スカウトのプレッシャー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
夕方…
一行は、街に出ていた。
「天方先生から軍資金はたっぷり貰ってきましたから、なんでも好きなものを食べてください!!」
「なんでも好きなの!?!?」
「これが良い」
遙が示したのは水槽の中にいる鯖。
屈み込む遙の上に乗るように身を乗り出し渚が目を輝かせる。
「うわぁ…可愛い!!」
「ここまできて鯖?」
「…真鯖」
「ハル〜…」
対する蒼と怜と真琴は相変わらずの遙にため息をつく。
そんな彼らの後方で
「ワハハハハハハ!!!」
豪快な笑い声。
聞き覚えのある笑い声に不思議そうに皆そっちを向く。
そこに居た人物を確認した皆は目を丸くした。
「御子柴部長!?」
「なんでここに??」
「さぁ??」
不思議そうに見ていると御子柴が隣の人物から前方に視線を向ける。
「おぉ!!!」
気づいた御子柴が声をかけ近づいてきた。
「江くん!!蒼くん!!
そして七瀬くんたちも!!」
「「「「「こんばんわ」」」」」
「そちらの方は??」
真琴の率直な問に御子柴が紹介する。
「うちの大学でスカウトを担当している藤堂さんだ」
藤堂は小さく会釈する。
「スカウト??」
「OBとして鮫柄の選手たちを紹介できればと思ってなぁ!」
そう言う御子柴の隣りにいる藤堂のは口を開く。
「七瀬くんって岩鳶高校の??」
「はい」
「じゃあ…彼女は宮沢さんかね」
「そうです」
そのやり取りに一行は驚きを見せる。
「遙先輩とアオちゃんのこと知ってる!?」
「もちろん知ってるよ…
フリーの七瀬遙…そして宮沢蒼
県大会であんな泳ぎを見せられたら誰だって忘れられない。
うちの大学はもちろん…他の大学も注目している。」
そして藤堂は一呼吸置くと遙をじっと見た。
「僕はね…七瀬くん、宮沢さん
君達の才能に無限の可能性を感じているんだ。
その才能を無駄にしちゃーいけない。君達ならもっと高みにいけるはずだ。
明日の試合…期待してるよ。」
藤堂の言葉に耳を傾けながら真琴と蒼は心配そうに遙を見た。
遙が泳ぐ目的はそんなもののためではない。
でも、どうしてもこれは避けては通れない道。
遙が魅了する泳ぎをするだけ注目度は上がっていくし、スカウトの目に止まってしまうのだ。
遙が俯き瞳に光がないことに気づいた二人はやな予感を感じるのだった。
そして二人の予感は翌日に最悪の形で現れるのだった。