二度目の県大会
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
そして翌日…
男子400mメドレーリレーで鮫柄と岩鳶が対峙する。
江の予想は当たり、バックは魚住から変わり百太郎になっていた。
共に第4泳者である凛と遙。
ふと凛が隣りにいる遙に声をかける。
「どっちが勝とうが恨みっこなしだ
ただし、地方大会には勝ち進めよ」
「お前に言われるまでもない」
その言葉に凛は小さく笑うと目を細めた。
「昨日のフリーはお前に譲ってやったが、今日はそうはいかないぜ」
対して、観客席で見守る蒼達は固唾を呑んで試合の開始の合図を待っていた。
「あの子達なら大丈夫!!きっとやってくれる
こんな名言があります。
”強いものが勝つのではない…勝ったものが強いのだ”!!」
天方の名言が披露される中、第一泳者が水の中へ。
いちについて…よーい…
ピ!!!
合図とともに試合がスタート。
だが、真琴は出だしのタイミングが合わずスタートを出遅れる。
代わりにトップに躍り出たのは鮫柄の百太郎だった。だが、真琴自身も後半追い上げを見せる。
そして1位鮫柄、2位岩鳶で次の泳者へ。少し差を縮めるものの後半伸びる渚の泳ぎが効いてこず、そのままの順位で第三泳者へ引き継がれる。
「怜くんが必死に追い上げてる。でもやっぱり宗介くんはやい!?」
江が言葉にした通り、怜が追い上げをみせるがトップを泳ぐ宗介との差は段々開いてくる。
「あれ??」
祈るように見ていた蒼は彼の動きに違和感を覚える。
一瞬動きが止まったような…
同様の異変に凛も気づく。しかし、今はそれを考えている場合ではないと思考を切り替えて構える。
そして遂に第4泳者の凛と遙に引き継がれる。
懸命に泳ぐ遙。だが、それは凛も同じ。
二人の差は縮まることも離れることもなかった。
そして決着がつき勝利の雄叫びを上げたのは凛だった。
「…負けちゃった」
「だが、予選は通過だ!!地方大会進出決定!!」
残念そうに呟く天方。応援していた皆も暗い表情になる中、笹部がポジティブに物事を捉える。その事実に皆ホッとしたように笑みをこぼす。
だが、泳ぎきった彼ら4人は心がモヤモヤし浮かない表情を浮かべていたのだった。
そのモヤモヤは翌日も晴れず。
今年も校舎にかけられた地方大会進出を祝う垂れ幕を見ても去年のような感動はなかった。
「今年はちゃんと作ってくれたんだね」
「去年は柔道部の使いまわしだったよな」
去年の事を思い出し、蒼と真琴が口を開く。
対して、それを見て渚は小さくため息を吐いた。
「でもなんだろう…このすっきりしない気分」
「そんなの鮫柄に負けたからに決まってるじゃないですか!!!
真琴先輩も渚くんも悔しくないんですか!!!
僕は猛烈に悔しい!!
たとえ地方大会進出を決めても…僕たちは負けたんです!
リレーで鮫柄に!!!」
昨日のことを思い浮かべて悔しそうに顔をしかめながら、感情を高ぶらせて声を張り上げる怜。その言葉に皆苦虫をつぶしたような表情を浮かべ俯く。
「わぁ!!皆!!気持ち切り替えて!!ほら練習いこ!!」
ズドーンとする空気を変えようと人一倍明るい声を出した蒼は皆の肩を少し強めに叩くと駆け出す。
その姿に慌てて怜たちも追いかけるように部室へ向かうのだった。
男子400mメドレーリレーで鮫柄と岩鳶が対峙する。
江の予想は当たり、バックは魚住から変わり百太郎になっていた。
共に第4泳者である凛と遙。
ふと凛が隣りにいる遙に声をかける。
「どっちが勝とうが恨みっこなしだ
ただし、地方大会には勝ち進めよ」
「お前に言われるまでもない」
その言葉に凛は小さく笑うと目を細めた。
「昨日のフリーはお前に譲ってやったが、今日はそうはいかないぜ」
対して、観客席で見守る蒼達は固唾を呑んで試合の開始の合図を待っていた。
「あの子達なら大丈夫!!きっとやってくれる
こんな名言があります。
”強いものが勝つのではない…勝ったものが強いのだ”!!」
天方の名言が披露される中、第一泳者が水の中へ。
いちについて…よーい…
ピ!!!
合図とともに試合がスタート。
だが、真琴は出だしのタイミングが合わずスタートを出遅れる。
代わりにトップに躍り出たのは鮫柄の百太郎だった。だが、真琴自身も後半追い上げを見せる。
そして1位鮫柄、2位岩鳶で次の泳者へ。少し差を縮めるものの後半伸びる渚の泳ぎが効いてこず、そのままの順位で第三泳者へ引き継がれる。
「怜くんが必死に追い上げてる。でもやっぱり宗介くんはやい!?」
江が言葉にした通り、怜が追い上げをみせるがトップを泳ぐ宗介との差は段々開いてくる。
「あれ??」
祈るように見ていた蒼は彼の動きに違和感を覚える。
一瞬動きが止まったような…
同様の異変に凛も気づく。しかし、今はそれを考えている場合ではないと思考を切り替えて構える。
そして遂に第4泳者の凛と遙に引き継がれる。
懸命に泳ぐ遙。だが、それは凛も同じ。
二人の差は縮まることも離れることもなかった。
そして決着がつき勝利の雄叫びを上げたのは凛だった。
「…負けちゃった」
「だが、予選は通過だ!!地方大会進出決定!!」
残念そうに呟く天方。応援していた皆も暗い表情になる中、笹部がポジティブに物事を捉える。その事実に皆ホッとしたように笑みをこぼす。
だが、泳ぎきった彼ら4人は心がモヤモヤし浮かない表情を浮かべていたのだった。
そのモヤモヤは翌日も晴れず。
今年も校舎にかけられた地方大会進出を祝う垂れ幕を見ても去年のような感動はなかった。
「今年はちゃんと作ってくれたんだね」
「去年は柔道部の使いまわしだったよな」
去年の事を思い出し、蒼と真琴が口を開く。
対して、それを見て渚は小さくため息を吐いた。
「でもなんだろう…このすっきりしない気分」
「そんなの鮫柄に負けたからに決まってるじゃないですか!!!
真琴先輩も渚くんも悔しくないんですか!!!
僕は猛烈に悔しい!!
たとえ地方大会進出を決めても…僕たちは負けたんです!
リレーで鮫柄に!!!」
昨日のことを思い浮かべて悔しそうに顔をしかめながら、感情を高ぶらせて声を張り上げる怜。その言葉に皆苦虫をつぶしたような表情を浮かべ俯く。
「わぁ!!皆!!気持ち切り替えて!!ほら練習いこ!!」
ズドーンとする空気を変えようと人一倍明るい声を出した蒼は皆の肩を少し強めに叩くと駆け出す。
その姿に慌てて怜たちも追いかけるように部室へ向かうのだった。