするのだった。
「水着を買いに来ていてってところで気づくべきだった…」
練習の時間になっても未だにさっきの味を思い出して吐気を覚える真琴。そんな彼を江は呆れて見つめる。
「まだ言ってる…そんなに食べたくなかったんですか?」
「僕は美味しかったよ!!他に何味があるの?」
対する渚は元気一杯。
興味津々で江に声をかける。
「えっと…イチゴとバナナと…」
「イチゴがいい!!」
「やめて!!!」
近くにいるため話し声が聞こえる真琴は渚の言葉に思わず悲鳴を上げる。隣に座っていた蒼は苦笑いを浮かべていた。
「そういえば…山崎さんっていうのは凛さんが岩鳶に転校する前からの親友なんでしたよね?」
対して、少し遠くでストレッチを互いにやりあっていた怜と遙は全く違う話をしていた。
「あぁ…」
「ならなぜ山崎さんとリレーをしようと思わなかったんでしょう?」
その怜の疑問に江が答える。
「リレーなら水泳クラブの大会で泳いだことがありましたよ。
だけど……そのリレーは上手く行かなくて…結局それっきり」
「だったら益々わからない。
一度はリレーを泳いだ仲なのに親友を置いて転校するなんて」
「渚と同じだな」
怜の疑問に真琴が昔を思い出して口を開く。
「そういえば…聞いてたよねナギちゃん」
真琴の言葉に蒼がそういえばあったあったと声を出す。
「え??」
「僕も昔レイちゃんと同じとこを思ったから凛ちゃんに聞いたことあるんだ」
その理由は
お互いがお互いを知りすぎているから…
宗介は凛以上の理論派。二人はいつも意見が食い違うと言い争いをしていた。最後は結局、速いほうが正しいに落ち着いていた。
特にリレーに関しては考えが全く異なっていた。
リレーはチームだと言う凛
対して
水泳はあくまで個人競技。
水に飛び込めば一人…仲間意識で早く泳げないと宗介は主張していたのだ。
「嫌いなの??」
「嫌いじゃないさ…むしろ今でも俺の一番の理解者だと思ってる。
だけど…俺たち、リレーは同じチームじゃないほうがいいんだ」
渚の言葉に凛は少し寂しげな表情を浮かべていた。
凛もこんな表情をするんだと当時蒼にとって凄く印象に残ったものだ。
「これが水泳選手が必要とする理想的なタンパク質の量と食材リストです!!」
遙の家で怜が調べてまとめてきたものを披露する。
「遺憾ではありますが美しさは一先ず置き、純粋にスポーツ栄養学の観点からのみ導き出しました!」
「さすがレイちゃん!!」
「だけどレイちゃん…これって実際に作るの大変じゃない??」
蒼は膨大な情報を短時間でまとめられる怜に称賛の声を漏らす。それに対して渚は現実的な問題を突きつける。その言葉に怜はギクッと身体を強張らせた。
「やっぱりコレに頼るしか…」
江がすがるように握りしめるのは買ってきたプロテイン。
「それはもう良いですから!!
「「それはもう良いから!!」」
プロテインの袋を見て怜と真琴と蒼が悲鳴に近い叫び声を上げる。
「皆さんわがまますぎ…」
「言いたくもなりますよ」
怜がため息混じりにそう答える中、今までジッと紙を見ていた遙が顔を上げる。
「レシピは俺が考える」
「おぉ!!ハルちゃんがやる気に!!」
「鯖しかないの駄目ですよ」
遙の言葉に渚が目を輝かせる。逆に江は遙に釘を刺す。
「……わかってる」
ピンポーン
インターホンが鳴る。
一体誰かと玄関の扉を開けるとそこにいたのは笹部だった。
「いやぁ…遅くなってすまん!!さぁ差し入れだ!!遠慮なく食ってくれ!!」
笹部が持ってきたのは差し入れはもちろんピザ。それを皆喜ぶことなく真顔で凝視する。
予想と違う反応に先ほどの事情を知らない笹部は不思議がる。
「ん??どうした??」
「この外見を裏切らない…高カロリー
僕の計算が!?!?」
怜が目の前のピザを観察して頭を抱え込む。
「まぁせっかくだし栄養学の理論は一先ず置いておこっか?」
「明日から頑張ろ…レイちゃん」
「そうですね…腹は減っては戦はできぬという名言がありますしね」
「おう!!遠慮はいらねぇ!!」
「いただきま~す!!!」
そしてものの数秒でピザは見事になくなるのだった。
「しかし…最近はお前たちのコーチをしてやれなくてすまねぇーな。
ん??この練習メニューは??」
笹部が申し訳無さそうに口を開く。そんな彼は机に置いてある練習メニューを見つける。
「私が作った県大会に向けての強化メニューです。」
「すげぇじゃないか!!よく勉強したな江!!」
「はい!!」
嬉しそうに声をあげる江。
そしてその練習メニューは怜へと渡る。そのメニューに一通り目を通すと怜は神妙な面付きで江の方を向いた。
「こんな完璧なメニューを…江さんいままで筋肉バカだと思っていたことを謝りたい」
「ううん…いいの怜くん
私の方も理論バカだと思っていたからお互い様だよ」
「そんな理論バカなんて…」
「だって怜くんにぴったりでしょ!!」
二人の間に蟠りが消えたのかほんわかな空気が流れる。にこやかに笑う二人。その二人を見て真琴達もつられるように笑みを浮かべる。
しかし、江の本質はやはり筋肉。
よく見るとメニュー表には筋肉は一日にして成らすと小さく右下に書いてあった。そのことに残念ながら誰も気づくことはなかった。
「でも…この練習メニュー凄くハードだよ」
目を通し終わった渚がダラァ〜っと机に伸びきる。
「確かに…一日8kmなんて…」
「ほんとにこなせるんでしょうか??」
「なに弱気な事を言ってるんだ!!
お前らならできる!!もう去年のお前らとは違うんだ。
いけるぜ!!今年は全国へ!!」
笹部が弱腰な彼らに活を入れる。
その彼の言葉は皆のモチベーションを高くするのだった。
「うわぁ〜〜!!
これ江ちゃんが作ったの!!!」
「美味しそう〜」
屋上では江が自信満々に作ってきたお弁当を披露していた。
「ホントですか〜
わざわざ街まで買いに行ったかいがありました。
お兄ちゃんにも宗介くんにも会えたし」
「凛と山崎に??」
「はい…鮫柄水泳部が丁度水着買いに来ていて…」
「そうだったんだ…」
江の話に遙と真琴が反応している中、渚は江の作ったお弁当に手を出していた。
「はい!!ハルちゃん達も!!」
そう言われ、渚が差し出すオニギリを真琴と遙は受け取ると一口頬張る。
対して、怜と蒼は顔を引き攣らせながら待ったをかける。
「待ってください…今の話おかしくないですか?
なぜ食材を買いに行ったお店で水着を売っているんですか??」
「江ちゃん…一体何を買ってきたの??」
「食材っていうか………プロテイン??
たっぷり入ってるんで栄養バランスは完璧です!!」
自信満々に答える江。
「ココア味だ〜!!」
キラキラと目を輝かせもぐもぐとオニギリを頬張る渚。
対して遙と真琴はあまりの強烈な味にたまらず悶絶してしまうのだった。
「あ!!二人共!!平気!?」
その二人の様子に蒼は慌てて彼らに近づく。心配そうに二人を見ながら蒼は背中を擦ったり飲み物を渡したりするのだった。
「水着を買いに来ていてってところで気づくべきだった…」
練習の時間になっても未だにさっきの味を思い出して吐気を覚える真琴。そんな彼を江は呆れて見つめる。
「まだ言ってる…そんなに食べたくなかったんですか?」
「僕は美味しかったよ!!他に何味があるの?」
対する渚は元気一杯。
興味津々で江に声をかける。
「えっと…イチゴとバナナと…」
「イチゴがいい!!」
「やめて!!!」
近くにいるため話し声が聞こえる真琴は渚の言葉に思わず悲鳴を上げる。隣に座っていた蒼は苦笑いを浮かべていた。
「そういえば…山崎さんっていうのは凛さんが岩鳶に転校する前からの親友なんでしたよね?」
対して、少し遠くでストレッチを互いにやりあっていた怜と遙は全く違う話をしていた。
「あぁ…」
「ならなぜ山崎さんとリレーをしようと思わなかったんでしょう?」
その怜の疑問に江が答える。
「リレーなら水泳クラブの大会で泳いだことがありましたよ。
だけど……そのリレーは上手く行かなくて…結局それっきり」
「だったら益々わからない。
一度はリレーを泳いだ仲なのに親友を置いて転校するなんて」
「渚と同じだな」
怜の疑問に真琴が昔を思い出して口を開く。
「そういえば…聞いてたよねナギちゃん」
真琴の言葉に蒼がそういえばあったあったと声を出す。
「え??」
「僕も昔レイちゃんと同じとこを思ったから凛ちゃんに聞いたことあるんだ」
その理由は
お互いがお互いを知りすぎているから…
宗介は凛以上の理論派。二人はいつも意見が食い違うと言い争いをしていた。最後は結局、速いほうが正しいに落ち着いていた。
特にリレーに関しては考えが全く異なっていた。
リレーはチームだと言う凛
対して
水泳はあくまで個人競技。
水に飛び込めば一人…仲間意識で早く泳げないと宗介は主張していたのだ。
「嫌いなの??」
「嫌いじゃないさ…むしろ今でも俺の一番の理解者だと思ってる。
だけど…俺たち、リレーは同じチームじゃないほうがいいんだ」
渚の言葉に凛は少し寂しげな表情を浮かべていた。
凛もこんな表情をするんだと当時蒼にとって凄く印象に残ったものだ。
「これが水泳選手が必要とする理想的なタンパク質の量と食材リストです!!」
遙の家で怜が調べてまとめてきたものを披露する。
「遺憾ではありますが美しさは一先ず置き、純粋にスポーツ栄養学の観点からのみ導き出しました!」
「さすがレイちゃん!!」
「だけどレイちゃん…これって実際に作るの大変じゃない??」
蒼は膨大な情報を短時間でまとめられる怜に称賛の声を漏らす。それに対して渚は現実的な問題を突きつける。その言葉に怜はギクッと身体を強張らせた。
「やっぱりコレに頼るしか…」
江がすがるように握りしめるのは買ってきたプロテイン。
「それはもう良いですから!!
「「それはもう良いから!!」」
プロテインの袋を見て怜と真琴と蒼が悲鳴に近い叫び声を上げる。
「皆さんわがまますぎ…」
「言いたくもなりますよ」
怜がため息混じりにそう答える中、今までジッと紙を見ていた遙が顔を上げる。
「レシピは俺が考える」
「おぉ!!ハルちゃんがやる気に!!」
「鯖しかないの駄目ですよ」
遙の言葉に渚が目を輝かせる。逆に江は遙に釘を刺す。
「……わかってる」
ピンポーン
インターホンが鳴る。
一体誰かと玄関の扉を開けるとそこにいたのは笹部だった。
「いやぁ…遅くなってすまん!!さぁ差し入れだ!!遠慮なく食ってくれ!!」
笹部が持ってきたのは差し入れはもちろんピザ。それを皆喜ぶことなく真顔で凝視する。
予想と違う反応に先ほどの事情を知らない笹部は不思議がる。
「ん??どうした??」
「この外見を裏切らない…高カロリー
僕の計算が!?!?」
怜が目の前のピザを観察して頭を抱え込む。
「まぁせっかくだし栄養学の理論は一先ず置いておこっか?」
「明日から頑張ろ…レイちゃん」
「そうですね…腹は減っては戦はできぬという名言がありますしね」
「おう!!遠慮はいらねぇ!!」
「いただきま~す!!!」
そしてものの数秒でピザは見事になくなるのだった。
「しかし…最近はお前たちのコーチをしてやれなくてすまねぇーな。
ん??この練習メニューは??」
笹部が申し訳無さそうに口を開く。そんな彼は机に置いてある練習メニューを見つける。
「私が作った県大会に向けての強化メニューです。」
「すげぇじゃないか!!よく勉強したな江!!」
「はい!!」
嬉しそうに声をあげる江。
そしてその練習メニューは怜へと渡る。そのメニューに一通り目を通すと怜は神妙な面付きで江の方を向いた。
「こんな完璧なメニューを…江さんいままで筋肉バカだと思っていたことを謝りたい」
「ううん…いいの怜くん
私の方も理論バカだと思っていたからお互い様だよ」
「そんな理論バカなんて…」
「だって怜くんにぴったりでしょ!!」
二人の間に蟠りが消えたのかほんわかな空気が流れる。にこやかに笑う二人。その二人を見て真琴達もつられるように笑みを浮かべる。
しかし、江の本質はやはり筋肉。
よく見るとメニュー表には筋肉は一日にして成らすと小さく右下に書いてあった。そのことに残念ながら誰も気づくことはなかった。
「でも…この練習メニュー凄くハードだよ」
目を通し終わった渚がダラァ〜っと机に伸びきる。
「確かに…一日8kmなんて…」
「ほんとにこなせるんでしょうか??」
「なに弱気な事を言ってるんだ!!
お前らならできる!!もう去年のお前らとは違うんだ。
いけるぜ!!今年は全国へ!!」
笹部が弱腰な彼らに活を入れる。
その彼の言葉は皆のモチベーションを高くするのだった。